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コメント
5件
あのねぇ… 泣かせに来てるよねぇ( ´ඉ _ ඉ ` ) 電車で泣きそうになってるw なんか、自分とつい重ねちゃうけどさ。 こういう言葉かけてくれる人がいたら変われてたのかな、なんて思ったり?w やっぱり、めー天才だよ。 ありがとう。
双星駅、良い話だったなあ…。いるまが「どっちも好き」って言ったとき、こさめが「じゃあ今は両方でいいじゃん」って返すところ、すごく優しいなと思いました。須千の「どちらかが消えたら成り立たない」って双子星の例えも美しかったです。好きなものを無理に選ばなくていい、まだ決めなくていいって、何だか自分にも言われてるみたいでじんわりきました。二人の星が祝福するように輝くラスト、心に残ります。次は桜星駅…蘭さんのターン、続きが気になりますね!
銀河鉄道は星々の海を走り続けていた。
窓の外には青白い星雲。
遠くには見たこともない惑星。
流れ星の尾が線路のように続いている。
しかし車内は少し静かだった。
流星駅での出来事を、それぞれが考えていたからだ。
いるま「なつ。」
いるまが声をかける。
捺「ん?」
いるま「元気か。」
捺「なにその確認。」
いるま「いや、一応。」
捺「大丈夫。」
捺は笑った。
捺「ちょっと恥ずかったけどな。」
こさめ「でもよかったと思うよ。」
こさめはそう言って笑った。
捺も少し照れくさそうに笑う。
その時だった。
__まもなく、双星駅。
__まもなく、双星駅。
車内アナウンスが流れる。
須千「来た。」
須千が小さく呟く。
窓の外を見ると二つの大きな星が寄り添うように輝いていた。
まるで互いを支え合うように。
こさめ「双星……」
こさめが呟く。
そして気づいた。
こさめ「まにきの駅だ。」
いるまが小さく息を吐いた。
いるま「そうみたいだな。」
列車がゆっくりと停車する。
扉が開く。
六人はホームへ降り立った。
そこは夜空の上だった。
星々の間に浮かぶ巨大なコート。
片方にはバスケットゴール。
もう片方には巨大な望遠鏡。
いるま「なんだここ……」
いるまが立ち尽くす。
すると。
コートの中央に、一人の少年が現れた。
中学生くらいのいるまだった。
『バスケ、楽しいな。』
少年は笑っていた。
ボールを追いかける姿は楽しそうだった。
そして景色が変わる。
今度は夜空。
少年は星を見上げている。
『宇宙ってすげぇ。』
その目は輝いていた。
こさめは思わず呟く。
こさめ「どっちも好きだったんだ。」
いるま「……ああ。」
いるまが答える。
その声は少し苦かった。
いるま「今も好きだ。」
バスケも。
天文部も。
どちらも。
いるま「だから困ってる。」
風が吹く。
すると巨大なコートが二つに割れた。
一方にはバスケットコート。
一方には天体観測ドーム。
その真ん中にいるまが立っている。
『どっちか選べ。』
どこからともなく声が響いた。
『両方は無理だ。』
『どちらか一つだ。』
重たい言葉だった。
いるまは黙っている。
こさめは思い出した。
夕方の練習。
部活終わりの疲れた顔。
それでも天文部に来ていたこと。
きっとずっと悩んでいたんだ。
こさめ「まにき。」
こさめが呼ぶ。
いるま「ん?」
こさめ「どっちが好きなの?」
いるまは少し考えた。
そして答える。
いるま「…どっちも。」
こさめ「じゃあ答え出てるじゃん。」
いるま「え?」
いるまが目を瞬く。
こさめ「好きなんでしょ?」
こさめは笑った。
こさめ「じゃあ今は両方でいいじゃん。」
その言葉にいるまは少し驚いたような顔をした。
いるま「そんな簡単じゃないぞ。」
捺「でも。」
今度は捺が言う。
捺「まだ決める必要なくね?」
いるま「なつ。」
捺「将来のことなんてまだ分からんやん。」
珍しく真面目だった。
捺「今好きなもん捨てる理由にはならないだろ。」
その言葉に。
いるまは黙る。
須千が静かに星空を見上げた。
須千「双子星ってね。」
全員が振り向く。
須千「二つの星がお互いを回りながら輝いてるんだ。」
須千は空の星を指差した。
須千「どちらかが消えたら成り立たない。」
優しい声だった。
須千「君もそうなんじゃないかな。」
いるまは空を見る。
二つの星が輝いている。
寄り添うように。
支え合うように。
いるま「……そっか。」
長い沈黙の後、いるまは笑った。
いるま「俺、ずっと答えを急ぎすぎてたのかもな。」
今すぐ決めなきゃいけないと思っていた。
でも違う。
今はまだ。
好きなものを好きでいていい。
そう思えた。
その瞬間、
二つの星がひときわ強く輝いた。
須千はその光を見つめていた。
__好きなものを大切にすること。
__自分の心に正直でいること。
それもまた、
ほんとうの幸いなのだろうか。
発車ベルが鳴り響く。
銀河鉄道が待っている。
次の駅へ向かうために。
六人は再び列車へ乗り込んだ。
窓の外で双子星がゆっくりと遠ざかっていく。
そして車内アナウンスが流れた。
__次は、桜星駅。
__次は、桜星駅。
その言葉に蘭が小さく息を呑んだ。
次の駅が誰のためのものなのか。
もう分かっていたから。
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