TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する


「えっ、気づいてなくて?」


私のことを指摘するぐらいだから、彼の方も自覚ぐらいはしているのだろうと考えていた。


でも、本当に彼は自分のそんな一面に気づいていなかったみたいで、


「そんなつもりは、別にない……」


とだけ言って、スッと視線を外した。


「自覚…なかったんだ…」


カイは、ストレートな言い方をわざとして、周りを遠ざけているようにも感じていたので、なんだか思っていた印象と違う気もした。


「自覚する必要が、あんのか…?」


コーヒーを一口含んで、彼が心もとなさそうにも訊いてきた。


「うん…必要があるっていうか……、」


はっきり言ってしまおうかとも思うも、やっぱりためらっていると、


「言いたいことがあるなら、言ってもらって構わない」


私をじっと見つめて告げると、カイはおもむろにタバコを取り出して、喫煙OKなスペースなことを確認するとふいっと口に咥えた。


「……メンバーのみんなも、あなたのフォローが大変とか言ってて……」


どう言うべきかを迷って、以前に聞いた話を持ち出すと、


「ああ…あいつらか…」


カイが、気だるげにタバコの煙をふーっと吐き出した。



「……あいつらとは、合わないから。いろんな意味で……」



わずかに目を伏せて、彼が一瞬かげった表情を見せた。


「……メンバーとは、ずっと一緒だったんじゃないの?」


何かあるようにも感じて、尋ねてみると、


「一緒じゃない……あいつらは、元は3人のメンバーだ…」


カイが意外なことを打ち明けて、


「俺は、1人でストリートで歌ってたのを、メンバーにスカウトされたんだ…」


キラのヴォーカルになったいきさつを、淡々と話した。


「そんな話、初めて聞いた……」


彼らには何度も取材をしているのに、メンバーの誰の口からも、そんなエピソードは聞いたことがなかった──。

loading

この作品はいかがでしたか?

46

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚