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俺は1人があまり好きじゃない。余計なことを考えてしまうからだ。そんなことを言ったって1人になることは多い。親は俺になんて興味無いから。いても殴られるか罵声を浴びせられるだけ。今日も俺は考えないように引き出しにしまってあるカッターを手首に当て、横にてスライドする。
「……」
何も考えないために無我夢中で手首にカッターを当てる。赤い線が1本、また1本…と増えていく。いつもより本数多いな。なんて思いながらその手は止めない。
暫くして、これで最後にしようと少し深めに傷をつけるために強めに食い込ませた。だが、それが思ったより深く切りすぎたのか出血が止まらなかった。
「あー、切りすぎた。まぁいいや眠いし」
そう一言呟いて眠りについた。
INTJ「はぁ、なんで僕がこんな目に…他に適役がいると思うんだが…」
INTJは担任に半ば強制的に押し付けられたクリアファイルを眺めながらとある人物の家に向かう。
INTJ「本屋に行こうと思ってたのに…」
そんなことを呟きながらインターホンを押す。…しかし応答はない。どうしたものかと思ったが窓が空いてることに気づいた。
INTJ「不用心だな…」
なんて思った次の瞬間錆びた鉄の臭いが鼻についた。それは窓の方からということに理解するのに時間はかからなかった。一気に血の気が引いたINTJはドアに手をかけて引いたが鍵がかかってた。
INTJ「開いてないか…仕方ない…不可抗力だ。」
そう自分に言い聞かせながら窓の方に向かって靴を脱ぎ家に入って窓を閉めた。靴を玄関に置き、急いで臭いが強くなっていく方に向かう。
INTJ「くっそ、何があったんだ…」
部屋に入ると視界に入ったのは白いベットシーツを赤く染め貧血だからか顔色悪そうにベットに寄りかかるように床に座るENTPの姿だった。
INTJ「おい!ENTP!しっかりしろ!おい!」
体を揺すって起こすと暫くしてうっすらと目をあけた。
「あれ、INTJどうしてここ、に…」
ENTPはさっきまで何をしていたか思い出し真っ青になる
INTJ「おい、ENTPこれh」「来るなッッ帰れッッこっちに来るなッッッッやだ、ッッ見ないでッッごめんなさいッごめんなさいッごめんなさ…ゴホッゴホッ…カヒューカヒュー」
INTJ「おい!落ち着け!」
過呼吸になるENTPを見て少し焦る。こいつはこんなやつだったっけだとか、何があったんだとかそういうことを思いながら。まずは自分を落ち着かせる。
INTJ「…ふぅ、ENTP僕を見ろ。お前を傷つけるやつなんて居ない。僕の目をしっかり見ろ」
「…ゴホッゴホッカヒューカヒュー」
INTJ「ん。いい子。僕の呼吸にあわせろ。吸って…吐いて…吸って…吐いて…」
「スゥ…ハァ……スゥ…ハァ…ハァッハァッ」
段々落ち着いてきて過呼吸も治ってきた。
INTJ「落ち着いたか?」
「うん」
INTJ「救急箱どこにある?」
「棚の上」
手当をしようと思い立ち上がって救急箱をとり、ENTPの前に座る
INTJ「腕見せて、いいから」
見せたくないのかENTPは腕を出さずボケーッと部屋の中を眺めてる
INTJ「ENTP…僕はここにいるし大丈夫だからこっち見て。」
その言葉が耳に入ったのか恐る恐る腕を出てきた。INTJは無言のまま手当てをする。その間ENTPは何も言わずジッと手首に引かれた無数の線を眺めている。体感では15分くらい経っただろうか、ようやく手当てが終わった。
「INTJはさ、これみてどう思った?」
ENTPはニコニコ笑いながら問いかける。顔に貼り付けたような笑みでINTJは思わず顔を歪ませた。
INTJ「別に。ただ少し驚いたくらい。」
「嘘つけ、めっちゃ顔色悪かったじゃん笑」
少しINTJをからかうとうるさいと一言返ってくる。
INTJ「今日親御さんはいないのか?」
その一言にENTPは一瞬顔を歪めて苦しそうに笑う
INTJ「僕は別に君に家庭のことを聞くつもりは無い。いるのかいないのかそれだけ。で、どうなの?」
「いない。てかいつ帰ってくるか分からないけど、昨日荷物取りに1回帰ってきたから1週間くらいは帰ってこないと思う。てかINTJなんでここにいんの」
INTJ「昨日今日休んだだろ。そのプリント届けてこいって担任に言われたから。まぁまさかこんなことになってるなんて思わないけどな」
INTJは真顔でENTPの質問に答える
INTJ「手当終わったし、20時過ぎてるからそろそろ帰る。まぁ、あまり抱え込みすぎるなよ」
話しながら帰る準備をするINTJを横目で見るとENTPは口を開いた。
「ね、今日泊まってってよ。お願い、今日だけでいいから」
弱々しくお願いするENTPはいつも話の中心にいると到底思えなかった。
INTJ「…今日だけだからな。」
「えへへ、ありがと」
ふにゃりと笑うENTPは目を離すとどこかに消えそうで少し不安に思った。