人格

僕は昔、「普通」だった。

ﾊﾟｶｯ

ﾄｯ

普通　(どこだここ？)

普通は辺りを見渡した。

普通　(大きな扉だ。)

普通は大きな扉を開けた。

そこにはパソコンがあった。

普通　(なんだこのパソコン？)

パソコンの中には人の絵があった。

普通　(誰かこのパソコンでプレイしていたのか？)

そう思って、普通はマウスをクリックした。

すると『ごめんなさい。』『無視する。』という２つの選択肢が出てきた。

普通　(まぁ普通は謝るよな。)

そう思い、『ごめんなさい。』をクリックした。

すると『さっきは勇気出してたのに今は普通でつまんないな。』と言われた。

普通　(は？普通が一番いいだろ。…。なんか飽きてきた。)

普通はホームボタンを押した。

ホームに戻ると再生ボタンのようなアイコンがあった。

普通　(なんだこれ？)

普通は不思議に思い、クリックした。

するといろんな動画があった。

普通　(すごいな。どんな動画があるんだろう？)

そう思い、普通は動画をクリックした。

普通　(ふふ…。面白いな。俺もこんな変な人になったらいろんな人が笑ってくれるかな？)

そんなことを思いながら動画を見た。

3日後

普通　「いててて。」

普通　(ずっと動画見てたから腰が痛いな。少し歩いてこようかな？)

普通はパソコンから離れ歩き出した。

普通　(3日も変な動画見てたらもう俺も変な人になれたんじゃないか？)

そんなことを思っていると、建物があった。

普通　(大きいな…。ドアがあるしノックしたら誰かは出てきそうだけど、俺は変な人になりたいんだし少し窓を覗いてみようかな？)

普通は窓から中の様子を伺った。

普通　(男の人が女の人を起こってる？なにがあったんだ？)

そう思って辺りを見渡すとパソコンがコーヒーでびちゃびちゃになっていた。

普通　(うわー。)

すると女の人が大きな声を出して建物から出ていった。

普通　(出ていっちゃった。まぁでも今がチャンスかな。３日間変な動画を見てきたから変な人になれるか実験だ。)

普通は窓から中に入った。

普通　「うわっ！？パソコンびちゃびちゃじゃん！」

？？？　「は？」

普通　　(こわっ！でもびびってたらダメだ。)

普通　「そんな怒っちゃダメだよ。かわいそうだよ！」

？？？　「はいはい。そうですか。早く出てけ！…。ってお前何してるんだよ！？」

普通　(追い出されたら俺の負けだ。)

普通は床にカードを出していた。

普通　「これはねUNOっていうんだよ。一緒に勝負しよう！」

？？？　「嫌に決まってんだろ！」

普通　(くっ！なんとか勝たないと…。そうだ！)

普通　「じゃあ、負けた人が買った人の言うことを何でも聞くっていうのはどう？え○ちなことでもいいよ♡」

普通　(え○ちが好きな男は多数いるからな。まぁ。この人は好きだはなさそうだけど…。乗ってくれなかったらヤバイ。)

？？？　「やろう。」

普通　(えっ？マジかよ…。)

普通　「えー！やっぱりえ○ち目当て？」

？？？　「は？お前の体なんか興味ねぇよ！いいから早くやろうぜ？」

普通　「はーい。(ｰдｰ)」

普通　(じゃあ何でやるんだ？)

疑問を持ちながらも普通はカードを配った。

普通　「じゃあじゃんけんで勝った人が先行ね。」

？？？　「ん。」

普通　「じゃーんけーんぽん！」

男の人がチョキで普通がグーを出した。

普通　「やったー！まぁこの勝負僕の勝ちかな？(*^^*)」

普通　「それはカンケーねぇだろ？」

そんなことを言いながらUNOが始まった。

7分後

普通　「あれれー？なんか冷や汗かいてるけど大丈夫かな？」

普通の手札はあと1枚だった。

普通　(この人手札が全部「2」だって驚いてるんだろうな。まぁ俺もわざと記号だけ残してるし。普通にこの人がどんなことを頼むのか知りたいだけなんだけど…。)

普通　「まぁぼくは 勝っちゃおうかな？」

そう言って普通はカードを出した。

？？？　「ｸｽｯ」

普通　「何がおかしいの？」

普通　(まぁそりゃあおかしいよな。)

？？？　「だってそのカード記号じゃん。数字以外のカードは最後に残しちゃいけないんじゃなかった？」

普通　「あっ！」

普通　(煽ってる姿面白いな。)

普通は山札からカードをとろうとした。

？？？　「取らなくていいよ。俺が勝ったから。」

そう言って、男の人はカードを全部出した。

普通　「え！？全部「2」なんだけど！？」

？？？　「まぁ。俺が勝ったから言うこと聞いてもらおうかな？」

普通　「はい。僕の体でよければ…。」

そう言って、普通はパーカーを脱ごうとした。

？？？　「いや、だからお前の体には興味ないから。」

普通　(え○ち目的ではないのか。よかった。)

普通　「え？じゃあなに？」

？？？　「耳貸せ。」

男の人は普通の耳に向かって喋り始めた。

？？？　「この世界にいる人格を全員殺そうぜ。全員殺したらどうなるのかを見たいんだよ。」

普通　(全員殺す！？でもここで賛成しなかったら殺されそうだし…。)

普通　「え！？なにそれ？面白そう！」

普通は目を輝かせた。

？？？　「だろ？」

普通　「うん！じゃあこれからもよろしくね！」

普通　(名前聞いた方がいいよな。俺はもちろん…。)

変人　「えーと…。君の名前何て言うの？僕は変人！」

いかり　「俺はいかり。よろしく。」

変人　「よろしくぅー！」

変人　(俺がもしも普通の人だったらこんな提案されなかったんだろうな。変な人になれてよかった…。)

変人は少し寂しい顔をした。