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最初におかしいと思ったのは、俺の昨日の帰宅時間をあいつが当てた時だった。
「昨日、22時17分に帰ったでしょ?」
会社のエントランスを出たところで、
そう言われて足が止まる。
「……なんでわかるんだよ」
軽く笑って返したつもりだったのに、胸の奥が妙にざわついた。
「だって、君のこと見てるから」
冗談っぽく笑う顔は、いつも通り優しく、穏やかで。
なのにその言葉だけ、妙に耳に重く残った
「昨日残業だったでしょ?昼はコンビニでパスタとサラダ。会議で少し機嫌悪かったよね?」
あいつとは同じ会社だが、同じ時期に入社しただけで働いてる課が違う。だからこんな細々知ってるはずない。
なんでそこまで知ってるんだ。
そう聞こうとした瞬間、あいつは俺の
ネクタイを指で整えた。
「無理しないで。君が疲れてるの、
分かるから。」
距離が近い。
会社では普通の同僚。
優しくて、仕事もできて、
誰にでも気を遣ういい人。
——俺にだけ、少し近い。
「ねえ」
低い声で呼ばれて顔を上げると、
まっすぐ見つめられていた。
「君のこと、ちゃんと守りたいんだ」
その言い方が、
どうしてか逃げ場をなくすみたいで。
俺は笑ってごまかした。
「大げさだろ」
そう言ったのに。
帰宅してスマホを開くと、
メッセージが一件届いていた。
『家、着いたね。おかえり』
背筋が冷えた。
カーテンの隙間から外を見る。
マンションの前の街灯の下。
見覚えのある影が、 静かに立っていた。
——その時、まだ知らなかった。
この人の愛が、
俺を壊すほど重いなんて。