第二章『始動』
睨み合う二人の間には不穏な空気が立ちこめる。
「生半可な神力で勝てるとでも?」秋水は再度、ビトレイヤーに挑発をした。
「すぐに分かるさ、俺の強さ、憎しみや苦しみを。火ノ極 火炎(ひのごく かえん)。」ビトレイヤーは秋水のところを睨みつけながら凝視した。すると技の効果で秋水の左腕は業火の炎に包まれ炎は全身に回る。
「あれれれれれ?あのさぁ!俺を殺すんじゃなかったのかぁ!?もっと遊ばせて見せろよ!!」そういうと共にビトレイヤーの頬は裂け化け物のような表情へと変貌を遂げた。
「神技変更(じんぎへんこう)。火ノ極 荼毘(ひのごく だび)。燃え尽きろ!!」
「急に高火力かよ。無駄な神力は使いたくないんだけどな。」秋水の体には火傷のあとも残っておらず無傷であった。まるで水でできているようだった。
「その体、水分でできてるのかよ。」
「そっから話さなきゃいけねぇのかよ。」
ビトレイヤーは目を閉じると景色は一変していた。川が流れており、辺りを見渡す限りいるところは大きなくぼみの中だった。元々は湖だったのだろう。
「ここは私の神域(じんいき)だ。外に出る唯一の手段は、我を倒すことだ。」
「やっぱり、お前を倒さなきゃいけないなら確実に殺してやるよ。」
「火ノ極。」
「水ノ極。」
「火矢(かや)。」
「水銃(すいがん)。」
お互いの技はぶつかり合い大爆発を響かせた。まるで戦闘開始のゴングがなったかのように。
第二章「始動」終わり。
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