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カントリーヒューマンズ
NL、英日、英日帝要素
忠実⇽重要
暗めの話かも
めちゃ長いので時間があるときに読んでください
英「……」
「祖国様ッ、”!!」
ふ、ッ船が…
嵐に…、耐えられそうにないです、”ッ!
快晴から一瞬にして凶暴な顔を見せた空
船員の顔が徐々に焦りと恐怖で支配され
船の雰囲気はまさに怪訝だ。
それでも私たちの航海は、既に引き返すことはできませんでした。
「祖国様…、ッ 」
「祖国様ッ!!」
そう私を呼ぶ乗組員の姿は、
私に命を求む乞食に他ならなかったのでしょうか。
ザァァッ!
ザワザワ…
英「…」
近くの柱に捕まってください。
波を頼りに進みますので船から振り落とされないようにしましょう。、
ヒュー、ッ!!
風で飛んでいってしまいそうなシルクハットを抑えながら、未開の地の向こうを見つめた
ザァァァッ!!
…ッ、ガンッッ!!
グワンッ、
遂に押し寄せる波と、不規則に置かれた障害物に邪魔をされ
脳裏に残る嫌な衝撃音とともに
「……ッ?!」
「た、大変だ”、ッ!!」
船に…、ッ
海水が入ったぞ”、!!
バッ!!
英「は……ッ、!」
…ッザブンッ!!
船に覆い被さるように目の前に迫る波には
きっと私の歪んだ顔が見えたことでしょう
英「………」
……、はッ、”!!
バッ
草色の編み柄のような床
視界の目の前にある棚には、女性の絵が飾られていた。
英「………!、私は…、ッ、」
横を見れば波に揉まれたとは思えないほど綺麗なシルクハット。
どうやら、私は利口に寝かされていたらしい
英「……天国、…」
実に手厚い対応だ。
「ここは天国などではありませんよ。」
英「……!!」
クルッ
初めて聞く澄んだ声に反射して
声のする方に振り向いた
「ほかの方と比べて、目が覚めるのがお早いですね。」
貴方が”化身”ですか。
暖かい日差し、青空がうつる開けた場所に
座りこちらを見詰めていた
腰ほどまである長い黒髪に、高貴さを纏った赤い瞳
声は澄んでいるが、彼女が何を思っているのかが汲み取れない
英「………」
そうだと言ったら、
どうするのです。
まったく動じない彼女を睨みつけたとき
同時に外から潮風の匂いがした
「……」
じっと静かに
彼女もまた、私の警戒を読み取ったのでしょう。
「私共は領土に漂着した貴方たちのことを敵も味方と見るつもりはありませんよ。」
英「……ッ、 」
丁重に置かれた私物の数々、頬や腹に巻かれた的確な手当から
その言葉が嘘ではないと分かった。
英「………」
先程の無礼を許してください。
化身として、いや、総員の代表として感謝します。
「誤解が解けて何よりです。」
他の方々はまだ目覚めていません。
…
心配なら、…
英「……貴方を信じましょう。」
1600年
英国人を乗せたオランダ船が、豊後に漂着する。
貴方は美しい方でしたね。
貴方のその赤い瞳を見つめていれば、
私は宝石を見ているような気分になれたのです。
どんなものより高価な
価値のあるものに。
貴方がいつもいるここは、”縁側”というと教えてくださいましたっけ。
そこに座って、日が沈むのを見届けました。
英「つかぬ事をお聞きしますが、」
ここはなんという地なのですか?
「……」
ここは極東の島国です。
名を日本国と言います。
英「…!」
極東…ですか、
…
私共は西の島国の者です。
日本「西の島国……」
英「えぇ。」
イギリスといいます。
以後お見知り置きを。ニコッ
日本「……」
英「そう…ここは島国と言いましたが、 」
国交はあるのですか?
日本「ないことも無かったです。」
彼女にしては、とても曖昧な表現だ。
この近辺と、恐らくあなた方と同じ方面の国とは国交がありました。
英「どうして過去形なのですか? 」
日本「……」
彼女は少し迷うように口篭ったあと
話をしてくれました。
日本「私の代から、鎖国しているのです。」
私どもの問題もあり、異国の交流や関係は断つべきだと。
英「鎖国…ですか。」
聞き馴染みの無い言葉に、そっくりそのまま返してしまった。
英「…そうなのですね。」
ここ出会ったのも何かの縁でしょう?
英国、国交の候補相手として是非覚えてくださいね、笑
日本「……ぁ…、」
…、はい、わかりました。
ニコッ
英国「……、笑」
その後も、私は日本さんを訪れ話をしました。
彼女のベースの文化は中国のものらしく
昔から、兄のように慕っているそうです
確かに、あのときは気付きませんでしたが
裾の長い鮮やかな色のその服は、
漢服に似たものがありましたね。
着物…袴、
あれ、貴方が着ていたものの名前は…
なんでしたっけ。笑
日本「……」
英国さん、実に不思議な方だ。
青い瞳に赤と白の髪
あぁして話した事が昔のように感じる、どこかのヨーロッパの国が
“大英帝国”と言って恐れていたのを聞いたことがあるからだ。
でも、たまに見せた彼の笑顔はあまりにも無邪気で
何も知らなければ、多数の奴隷を持つ顔など想像もできなかっただろう。
彼は今、どうしているのかな。
大英帝国
1763年〜
アメリカ独立
1776年
…バンッ!!
ガシャッッ!?
日本「は………ッ!!」
バッ
辺りに響いた銃声、いや
もっと大きい砲の音。
ギィィッ
、
「祖国様、」
ら、来客です、!!
日本「……」
曇りがかった空は、この気配を表していた。
海岸に並んでいる無数の武装兵
自衛なのか好戦的な奴なのか
見極めるのは容易かった。
日本「どなた。」
海が染ってしまいそうなほどに巨大な黒船
中から出てきたのは大柄な男で、煙草をふかし、サングラスを胸元にさしていた。
「yo〜!」
ここら辺に島があると聞いたんだが、ドンピシャだったぜ。!
日本「……」
静止する民の前で、私に気付いたのか
向き合う形で立ち止まった。
「HAHAHA。笑」
アンタが化身か。
日本「…」
長い裾を口元にかざし、男を見上げるように睨み返す。
此奴らを来客などとは呼んではいけない
あちこちにある大砲の後は、それを知らせてくれている。
「急に押しかけて悪かったな!」
米「俺はアメリカ。」
アンタに話がしたくて来たんだよ。な?
高圧的な話し方
私が苦手なタイプのひとりだ。
日本「話すこともないと思うけど。」
米「……まぁまぁ、そう不機嫌にならないでくれよ。笑」
俺は、新しい外交相手を探してる。
なんせ、やっと最近独立したんだ。
…
軽い口調で話す
“独立”という言葉には気がかりがあった。
日本「…独立?」
米「ん、あぁ。」
(ガタッ
サングラスをつけ、足を組む。
サングラス…日差しが強い国なのだろうか。
いい加減、あの馬鹿兄貴には懲り懲りなんだよ…
今はもう”大英帝国”様の支配なんぞ知らねぇけどよ笑
…
日本「………英国、さん、」
そうだ、此奴は英国さんの
米「…おい、」
あんま俺の前でその名を言うな。
日本「……」
米国、ここは鎖国してるんだ。
他を当たって。
米「……、笑」
そう言うと思ったぜ。
日本とかいったっけ?
日本「……」
米「命令だ。」
鎖国をやめて、開国するんだ。
いいよな。
脅すような重い声で問われる。
日本「貴方は私に命令できる立場じゃない。 」
今度は自分が支配しようと?
米「……っせぇな。」
そんな硬っ苦しい関係はなしだぜ!
……てか、そうだお前、
日本「…これ以上話すことは、…」
米「さっきからクソ兄貴に反応するよな。」
俺は独立をかけて戦ってきたんだ。
カチャッ…
日本「……ッ、」
喉元に突きつけられた拳銃
引き金は既に数ミリ動かせば発砲できる状態らしい。
米「今、ここでクソ兄貴に土産を作ってやってもいいが。」
俺は、そんな横暴はしたくない。
お前もそうだろ?
な?”
耳元で囁くその声は、まさに脅しのプロだ。
日本「……」
つまり、
乱暴はしたくないから大人しく言うことを聞けと。、?笑
米「HAHAHAッ、!!」
俺の見込みは間違っちゃいなかったなぁ、笑
さぁ、どうする。?
日本「……」
恐らくこいつは、民すらも容赦なく殺す
私とて、戦が及ぼす苦痛など分かっている。
わかった。
来年だ、
来年、日本国は開国すると…約束しよう、
米「…Great!!」
お前は頭が回るヤツのようだな!
カチャッ、…
椅子から立ち、軍帽を被る。
んじゃぁ、俺は戻るぜ?
日本「………」
寸前で止められた引き金や、独立戦争という言葉
奴は了承しなければ、躊躇なく発砲しただろう。
…
米「………ぁ。」
サングラスを外し、腰に拳銃を戻しかけていた頃。
バンッ!!
日本「……、は、」
シュバッ、…
じわっと血が滲むことに気付き、地面にぽたぽたと垂れた。
直前まで後ろを向いていたにもかかわらず、片耳を正確に撃ち抜かれた。
日本「……、ッ。」
下唇をかみ、痛みに耐えながら
ひたすらに動じない。
米「………」
冷淡な目で、こちらを見下ろす米国。
…
米「あぁ。」
これは警告だぞ。
“絶対に”約束だ。
日本「これを横暴とは思わないのか、笑」
……私は1度した約束は破りたくない。
米「…ふーん、笑」
んじゃぁ、
See you later.
It’s the incarnation of the east.
(東の化身さんよ。)
1853年
黒船来航
1854年
開国
英「日本…さん、?」
……
久しぶりな為か迎えにはいらっしゃらなかったので
心配して、うろ覚えで主屋に顔を出しましたね
ポンッ……ポンッ……
英「…!!」
朝日を背景に、珍しく縁側ではなく
その奥の庭に立ちながら
テマリをうっている日本さんの姿は
幼い子供のように見えました
英「日本さん、…」
日本「……ぁ、」
英国さん、…いや、英帝国さん…
いらっしゃっていたのですか。
耳元を隠すように結ってある1つ結び
いつもと違う青色のお召し物。
英「えぇ、…」
お久しぶりです、
暫く、顔を出せずすいませんでした。、
どうやらあなたは既に
帝国としての私を耳にしていたようですね
日本「いいえ。」
お構いなく。
私も、貴方が来なければ其方にに出向こうと思っていたのです。
英「……、ど、どうして?」
日本「英帝国さん。」
条約を結びましょう。
日英通商航海条約
1894年
大英帝国
〜1901年
日英同盟
1902年
英「な、何故…」?
鎖国していたのでは…
日本「開国したのです。」
あなたが来る少し前、”アメリカ”と名乗る方が来航しまして。
英「……」ピクッ
日本「少々無理な約束がありましたが、仕方ない事でした。」
英「……!、脅されたのですか、」
彼は……、私から独立した国の1つなのです、
日本「知っています。」
貴方のことを…いや、英帝国の事を
クソ兄貴と。
英「……、そうでしたか、。」
その…
耳元を隠しているのも関係がありますか。
日本「…」
……いいえ。
英「………そうですか。 」笑
サラッ…
細く艶のある髪をそっと持ち、
チュッ…
頬にキスを
日本「……ッ、」ビクッ
英国…さん、?
あのとき、私はなにも言いませんでしたが
耳元に包帯が巻かれていたことに気が付いていたのですよ。
その後も貴方は、私を支えてくださいましたね。
まさか、あの嵐が結果的に良い吹き回しになるなんて
思いもしてしなかったでしょう。
1894年
日清戦争
1904年
日露戦争
英「日本さん、」
我々に、協力してはくれませんか。
日本の、第一次世界大戦参戦
1914年
日本「英国さん。」
日英同盟も、1度廃止のようです。
英「ですね。」
改めて、感謝とお詫びを。
そう言って私が頭を下げると、
彼女は驚いた顔をして聞きました。
日本「何故…」
英「色々なことに巻き込んでしまったからです、。」笑
日本「……」笑
ニコッ
ギュッ…
ビクッ
英「…!」
貴方は気にしないように前を向いていましたが
ゆっくりと私の手の甲に手を重ねてくれました。
白桜のような綺麗な手で、
私の過去を拭うように。
1899年〜
大日本帝国
(帝国主義)
1921年
アメリカ、フランス、イギリス、日本
四国条約を結ぶ
1923年
日英同盟失効
英「……日本さん。、」
いえ…、日本帝国…さん、
貴方がナチスと、イタリア王国側に着くと聞いたとき、
枢軸の名を口にしたとき、
私はどうすれば良かったのですか。
貴方が私にみせたあの笑顔は
こうなることを予期していたのですか?
1940年
日独伊三国同盟
米「……、」
Empire of Japan
お前はやはり枢軸か。
英「日本帝国さん、…」
今ならまだ…、!
ソ連「イギリス。」
お前が口を出すことじゃない。
英「……、、ッ、…」
日本帝国「お構いなく。」
私はあなた方連合国側の姿勢には賛同出来兼ねる。
米「……
あぁ!……そうか、笑
そうかよ、!!!
英「……、」
私はそれを、見ていることしかできませんでした。
いえ、そうすることしか出来なかったのです。
日本帝国さん、
貴方のその瞳の宝石には、私はどう映っていたのですか?
1941年
真珠湾攻撃
アメリカ、イギリス、(オランダ)に宣戦布告
英「……日本帝国さん。」
仲良くして頂き、ありがとう…ございました、
日本帝国「こちらこそ。」
では。
英「、本当に、本当に良いのですかッ、!!」
いくら貴方でも、…ソ連やアメリカに対抗する等…、!!
無謀に近いではありませんか…、
日本帝国「……」ピクッ
背を向けた貴方はそっと立ち止まり、
顔をしかめた私に
「貴方に関係など無いのでは。」
自ら選んだ道の責任は私が負いますから。
大丈夫です。
…ニコッ
それが、貴方が私にかけた1番に辛辣な言葉だったでしょう。
これが、最後になるとも知らずに。
1941年
日英通商航海条約
失効
イタリア王国「……、」
IOは、…
枢軸を離脱し、連合に無条件降伏する、。
1943年
イタリア王国
降伏
ソ連「意外にもしぶとかったな。」
“ナチス”
ナチス「……ッ、はッ、笑」
お前には…、心底飽き飽きだ、
ソ連「そうか、。」
じゃあ、最後。
“一発で仕留めてやるよ。”
1945年
ナチスの終了
及び降伏
2カ国が降伏しても尚
貴方は最後まで寝返ることはありませんでしたね。
少し期待していたのです
あなたが諦めて、降伏してくれれば
私は貴方を見なくて済むのですから。
1945年
正式な降伏発表
その知らせを聞いた時
真っ先に日本さんの元へ航海しました。
また、貴方と話せると信じて
英「…」
日本さん、ッ!!
…
は、…
焼け野原になったその地は
私が想像するよりも、もっと惨いものでした。
時が経っても絶えず燃え続ける炎と
原型を留めない、
なにかだったもの。
2人で歩いた桜並木は
もう何処にあるかすら分かりませんでした
そうして、変わり果てたあなたを見つけたのは
終戦から二日ほどだったある日のこと
英「……ッ、!!」
まだ新しい血痕の後、
新たな国として成り代わるために徐々に花のように散る貴方を見た。
英「にほ…ん、…さん、?」
あのとき重ねた手はもう冷たくなっていて
赤い瞳は光を失い、辛うじてここに移動したのでしょう。
木に寄りかかるように、
「英国さん。」
英「…」
「まだ私を覚えていてくれるのですか。」
英「……ッ、」!!
ごめんなさい。
イギリス「……は、」
……ぁ、ッ、
ビルの窓から差し込む夕焼けの色
横には、焦った顔の日本さん
日本「ぁ…、 」
す、すいません。!!
イギリス「日本さん、……」
……
彼女の手に握られた毛布
私がそれを見つめていたからか、彼女は更に顔を赤くする
日本「ち、ちち、違いますよ、!」
決して、やましいことをしようとしていた訳では…ッ
イギリス「……」
今の日本さんは、先代、日本帝国さんの記憶は殆ど残っていません
でも、彼女を見れば
日本「長く寝ていらっしゃったので…」
風邪をひいてしまうんじゃないかと、
…
思っただけですから、!!ね、!!
白い肌に優しい目つき
イギリス「ふふッ、……笑」ニコッ
ありがとうございます。笑
でも、お気になさらず。
日本さんも、まだ仕事があるのでしょう?
日本「独逸さんも残業らしいので!」
ほら、もうすぐ定時ですよ!!
イギリス「……あぁ、もうそんな時間で…」
…
日本「…」
イギリスさん、どうされたんですか?
も、も、もしかして悪い夢を見たとか…体調が悪いんですか?!
イギリス「……!あ、!いや…」
そんなことでは…ッ!
ガッシャーンッ!!
イタリア「誰か助けてなんよぉぉッ!!」
フランス「うるっさいなぁ〜!!」
僕は定時までに仕事終わらせないと死んじゃうの!!
集中させてってば!!
アメリカ「よし!」
会議案はこれで完成だな!
ロシア「嫌だ。」
中国「ここの欠点を補わないと案として成立しないヨロシ〜」笑
アメリカ「……💢💢」
まだ提案してねぇだろうがよ!!
カナダ「兄さん…落ち着いてよ…」
ドイツ「日本、…今日は終わったら飲みに行くぞ。」
日本「あぁ……!」
いいですねッ!!
…
イギリスさん✨
何があったかは知りませんが、私に出来ることがあったら教えてくださいね?
イギリス「……」
えぇ…
日本さんも、
…
スッ…
チュッ、
英「……!」
に、日本さん、…ッ?!
日本「元気が無さそうでしたので。」ニコッ
ほら、英国では挨拶なのでしょう?
では!
イギリス「……」
ふは…ッ、笑
先代を継いだ子は、
日帝さんに似てとても、
そして今日も
桜が舞う季節になれば私は、日本さんの背後に
日帝さん、あなたが見守っているのが見えるのです。
親愛なる貴方へ
届きますように。
コメント
4件
初コメ失礼いたします こんなん泣きますよ!何なんですか!最高じゃないですか! 歴史が学べて泣けるなんて…ありがとうございます!
えっ、何?神作やん。イギリスの心情、日本(江戸)、日帝、日本の区別、アメリカの態度、そして歴史も学べると、、、、なんてこったい\(^0^)/