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🐰side
文化祭があと少しに迫ってきて、校内の至るところの装飾が輝いている。
クラスの準備も微調整を加えれば完成といったところまできた。
軽音部も発表に向けて各々練習を重ね、合わせてみるとなんとか形になってきた。
練習の時もカイリュウは少し歌を口ずさむだけでしっかりと歌ってはくれない。
本番いきなりなんて大丈夫かななんて心配になりつつも、何も言えず練習を進める。
「今日はこんくらいでええかな〜、じゃ俺帰るわ!!」
終わりの合図をするとすぐに帰り支度を始めるカイリュウ。
最近はずっとこう。あの日から意識しとんのかそれとも距離置きたいんか分からんけど全然俺と目も合わさんし、必要最低限な会話しかしてくれなくなった。
毎日そそくさと帰るカイリュウの後ろ姿に寂しさを感じる。
でも、あの時見たカイリュウの表情は勘違いじゃないはず。
そう思って毎日自分を鼓舞しながらアプローチを続けている。
ーーーーー
〜文化祭当日〜
いよいよこの日を迎えた。緊張で昨日はあまり寝つけなかった。クラスの出し物も部活の発表ももちろんだが、何よりも今日。文化祭が終わった時、カイリュウに返事をもらう。
ここ数日でまたカイリュウの気持ちが分からなくなって嫌な想像ばっかしてまうけど、どんな結果であれ悔いはないと思う。
「セイちゃ〜ん!おはよ!文化祭楽しみやな〜!」
歩いていると後ろからナオに声をかけられる。おはよと挨拶を交わしそのまま一緒に学校へ向かう。歩いているとナオがおもむろに口を開く。
「てか、カイリュウから返事もらうのも今日よな、、。なんかナオまでドキドキしてきたわ」
「おん、、。正直もうぶっ倒れそう。」
「まだ早いやろ!大丈夫に決まってるやん!あんたはナオが惚れた男やろ?いい結果になるに決まってるから自信持ち!」
ナオに強く背中を叩かれ、頭が少しスッキリする。
そのまま緊張しながら校舎へと足を踏み入れたーー。
ーーーーー
「まってセイちゃんめちゃくちゃ似合うやん〜!なにこれ狼男?可愛いねんけど〜♡」
クラスの出し物の衣装に着替えるとナオが楽しそうに笑う。
てか狼男ってなんやねん。これお化け屋敷なん?なんかみんな好きなコスプレしてるだけな気すんねんけど。
少しの疑問を持ちつつも、まあ楽しそうやしええかと納得する。
「、、ナオヤ。俺には何もないん?」
後ろを振り返るとランがドラキュラの格好に身を包んでナオヤを見つめる。
「ラーンちゃんも可愛いで〜?♡もうみんな優勝すぎ!」
ナオヤに褒められなぜか顔を赤らめるラン。何やねんこいつら。
2人の空気に居た堪れなくなってすぐに自分の隠れ場所へ向かった。
ーーお化け屋敷はなかなかに盛況で次から次へとお客さんが入ってくる。
段々と俺も小慣れてきて思いきり脅かしてみたりする。あかんめっちゃ楽しい。
お、また次のお客さん来たやん。めちゃくちゃ驚かせたろ、、
「わっ!!」
?「うわああ!!びびったあ〜!」
思いきり大声で驚かすと、目の前には腰を抜かすカイリュウがいた。
「え?!カイリュウ?え、ごめんごめん。大丈夫か?」
「なんやねんセイトかよ!声でかいねん死ぬかと思ったわ」
カイリュウの手を引いて起こすとびびった〜なんて言って体をポンポンとはたいていた。
「、、、来てくれたん?めっちゃ嬉しいんやけど」
「つ、別にお前に会いに来たとかちゃうからな。エイキがここ来たい言うから来ただけや。」
暗いから見づらいけど少し照れ臭そうに話すカイリュウが可愛い。
「で、エイキはどこおるん?」
「は?一緒に入って、、、あいつ裏切ったな」
「ぐふ笑 カイリュウやられてるやん可哀想笑」
「うっさいわ!てか次どっち行けばええねんこれ。教えろ」
すぐにまた逃げようとするカイリュウに少しの苛立ちを感じる。
「ん〜教えたる。こっち」
そう言って死角になる場所にカイリュウを連れ込んで向かい合わせで座らせる。
自分でやっといてお互いの息が顔にかかるくらい近い距離に思わず心臓が跳ねる。
「な、なにしてんねんお前!道教えろや!」
「シーっ!他の人に聞こえるやろ。疲れたしちょっと休憩させてや」
「なんやねん休憩って、!俺行くから、、!」
慌てて立ちあがろうとするカイリュウの腕を引っ張り胸の中に引き寄せる。
あかん可愛い。
気づいたらカイリュウを抱きしめて首に顔を埋めていた。
流石に怒られるか?なんて思って様子を伺うもカイリュウはなにも言わない。
「最近さ、、あんま話してくれんやん。ちょっとだけこうさせて」
そのまま抱きしめる腕に力を込める。カイリュウは変わらずなにも言わいまま俺の腕の中にすっぽり収まってる。
どれだけ時間が経ったか分からないがカイリュウが急に立ち上がって俺行くわと言ってそのまま行ってしまった。
やばい、調子乗りすぎたかも、、。
反省からカイリュウを引き止めることはできず、そのまま行ってしまうカイリュウの背中を眺めたーー。
ーーーーー
「遅かったな?カイリュウ」
「エイキお前ほんまにやったな?」
「ごめんごめん笑 ビビるカイリュウおもろくてつい笑 てか、なんか顔赤くない?」
「、、、っ別に赤ないわ。そろそろ準備せなあかんし行くぞ」
「あ、うん。」
文化祭終了まで、あと少しーー。
コメント
1件
あめさん、第30話読んだよ〜!🥺💕 文化祭前の準備から、緊張感がひしひしと伝わってきてドキドキした〜! お化け屋敷でカイリュウを死角に連れ込んで抱きしめるシーン、めっちゃ胸がキュンとしたよ😭💖 カイリュウ、全然抵抗せずに腕の中にすっぽり収まってるの可愛すぎるでしょ!! でも、まだ返事もらえてないし、顔赤くして逃げちゃったカイリュウの様子が気になりすぎるよ〜! 文化祭終了まであと少しってところで終わっちゃったから、次が楽しみすぎる!! 続き待ってるね!🔥✨