テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
22
コメント
15件
時差コメ失礼します! 🍵くんの生活習慣、🍵くんの中では普通だと思ってるかもしれないけど、学生はもちろん大人でもなかなかしてる人いないくらいの働き方で怖い、、 あと、このお話読んでると🍵くんに感情がない、、?というか、そんなかんじがして、いつか爆発しないか心配になっちゃいました、、 新連載ありがとうございます!!(?)無理をしすぎないようにしてください!
見てなかった😭😭😭 🍵くんの普通は普通じゃないからぶっ壊してみんなの思う普通に乗り換えようッ!!
わあ〜!!新連載だぁ! 題名からして神作確定✨ 題名の1部がカタカナになっているのは、壊れかけている🍵くんの人生そのものを表してるのかなぁ(…?) 🌸くんに寝てないって言われるなんて、相当やばいぞ🍵くん…( ᐛ ) あとあと!赤ちゃんって、多分☔️くんのことですよね! それなら、後に🍵☔️のてえてえが見れるのでは!?(((
【メチャクチャ人せい】
Episode.1 “俺の”日常
《🎼🍵side》
目が覚めた、というより。
気絶から浮上した、のほうが近い。
スマホのアラームは、とっくに鳴り終わってる。
画面には、三時間前の通知。
……今日は、少しだけ寝れた日だ。
ラッキー。
喉が渇いてる。
胃が空っぽで、軽い。
頭は重い。
布団から起き上がると、足がふらつく。
でも慣れてる。
慣れてるから、普通。
今日は寝る時間がなかった。
三時間で“十分”ってことにしておく。
シャワーを浴びる。
冷たい水が背中に落ちる。
昨日の油の匂いと、煙草の匂いと、アルコールの匂い。
全部、流れていく。
鏡に映る自分は、ちょっとだけ白い。
目の下が、少し濃い。
まあ、普通。
制服に腕を通す。
ネクタイを結ぶ。
朝ごはんは、なし。
時間もないし、別にいらない。
腹が鳴るのは、昼まで我慢。
リビングを通る。
机に突っ伏して寝ている父親。
空き缶。
空き瓶。
床に落ちた灰。
いつもの、光景。
今日は静かだ。
怒鳴られてない。
物も飛んでこない。
殴らないだけ、“今は”マシ。
ドアを開ける。
🎼🍵「行ってきます」
返事はない。
でも、それも普通。
◇
学校。
教室の窓から入る朝の光が、やけに眩しい。
🎼📢「おはよ」
声をかけてきたのは、いるまちゃん。
🎼🍵「……おはよ」
俺が席に座ると、らんらんが振り向く。
🎼🌸「今日も寝てないだろ」
🎼🍵「寝たよ。三時間」
🎼🌸「それ寝てねぇ」
隣の席から、ひまちゃん。
🎼🍍「腹減ってる顔してる」
コンビニの袋が、机の上に置かれる。
🎼🍍「昨日の新作。うまいから」
🎼🍵「ありがと」
俺は笑う。
ちゃんと、笑う。
この時間は、ちょっとだけ楽。
でも、楽しいとか、幸せとか、
そういう大きい言葉は分からない。
ただ、静かで、平和で。
普通。
授業は半分くらい聞いてない。
でも、ノートは取る。
赤点は面倒だから。
◇
放課後。
🎼🌸「今日もバイト?」
らんらんが聞く。
🎼🍵「うん」
🎼📢「休めよ」
いるまちゃんが、眉をひそめる。
🎼🍵「普通だよ」
俺は言う。
本当に、そう思ってる。
◇
午後七時まで、ファストフード店。
油の匂い。
ポテトのタイマー。
注文の声。
「スマイルください」
🎼🍵「売り切れです」
言いながら、ちょっとだけ笑う。
七時ぴったりに上がる。
◇
八時から、居酒屋。
みことさんが、柔らかく笑う。
🎼👑「今日も来てくれてありがとう」
🎼🍵「いえ」
みことさんは、バイトの先輩。
25歳の、社会人。
仕事は何をしているのかは聞いたことは無いけど、
空いている時間でバイトをしているらしい。
すごく、優しい人だと思う。
でも、優しさの基準が分からない。
十二時まで働く。
酔った客の相手。
割れたグラス。
謝罪。
◇
一時から三時まで、コンビニ。
深夜のレジは静か。
眠気が、波みたいに来る。
三時。
「お疲れ」
店長が言う。
🎼🍵「お疲れ様です」
外に出る。
空は、薄く白んでいる。
朝帰り。
いつものこと。
アパートの前に、知らない女性が立っていた。
薄いコート。
髪は乱れてる。
俺を見るなり、近付いてくる。
「あなた、ここの人?」
🎼🍵「……はい」
足元から、小さな泣き声。
段ボール。
中に、赤ちゃん。
目が合う。
水色。
「お願い」
女性が言う。
「もう無理なの。少しでいいから」
🎼🍵「……え?」
「あなたの家でしょ? お父さんいるよね?」
父さん?
頭が回らない。
眠い。
寒い。
「預かって。あとで迎えに来るから」
段ボールを、押し付けられる。
重さ。
軽い。
温かい。
泣き声が、近くなる。
🎼🍵「ちょっと…」
言葉が出る前に。
女性は、走っていった。
足音が、遠ざかる。
俺は、立ってる。
赤ちゃんが泣いてる。
通行人はいない。
朝の、四時前。
どうすればいい。
考える。
警察?
父さんに怒られる。
置いていく?
泣き声が響く。
迷惑。
……とりあえず。
家に入る。
ドアを閉める。
父さんはまだ、机に突っ伏して寝てる。
静か。
赤ちゃんは、泣いてる。
俺の腕の中で。
小さい。
軽い。
温かい。
🎼🍵「……」
何も、湧かない。
可愛いとも。
怖いとも。
ただ。
困ったな、って思う。
父さん、怒るだろうな。
俺のせいになる。
どうしよう。
どうすれば。
赤ちゃんが、指を掴む。
ぎゅっと。
力は弱い。
でも、ちゃんと。
🎼🍵「あ」
それだけ。
感動はない。
胸も、痛まない。
ただ、事実として。
掴んだ。
俺の人生は、今まで通り続くはずだった。
働いて。
学校行って。
怒られて。
謝って。
それで終わるはずだった。
17歳の、俺の普通の生活が。
泣き声が、部屋に響く。
父親が、うっすらと動く。
その瞬間。
胸の奥で、何かが軋んだ。
まだ壊れてない。
でも。
確実に、ひびが入った音がした。
───これが、入口。
俺の“普通”が、少しずつ壊れ始める。
まだ、この時の俺は。
それを知らない。
next.♡100