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#BL
午前11時。
今、丁度手術が終わった。
2時間半の手術。
緊迫した空気から、体感的には6時間くらい。
俺はしばらく休憩だから、今からアニキのところに会いに行きたい。
だけど、昼間(常時)あにきは忙しい。
だから…。
「あっ! 青いお兄ちゃん!」
俺の癒し達がわらわらと俺の周りに集まってくる。かわいい。
「ねぇ、お兄ちゃん、今日は何を教えてくれるのー?!」
医者の中でもトップクラスで頭がいい俺、大優勝。
「んー。 今日は、英語いっぱい書こう!」
「しー、えー、てぃー! きゃっと! ねこちゃん!!」
大きくホワイトボードに書くと、所々から猫!と声が上がる。
「せいかーい! これでCatって読みます!」
「じゃあ、次は、『Blue』これ、なんて読むでしょう! ヒントは色!」
「青!ぶるー!!」
はーーーーーーーーーー。 かわいい。
子供って、なんでこんな純粋なんだよ。小児科にでもなってやろうか。
今から医学生からやり直してもいいんだぞ。
「青の先生。」
白衣の裾がクイッと、引っ張られる。
見下ろすと、短い髪をふたつに結んで青色の猫のぬいぐるみをギュッと抱いている女の子が泣きそうな表情で、俺を見上げている。
「どーしたん?」
しゃがんで目線を合わせると、うつむいてしまった。 あれれ。
「あのね、青のお兄ちゃん、わたし、明日手術なの。」
確か、この子はがんで、外科にきて摘出手術をする予定の子だ。
「これ、みんなには秘密やけど、明日の手術あのピンクのお兄ちゃんと水色のお兄ちゃんがやってくれるんやで。」
笑ってみせると、女の子はぱあっと笑顔になる。
「ほんと?!」
「ほんまほんま、じゃあ、お兄ちゃんからプレゼントな!」
そう言って、ポケットから猫の折り紙を出す。
折り溜め(?)している折り紙の一つ。
「手術が終わったら、開けてな」
実は、折り紙の中には毎回手紙と一緒に飴を入れている。
「うん! ありがと青いお兄ちゃん!」
そう言って、パタパタと小児科の先生に自慢しに行った。
コンコンコン、と急なノックが響き渡る。
「青葉先生いますー?」
ド派手なピンク髪がひょこっと顔をだす。
「あ!ピンクのお兄ちゃん!」
わらわらとピンクのお兄ちゃん…もとい、ないこの方に子どもたちが集まっていった。
「あー、ごめんね〜今時感ないんだ〜、また今度遊びに来るからね」
そう言って、俺だけ回収してなんの面白みもない外科に連れ戻される。
「…今から外科で予防接種って聞いてた?」
怖い笑顔で聞いてくるないこ。
俺が知らないわけないじゃない。
「お前、担当なんだけど。」
「俺、手術終わったばっかなんだけど。」
「知らん。 早くこい。」
えー。今から、あにきに会いに行く予定なのにー。
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