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『幸福な後遺症』
夜の帰り道。
街灯がぽつぽつと並ぶ道を、 tgとprは並んで歩いていた。
少し前まではただの帰り道だったのに、 今はやけに静かで、落ち着かない。
手が近い。
肩が触れそうで触れない距離。
その全部が意識される。
tg「ねぇprちゃん」
pr「ん」
tg「今日さ、なんかずっと眠い」
pr「知らねぇよ」
即答。
でもその声は少し優しい。
tgは小さく笑う。
最近ずっとこうだ。
prといると安心して、 離れると不安になる。
一緒にいると眠くなるくらい落ち着くのに、 同時に胸の奥がじわじわ熱くなる。
矛盾してるのに、 それが当たり前になっている。
tg「でもさ」
pr「あ?」
tg「prちゃんといると、変に安心するんだよね」
prの足が一瞬止まる。
pr「……それ、やめろ」
tg「なんで?」
pr「戻れなくなる」
低い声。
その言葉に、 tgは少しだけ胸が鳴る。
戻れない。
もうすでに、 十分戻れない気がしている。
tg「もう遅くない?」
pr「……かもな」
prは小さく笑った。
それから、tgの手を掴む。
強くない。
でも逃がさない力。
pr「お前さ」
tg「うん」
pr「俺いないとダメになってるだろ」
その言葉は、 からかいじゃなかった。
確認みたいな声。
tgは少しだけ黙ってから、笑う。
tg「prちゃんもでしょ」
一瞬の沈黙。
そしてprは負けたように息を吐いた。
pr「……否定できねぇのムカつく」
指が少し強くなる。
でもそれは痛くない。
むしろ安心する。
離れない証みたいで。
tg「これさ」
pr「ん?」
tg「治ると思う?」
prは空を見上げる。
夜空は静かで、 星も少ない。
少しだけ間を置いてから。
pr「治らなくていい」
そう言って、 tgの手を握り直した。
pr「もう、後遺症でいい」
その言葉に、 胸の奥がじわっと熱くなる。
痛いのに、 嬉しい。
壊れてるのに、 幸せ。
tg「じゃあさ」
pr「あ?」
tg「一生残るね」
prは少しだけ目を細めた。
そして、珍しく優しく笑う。
pr「最悪だな」
でもその手は、 最後まで離さなかった。
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コメント
3件
うん、もう最高(*`ω´)b 語彙力失ってる(?)