コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「うっ…頭いてぇ〜…!」
起きて最初の一言目がこれ。
なんとか体を起こして時間を見ると、午前3時。起きるには早すぎるかもしれないが、しばらく考えた後に叶と撮影する約束を思い出したので、ぐらぐらと揺れる視界は気にせずにベッドから出る。
「うぉ、っと…!」
倒れかけ、慌てて机に手をつく。
ぐるぐると回転した後のような視界の中、せめて歯磨きくらいはしようという思いで壁にもたれ掛かる。
ズル、ズル、と壁にもたれ掛かりながらリビングに移動して_____ドサッ!
「あれ、動けねえ…なんで…っ? か、叶に連絡しないと…ッ…!」
***
『現在、電話に出る事ができません』
「葛葉、電話出ないなぁ…」
今日は葛葉と一緒に配信する約束をしていた___はずなのだが。
電話を掛けても無機質な音声しか返ってこない。
葛葉、いつになったら出るんだろう…。
不在着信、もう10件くらいになってるんだけど…。
ソワソワしながら待っていると、突然マネージャーから声をかけられた。
「叶さん、少しいいですか?」
マネージャーに呼ばれて向かうと、何やら不穏な雰囲気だった。
「えっと、どうしたんです?」
「あの、ちょっと葛葉さんの様子見に行ってくれませんか?メッセージも既読すら付かないし…」
呆れと不安が混ざったような声で、そう言われる。
まあ、こんなに長く連絡が取れない事なんてなかったから不安になる事も分かる。実際に僕も不安だったので、家に行くことにした。
「分かりました、様子見てきます」
「ありがとうございます…!」
マネージャーから、スマホと財布などの必要最低限のものが入ったバッグを渡された。
何かあったときに連絡してほしい、との事。
すぐさま靴を履き替え、走って葛葉の家に向かった
続くはず