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タッタッタッ…
葛葉の家の前に来てすぐ、違和感を感じた。
「あれ、家の電気ついてないじゃん…」
何故か葛葉の家の電気がついていなかった。
もしかして家出たのかな…?と思い一度連絡するが、もちろん反応は無い。
…まさか寝てるんじゃないの?
と思い、インターフォンを押す。
ピンポーン
…おかしい。反応がない。
流石に扉は開いていないと思うが、念のために開けれるかやってみよう。
ガチャッ
え、開いたんですけど?
葛葉には警戒心というものが無いのか、とさらに不安が倍増する。
もしかして、誰かに連れ去られたとか?
…とりあえず、一旦家の中に入ってみるか。
ほんの少し申し訳なさがあるけど、そっと扉を開けて家に入る。
「葛葉〜?いる〜?」
声が家全体に響き渡るが、葛葉からの返事は無い。
もしかして、本当に家にいないのかな…?
まぁ念には念をっていう言葉もあったと思うし、靴を脱いで上がらせてもらう。
最初はやっぱリビングだよなぁ……とか思いながら廊下を歩いていく。
不安からなのかは分からないが、いつも遊びに行ってる時に歩く廊下よりも長く感じた。
「葛葉?いる?…え、葛葉?」
目の前には自分の相棒であり親友の葛葉がいた!…はずなのだが。
「ちょ、葛葉!?大丈夫!?と、とりあえず救急車…あ、でも吸血鬼だしぃ…!」
目の前にいたのは、真っ青な顔で苦しそうにしている葛葉だった。少し触ってみると熱くて、すぐに熱があると分かった。
人間に使う医療が吸血鬼にとって薬になるか毒になるか詳しく分からないし…。
あ、血とかあげた方が良いかな?それか市販のやつなら葛葉も何度か飲んだことあっただろうし…よし!クリエ◯トで買ってきてもらおう!
とりあえず葛葉をベッドに運んだ方がいいよね、うん。
「葛葉〜…ちょっと運ぶね〜…」
世間ではお姫様抱っこと呼ばれる運び方でベッドまで運ぶ。
このネタでちょっとだけ煽れるかも…と頭の隅で考えながら葛葉の部屋に向かう。
「よいしょ、っと!意外と軽くてビビったぁぁぁぁぁ…」
無事にベッドに到着したので、そっと置いておく。
スマホを取り出して、マネージャーに連絡する。
『葛葉倒れてた。クリ◯イトで薬とか冷えピタ買ってきてくれない?』
『分かりました。すぐに買ってそちらに向かいますね』
…ふぅ。マネージャーにも連絡できたし、ひとまず安心かな。
ちらっと葛葉を見ると、まだ苦しそうにしていた。やっぱり気を失っていても苦しいのは変わらないんだなぁ。
しばらくすると、インターフォンが鳴った。
モニター付きなので確認すると、そこにはマネージャーが立っていた。まぁマネージャー以外だったら怖いんだが。
「買ってきてくれてありがとうございます。ちょっと葛葉の看病しなきゃなんで、今日配信無理そうです 」
「分かりました。こちらからファンの方などに連絡しておきますね。」
その後、買ってきてもらったものを受け取ってマネージャーを見送くった。
…さ〜てと!とりあえず冷えピタ貼っておこうかな。
葛葉の部屋に向かい、扉を開ける。
まだ気を失っているようだが、さっき固い床で倒れていた時よりかは大分マシになってそうだった。
「ちょっと冷えピタ貼るね〜…」
ペタッ
よし、なんとか無事に貼れたみたいだ。
後はどうしよう…何か作っておこうかな、お粥とか。
それか吸血鬼だし血液パックでも買っておくとか…?どうしよ、悩む…。
まぁ別にお粥も血液も大差ないだろうし、葛葉が起きてから考えることにしよう。
後ちょっと続く