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「弥奈?」
杏葉は耳にスマホを当てて、なるべく平常心で言う。
「杏葉ちゃん、お元気ですか? 弥奈は元気ですよ」
耳に入ってくるのは、弥奈のエネルギーが伝わってくる明るい声。
でも、それは無理に 絞(しぼ)り出しているようにしか聞こえなった。
「そんなことないくせに」
「うぅ~……杏葉ちゃんは、私のことならお見通しなんだね」
「弥奈のことなんだから、声だけでもわかるよ。お気に入りのウリボウのぬいぐるみを抱きしめてるんでしょ?」
「……杏葉ちゃん、私の部屋にカメラでも設置した?」
「そんなわけないでしょ」
「だってだってだって! あってるんだもん!」
「だから、弥奈のことだからわかるって言ったでしょ?」
(本当は、適当に言ってみただけなんだけどね)
体育座りをしていた杏葉はベッドから降りて、あけていた窓を静かに閉めるのだった。
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