テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
24
71
黄くん 目眩
今日は6人でダンスリハーサルの日。
黄「おはよう!」
赤「今日も頑張ろう!」
青「黄くん、おはよう!」
黄「おはよう、青ちゃん!」
いつも通り笑顔の黄。
でも、本当は朝から少しだけ違和感があった。
(なんか……ふわふわする。)
立ち上がるたびに景色が少し揺れる。
(疲れてるだけかな。)
黄は誰にも言わなかった。
⸻
リハーサルが始まる。
音楽に合わせて踊る6人。
黄はみんなについていこうと必死だった。
でも、ターンをした瞬間。
ふらっ……
黄
「……。」
一歩だけよろける。
青「黄くん?」
黄「大丈夫!」
すぐ笑ってごまかした。
青は少し心配そうな顔をする。
青「本当に?」
黄「うん!」
⸻
休憩時間。
赤「水飲も!」
橙「黄、大丈夫?」
黄「もちろん!」
そう言って立ち上がった瞬間。
視界がぐらりと揺れた。
黄
(あれ……。)
思わず机に手をつく。
紫「黄。」
黄「え?」
紫「顔色悪い。」
黄「気のせいだよ。」
桃は静かに黄を見ていた。
桃「無理するな。」
黄「もう少しだけ頑張りたいんだ。」
⸻
リハーサル再開。
何度も視界が揺れる。
床が遠く感じる。
音楽も少しぼんやり聞こえた。
(あと少し……。)
(あと少しだけ……。)
そう思っていた、その時。
ぐらっ……
黄の体が大きく傾く。
青「黄くん!」
青がとっさに腕をつかむ。
赤「黄!」
橙「危ない!」
桃もすぐそばへ駆け寄る。
黄は青にもたれかかるように目を閉じた。
黄「……ごめん。」
青「謝らなくていいよ。」
赤「ちゃんと言ってくれなきゃ!」
橙「俺たち心配するよ!」
紫「朝から調子悪かったんだろ。」
黄は小さくうなずく。
黄「……めまいがしてた。」
桃「だから無理するなって言った。」
黄は申し訳なさそうに笑う。
黄「みんなと踊りたくて……。」
青は優しく黄の背中をさすった。
青「黄くん、一緒に踊るためにも、ちゃんと休まなきゃ。」
黄は少し照れながら笑う。
黄「……うん。」
桃は黄の肩を支えながら立ち上がる。
桃「休憩室行くぞ。」
黄「ありがとう。」
6人はその日のリハーサルを中断し、黄がしっかり休めるように付き添うことにした。
コメント
1件
黄くん、めまいしてるのに「大丈夫」って笑顔で隠そうとするのがすごく切なかった。でも、青ちゃんが気づいて支えて、みんなで「言ってくれなきゃ」って怒ってくれるのが本当にあったかくて。無理しちゃうタイプの子ほど、周りにちゃんと見てる人がいるって大事だなあって思った。桃の「無理するな」も短いけどグッときた。