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続き欲しいです✨
【異能力専門学校】
もしも武道が文ストの太宰治みたいな異能力を無効化出来る能力を持っていたら。(多分続かない)
※クロスオーバーではない。
※異能力とは別に魔法もある(似た様な物語作り過ぎだろ…)
※武道愛され(のつもり)
※武道とヒナちゃんは中学の時からの友達。
花垣武道・(17)
異能力:無効化(常時発動型)
解説:他人の異能力を無効化出来る。ただし、魔法は無効化出来ない。
口癖は「あはっ!」
詳細:喧嘩も魔法も強い。元々は別の異能力専門学校に通って居たが、ある日虐めに遭遇し、いじめられっ子を助ける為にいじめっ子を殴ったが、そのいじめっ子は表では学園の優等生を演じていた為、武道がいじめっ子を殴ったと誤った情報が回ってしまった。結果的に武道は退学になり、学年が変わり数日経った時に卍学園に転校する。元々「触れる事で他人の異能力を無効化する異能力」の持ち主として恐れられていた為、武道を助けようとする人は居なかった。武道の両親は交通事故で亡くなっている。タクヤと鶴蝶とは幼馴染で、鶴蝶とは中ニの時に再会した。タクヤとは家族絡みの仲なので、タクヤの両親も武道が家に1人でいるのを心配しているし、武道が見境なく人を殴ることは絶対に無いと知っていた為、その優等生には心の中で怒りを感じていた。鶴蝶も武道のことを心配している。
本当に何が来ても大丈夫な方のみお進み下さい。
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チュンチュン…
(スマホのアラーム音)
ピッ (アラーム音を止める)
武道「ふわぁ〜……。起きるか…」
スタスタ…ガチャ(ドア開) バタン(閉)
どうも。俺は花垣武道、17歳だよー。今日は新しく転校する学園に行く日で、元々その学園…卍学園に通っていた幼馴染のタクヤと一緒に行く。その為にちゃちゃっと朝の支度を済ませていく。俺は朝はなるべく長く寝ていたい為朝ご飯は基本的に食べない。そもそもどっちかといえば少食だから別に一食抜いても問題は無い。
顔を洗って歯を磨いたら昼に食べるお弁当の準備をする。料理は小学生の頃から母さんに教わっていた為、自分が食べる分くらいは作れる。昨日作っておいたおかず(と言っても簡単な物だが)を弁当箱に詰めていく。
武道「あ、そういえば昨日おばちゃんから貰った林檎、まだ残ってたよな。折角だし持って行くか」
昨日食べた林檎の残りを別の容器に入れ、カバンの中に入れて行き、一旦部屋に戻って着替える。
武道「まだ新しい制服届いてないし、前の学園のでいっか」
正直に言うと、もうあんなクソ野郎がいた学園の制服なんて着たくないのだが、仕方ないのでその制服を着て部屋を出る。カバンを取りに行くと、スマホがピコンっと鳴った。
見てみると、隣に住んでる幼馴染のタクヤからで、『今着いたぞー』とLINEが来ていた。『直ぐ行く』と返事をし、玄関に向かう。
ガチャ
タクヤ「よ!武道!おはよー」
武道「おはよータクヤ!」
タクヤ「あれ?武道その制服で行くのか?」
武道「仕方ないだろ、まだ新しい制服届いてないんだから。俺だってあのクソ野郎がいた学園の制服なんてもう着たく無いけどさ」
タクヤ「後どれくらいで届くんだ?」
武道「多分今日の夜くらいじゃないかな?」
タクヤと他愛もない会話をしながら学園へ向かう。前の学園では友達を作っていなかったから、これからは一緒に登校出来ると思うと嬉しくなる。
タクヤ「あ、そういえば武道。学園の3勢力には気を付けといた方が良いぞ」
武道「はぁ?3勢力ゥ?そんなのあんの?」
タクヤ「ウチの学園はかなり有名な学園として知られているけど、別名『異能力者・暴走族の監獄』ともいわれてるんだよ。3勢力っていうのは、3年くらい前から暴走族として活動してる3つのグループのこと」
武道「あはっ。何かスッゴイヤバそうなイメージしか無い。暴走族って事は喧嘩だけ?魔法はそこまでじゃないの?」
タクヤ「いや、そんな事は無いぞ。寧ろ逆だ、3勢力は喧嘩も魔法も、異能力も強力で学園で3勢力に勝った奴は今のところ1人も居ない」
武道「普通の喧嘩が強い奴よりもタチ悪くない?てか、そんな暴走族がいる学園で良く無事だね?」
タクヤ「あー。暴走族って言っても3勢力は誰彼構わず絡む感じじゃないんだよ。良い人だって沢山居るし、ただ喧嘩と魔法と異能力が凄いって感じで」
武道「ふーん。だったらちょっと会ってみたいな」
タクヤ「だったら3勢力の内2人友達だし、後で紹介するよ」
武道「宜しく頼むわ」
その後、数分程歩き続け、遂に学園に辿り着いた。
武道「……でっっか」
まず最初に浮かんだ感想はそれだった。明らかに門や校舎がデカ過ぎる。前の学園とは比べ物にならないくらい。
タクヤ「まぁ俺も初めは同じことを思ったよ。けど、慣れればあんま気にならないからさ」
武道「(いや、どう足掻いても気になるだろ。どんだけ広ぇんだよ)」
取り敢えず、ドンドン頭の中に浮かんで来るツッコミを掻き消してタクヤと門を潜る。今日は転校初日という事で、いつもより少しだけ遅めに行く事になっている。
校舎の中に入り、タクヤに職員室まで案内してもらう。
タクヤ「此処が職員室だ」
武道「ありがと、タクヤ」
タクヤは「おう!」と言って教室に向かって行った。まぁタクヤ達と俺は同じクラスらしく、後で合流する事になるのだが。一度深呼吸をしてドアをノックする。
コンコン。 ガラガラ
武道「失礼します。今日から転校してきた花垣武道です」
??「おう、ちょっと待ってくれ」
言われた通りに大人しく待機していると、奥の方から1人の教師が向かってきた。イケメンだぁ。
ワカ「お前が花垣だな?お前のクラスの担任をやってる今牛若狭だ。気軽にワカとでも呼んでくれ」
武道「はい!じゃあワカ先生、これから宜しくお願いします!」
ワカ「こちらこそ宜しく頼む」
「そんじゃあ今から教室に向かうぞ」と言いワカ先生の後をついて行く。慣れるまでは誰かと一緒に行動してた方が良さそうだな。油断したら直ぐに迷いそう。
ワカ「此処だ」
ワカ先生に言われ足を止める。見上げると、クラス表には「2-A」と書いてある。
ワカ「それじゃあ、俺が名前呼んだら入ってきて軽く自己紹介してくれ」
武道「分かりました」
俺の返事を聞いたワカ先生は、ドアを開けてスタスタと教室に入って行った。
◇◇◇◇◇◇
??視点
今日は朝からなんだか騒がしい。クラスメイトが話してるのを聞くと、どうやら今日は転校生が来ているらしい。何処から入手した情報なんだか。
だが、全く興味がない訳ではない為、もし気が合いそうな奴なら友達になりたいなと思う。そんな事を考えていると、担任であるワカ先生が入ってきた。
ワカ「お前ら席に付けー。もう既に噂になってるっぽいが、今日はこのクラスに転校生がやって来た。何か分からない事があれば教えてやってくれ。それじゃあ、入って来い」
ワカ先生がそう言うと、噂の転校生とやらが入って来た。身長は俺とあまり変わらなくて、セットしていない金髪。そして、透き通る様な碧い瞳が印象的な男だった。
◇◇◇◇◇◇
ワカ先生に呼ばれ、教室の中に入って行く。教卓の隣で止まると、教室の皆んなの視線が俺に集まる。
武道「転校してきた花垣武道です。宜しくお願いします」
簡単に名を名乗ってから一礼し、目線だけで教室を見回す。
武道「(ヒナは同じクラスじゃ無いのか…)」
中学の頃からの女友達であるヒナが居ない事が分かると少し寂しく感じる。でも、ヒナとは連絡先だって交換しているし、長い時間が経たない内にまた会えるだろう。
ワカ「花垣の席は松野の隣だ」
武道「分かりました。えっと…松野君?は?」
千冬「此処だ」 (腕を上げる)
武道「あ、ありがとう!」
スタスタ (座る)
千冬「俺は松野千冬だ、宜しくな!」
武道「これから宜しくね、松野君!」
千冬「おう!相棒!」
武道「(相棒?)?うん!」
千冬「つーか、同じクラスなんだし下の名前でいいぜ?」
武道「そう?じゃあこれからそう呼ぶな!」
千冬「分かった!」
いい奴に会えて良かったなぁ(相棒呼びは謎だけど…)。
ワカ「んじゃ、ひとまず1限目は自習にしとく。花垣に質問してもいいからあんま五月蝿くすんなよー」
ワカ先生はそう言うと教室を出て行った。その途端、教室の皆んなが俺の席へと集まって来る。
八戒「なぁなぁ!俺柴八戒!武道は何処の中学から来たの?」
武道「え?えっと、○○異能力専門学校から」
エマ「次ウチ!ウチは佐野エマ!武道の目、凄く綺麗だけどカラコンでも着けてるの?」
武道「いや、何も着けてないよ」
タクヤ「武道の目は昔から綺麗だもんな」
千冬「何だ、タクヤ知り合いなのか?」
武道「知り合いっていうか、タクヤとは幼馴染なんだ。中学までは同じ学校だったんだけどね。今日は転校初日だから一緒に来てくれたんだよ」
八戒「あー成程、だからタクヤ今日いつもより少し遅かったんだ」
千冬「なぁ今度は俺が質問していいか?」
武道「いいよ〜。何?」
千冬「相棒の異能力って何だ?」
教室内がシーンとなる。絶対誰かしらから聞かれるだろうなぁとは思ってたけど、そんな直ぐ聞くことある?
俺がどう伝えれば良いか悩んでいる間も、クラスメイトの目は実に興味津々といった感じで俺を見てくる。
武道「(前の学園の事があるからちょっと言いづらいんだよなぁ…)」
武道「…んー。それに関しては今はまだ秘密にさせて」
悩んだ挙句、そう言葉を口にすると「何だよー、気になるじゃねぇか!」と千冬に言われる。
武道「まぁでも、別にそこまで凄い異能力じゃないから、あんまり期待しないで。戦闘向きじゃ無いしね」
そう言うと、周りから不服そうな声が聞こえる。
アッ君「でも、多分その内武道の異能力を見れる日が来ると思うぞ。ある意味この学園問題児多いし…」
千冬「おいそれ俺らの事かよ!」
アッ君「いやいや、そういう意味で言った訳じゃねぇよ!」
武道「?何で千冬達が問題児になるの?」
タクヤ「嗚呼、言ってなかったか。武道、さっき3勢力の話しただろ?千冬と八戒は3勢力のメンバーに入ってるんだよ」
武道「え、そうなの!?」
八戒「うん、俺と千冬は東卍に入ってるよー」
武道「(あー…。確か、3年くらい前から活動してる3つのグループ…だっけ。東卍はその内の1つのグループって事か)」
タクヤに言われた通り、3勢力って言っても案外普通な感じなんだな…。と思っていると、1限目終了のチャイムが鳴った。
◇◇◇◇◇◇
時は過ぎてお昼時。俺、タクヤ、アッ君、山岸、マコト、千冬、八戒は学園の中庭に向かっているところだ。因みにヒナとカクちゃんは、2限目が終わった後の休み時間に、タクヤが2人のクラスに連れて行ってくれて、昼休みに中庭で会う約束をした。タクヤナイス!
もう少しで中庭に着くといった時、何やら中庭から何かと何かがぶつかり合う様な音が聞こえた。慌てて皆んなで見に行ってみると、2人の男子がぶつかり合っていた。
アッ君「また派手にやってるなぁ…」
マコト「今度は何が原因なんだろうな」
皆んなの会話を聞いていると、どうやらあの喧嘩はかなりの高頻度で起こっているらしい。
武道「ねぇ、何であの2人喧嘩してるの?」
千冬「いや知るかよ、俺に聞くな」
隣にいた千冬にそう返されてしまい、もう一度喧嘩中の2人の方を見る。制服の校章の色を見るに、あの2人は3年生だろう。ワカ先生に教えてもらった事だが、この学園は赤が3年生、緑が2年生、青が1年生と分けられている。今彼処で戦ってる2人の校章の色は赤、間違い無くこの学園の3年生だ。
誰も止める人は居ないのかと周りを見ると、ワカ先生が2人の方を見ていた。
武道「ワカ先生!」
ワカ「ん?花垣か、どうした?」
武道「いやどうしたって…。あの2人の喧嘩、止めなくて良いんですか?」
ワカ「あぁー…。あの2人は3勢力の内、2勢力の頭だからな、俺達教師でも止めるのに一苦労すんだよ」
武道「2勢力の…頭」
ワカ「そう。あっちの金髪の方が東京卍會…東卍の総長、佐野万次郎。通称、無敵のマイキー。で、反対側の白髪の方が天竺の総長、佐野イザナ。通称、不死身のイザナ。あの2人は義兄弟であり、学園長の弟でもあるんだが、2人はどうもお互いが気に入らないらしく、2人の喧嘩はこの学園の名物の様なものになってる」
成程、2人の苗字が同じなのはその為か。ワカ先生の話を聞いていると、2人の喧嘩は段々とヒートアップしているらしく、さっきより大きな音も聞こえてくる。どうやら、大きな音の正体は、マイキーさんが使った足技によって地面が凹んだ音だったらしい。……ん?地面が凹んだ?
ワカ「あーぁ。とうとう彼奴ら異能力使いやがった」
武道「え!?異能力使ってるんですか!?」
ワカ「嗚呼、マイキーの異能力は【怪力】。異能力発動中にとんでもないパワーが出せる異能だ」
喧嘩中に異能力使い始めるとかどんだけ怒ってるんだよ!?
武道「いや早く止めましょうよ!このままだと他の生徒にも流れ弾行くかもしれないですよ!?」
ワカ「止めれたらもう既に止めてる。2人の異能力は強力だから俺らも迂闊に止める事が出来ないんだ」
ワカ先生の表情からは、終わるまで待っといた方がいい。という考えが伝わって来る。けど、いつまでも此処で待っていては昼飯を食べる時間が無くなってしまう。俺はそこまで強烈に腹が減っている訳では無いが、他の生徒からすればそれは違うだろう。
どうにかして2人を止める方法を考えていると、1つの考えが浮かんだ。正直言って、この力は人前であまり使いたく無かったが、これも昼休み確保の為だと思えば良いだろう。
そうと決まれば早速…。といったところで、タクヤに肩を掴まれた。
タクヤ「おい武道。お前何か変な事考えてないか?」
武道「ん?変な事?」
タクヤ「とぼけんな!何年幼馴染やってると思ってんだよ!どうせお前の事だ、あの2人を止める為に異能力使おうとか思ってたんだろ?」
武道「お!さっすがタクヤ!よく分かったな!」
タクヤ「そんなこったろうと思ったよ。俺は別に止めはしないけど、お前は良いのか?皆んなには異能力の事言わなかったし、これからはなるべく異能力使わない様にしようと思ってたんだろ?」
武道「まぁね。けど、このままだと昼休みの時間が無くなるし、他の生徒にも攻撃が行くかもしれないから、一仕事して来るよ」
タクヤ「はぁー…。分かった。一応俺は此処にいるけど、怪我して来んなよ?」
武道「善処する」
タクヤに一言言って、2人の方へ猛スピードで走って行く。一応風魔法も使っている為、間に合う筈だ。
俺は互いに最後の一撃を喰らわそうとする2人の間に入り、2人の方へ片方ずつ手を伸ばす。すると、俺の手から青白い光が出て2人の異能力が停止する。
2人はいきなり自分達の目の前に知らない奴が現れたのと、自分の異能力が使えなくなったことに驚いたのか、俺から一歩後ろに下がる。
マイキー「おい、テメェ誰だ?何処から入った?」
ん?俺に対して誰だと聞くのは納得出来るが、何処から入ったというのはどういう事だろうか?
マイキー「お前、その制服、○○異能力専門学校のだろ?何で此処にいる?」
あ、そっか。俺の制服前のままだもんな。そりゃそうなるか。
武道「いきなり目の前に現れてしまいすみません。俺は一応この学園の転校生ですよー。後この制服についてはあまりツッコまないで下さい」
イザナ「転校生ー?お前、何年だ」
武道「俺は2年ですよ。それより、もう喧嘩は辞めましょう?そろそろお腹が空いてくる時間帯ですし、ね?」
俺がそう言うと、2人は顔を赤くしながら頷いた。何だ、結構すんなり辞めてくれるんじゃないか。絶対ワカ先生でも余裕で止められただろ。
俺はそんな事を考えながらタクヤ達の元へ戻って行った。何だか視線を感じた気がするが…気の所為か?
皆んなの所に戻り、遅れてごめん!と謝罪を口にすると、千冬と八戒が信じられないものを見たかの様な目で俺を見つめている。
武道「おい、2人ともどうしたんだ?」
俺がそう声を掛けると2人はハッとして、千冬が俺の肩を両手で掴んで来た。
千冬「おい相棒!さっきのどうやって2人を止めたんだ!?」
武道「え?どうって…普通に異能力でだけど?」
八戒「武道の異能力って他人の異能力を止める異能力なの!?」
武道「まぁあんまり大きな声で言わないで欲しいけど、俺の異能力は【無効化】で、触れた他人の異能力を無効化出来る異能だよ」
八戒「はぁ!?何それチートじゃん!」
武道「いやいや、ゆーてそれ程便利な物じゃないよ。俺の異能力は常時発動型だから、怪我してもタクヤの異能力は効かないし、不便な事も多少はあるよ」
千冬「自分にとって良い異能力も無効化しちまうって事か…便利な様な便利じゃない様な…」
武道「あはっ!まぁでも、これのお陰でさっきみたいに助かる事もあるし、俺としては慣れたから昔よりかは気にならないかな」
その後、ヒナとカクちゃんを含めた全員でお昼を食べ、教室に向かった。