フォロワー様が恋しくなって帰ってきました…
許してください☺️
………………
お付の者「ないこ様、今日もお美しゅうございます」
桃「あはは、ありがと、とうね」
母「ないこ、」
俺の後ろにある襖が音を立てて開いた。
姿は見えないけれど多分、、。母だろうな。
桃「母上」
母「自分の性別は気にしないことよ」
母「貴方はこの家の『姫』なのですから」桃「………分かっています」
そう。俺はこの一家の『姫』として育てられた男だ。俺に兄弟はいるが全員男。その男の中でも一際『姫』に見える俺が物心ついた時から女、として育てられた。
母「もう、許嫁を待たせていますから呼びに来たのよ」
桃「…ごめんなさい」
母「そんなに気合が入っているのならいいの。」
母「今、りうらが御相手しているから早く代わってあげなさいな」
桃「えっ、りうらが…?!」
驚きの声を上げる俺に母は驚いた顔。
その後で渋い顔を。
母「ないこ、貴方…」
桃「あっ、ごめんなさい」
即座に謝れば「分かっているのなら…」と返されて許嫁のいる場所へ案内された。
赤「ね〜?ほんとにないこって可愛いよね〜」
んへんへ〜、と俺の話に気持ち悪い笑顔を向けてくるないくんの許嫁に心底吐き気が催す。俺のないくんなのにさ〜…?まだ決まってないけど笑
許嫁「ないこってそんなにお前のこと信用してんだな〜?」
赤「ん〜、まぁね〜」
ガスン、と襖を叩く音が響く。
母「りうら、ないこを連れてきたから戻っていいわ」
赤「はぁ〜い」返事をしてその場を後にする。の前に、、。
赤「ねぇ、ないこの許嫁さん」
赤「ないこのこと知りたかったら俺を近くにつけといた方がいいよ〜」
許嫁は「…はい」と震えた答えを出した。
えへへっ、やったね♡
桃「………」
許嫁「それでさ〜?…」
・・どうしよう。びっくりするほど話が入ってこないんだけど、、。
くらくらしてきた。あっ…、やばいかも。
許嫁「…おーい、大丈夫か?」
桃「あはは、面白ございますね〜!」
許嫁「そうなんだよ〜!笑」
「失礼致します。」
許嫁「誰だ?」「この屋敷の者でございます。お茶をお届けに参った所でございます。」
許嫁「おう、入れ」
桃「…?!」
聞き覚えのある声…。りうらとは違って人の心を溶かすように響く声。
桃「(まろ、だ)」
青「失礼致します。」
部屋に入るや否や俺の物理的な顔色を覗けば、まろは、はっ、とした顔。
青「申し訳ございません。」
許嫁「…どうした」
青「ないこは少しご気分が優れないようなのでこの場はお開きでもよろしいでしょうか?」
許嫁「えっ、そうなのか?!」
青「いえ、そのように気を動転させる程の深いものではございませんので御安心を。」
許嫁「あっ、あぁ。休むんだよな」
許嫁「またな、ないこ」
………はぁ。思ったより早く身を引いてくれてよかった。あの男、気持ち悪いな。
青「ん〜っ、ないこ〜?」
桃「なに」
青「んも〜、助けてやったじゃん〜!」
むすり、とした顔のないこはやっぱり可愛い。青「んふふ、よしよし
」青「撫でてやっからさ、許してくれよ」
桃「んへへ〜っ、ありがとぉ〜//」
青「俺が入ってこなかったらずっとがまんするつもりだったんよな?」
桃「ぅ、やっぱ…、、」
青「だめ」
ぴしゃり、と言い切ればうへ〜、とうなだれるないこは小さい頃から変わってないや。
母「ないこ?!どこにいるの!」
母「許嫁様、帰ってしまいましたわよ!」
青「おっと、そろそろ姿を消さなくちゃね笑」桃「…ねぇ、」
青「ん〜?」
ないこに呼ばれ振り向くと視界が真っ暗に。
と思ったらすぐに明るくなった。
桃「ありがとっ、まろ…!えへへっ…///」
青「……ん」
母が襖を開けた刹那、まろは姿を消した。ないこ、誰かいたのか、その問いかけは聞こえないふりをした。
青「…ないこのやつ。」
こっちが恋に溺れるようなことしやがって。思わせぶりはもう…。やっぱり俺はないこの底なし沼から抜け出せない。
幼馴染だから俺とないこは許嫁になれない。
その言い訳なら『子供』の時に優しく何度も聞かされた。『大人』になると家の持つ財産や権力が違いすぎるのだときつく言われ続けた。この世の中に生まれてしまったのだからないこを愛することが出来ないのか。
接吻をされた俺は一筋の希望をもってしまったというのに。
赤「ないく〜ん」
赤「この着物いる〜??」
俺のお世話係のりうらはよく許嫁からの贈り物を捨てようとする。
今も、だけど。
桃「ねぇ〜、いるから!」
桃「俺は…男だけど、許嫁から貰ったのは捨てると母上に怒られるの俺だから!」
この説明も何百回としてきただろう。その度に分かったようなそうでもないような返事をされるんだけどさ笑
突然だけど、りうらが俺を好いているのは分かる。それも『姫』としてじゃなくて『男』として。世話係だからじゃなくて俺もりうらに想いを寄せている。まろは俺のことを守ってくれる幼馴染だから、接吻をしたのは『友情』に似たなにかの結晶。特にそれ以上の思い入れは無いし。
赤「ないくん、?」
赤「許嫁の事、好き?」
桃「……はっ?」
赤「さっきさ、許嫁と話してた時思ったんだけど〜」
桃「あ〜、あの時か。」
赤「めっっっちゃ気持ち悪い」
赤「もうさ、えへえへ〜してるし、なよっちいし何あれ」
桃「えっ、りうら?」
赤「よくあんな気持ち悪いやつでここまで耐えれたよね」
少し考えこんで黙り込んで。
俺の手のひらを優しく包んだ後で、りうら。
赤「おいで、ないくん。抱きしめたい。」
特に深い意味はないよ、付け加えるりうらはやっぱり。
・・・
皆様!完全にただいまではないですけど
なんだかフォロワー様の事が恋しくなって
度々帰ってきます笑
好きですよ〜!私のフォロワー様〜🫰🏻
タップお疲れ様でした。
おつれいな✨👻
コメント
137件
おかえりなさい!!今回も小説安定の神作でした( ´ཫ` )許嫁になりたいな(( 無理しないで、休みたい時はしっかり休んでくださいね!( *´꒳`* )
おかえりなさい!! 漢字難しかったけど…好きだった! 体調大丈夫? しーっかり休んでね☺️