_私の為にも生きて
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そう彼女は言った。
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その日から彼女から雑用を押し付けらることはほぼ無くなった。
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課題の答えを移されることは度々あるが。笑
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第6話 ノートの切れ端
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今日は花音ちゃんは学校に来ていない。
大丈夫かな。
いや、何心配してんだろ
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友達になった気でいた自分がいる。
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きっと花音ちゃんは友達と喧嘩して嫌々自分と居るんだろう。
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1人になるのが嫌で。
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孤独になるのが嫌で。
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そういえば連絡先なんかも交換していないものだから心配の連絡さえ出来ない。
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そうだ、気にする必要は無いんだ。
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友達なんかじゃないから。
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そう言い聞かせた。
そう言い聞かせないといけなかった。
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もう変な期待はしないと誓っただろ?
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でも、この色のない高校生活に鮮やかさを与えてくれたのは紛れもない彼女だ。
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何を血迷ったか手紙を靴箱に入れようと考えた。
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明日は土曜日。
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きっと彼女は部活動で明日学校に来るだろう。
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人に手紙なんて送ったことがなかった。
手紙を書くってなんだか不思議。
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もちろんレターセットなんて無いから、
こんなのでごめんね花音ちゃん
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とは言っても何を書けばいいんだろう。笑
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ササッと書いて彼女の靴箱に向かう。
_なあ。林田の靴箱に何してんの?ww_
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バレた。クラスの男子に。
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葵「あ、いや、あのそういうんじゃなくて」
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_キモすぎるだろコイツwwwww_
_おーい陰キャ障害者は美人に手つけるなよー?_
_ははwwww障害者は言い過ぎwwww_
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_ねえアイツなんか持ってるぜ_
_おいおいラブレターですかあぁ?!?!_
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咄嗟にその場に座り込んでしまった。
もう終わりだ。
いままで虐められないように教室で身を潜めていた。
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きっとその生活ももう終わり。
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明日から虐めのターゲットになるんだ。⠀ ⠀
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そんな時、後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
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_アオイちゃん、それ私に?_ ⠀