「6mの墓穴を」
🟦🏺
心無きの死体を埋めに行く殺人鬼🟦と共犯者🏺の話
※血、微グロ描写あり ※解釈違い、キャラ崩壊とても注意
※魂貫通のネタがあります
※御本人様等々には無関係です。
なかなか人を選ぶ感じの話になってしまいました。まずいと思ったら逃げてください。
夜が深まり、ネオンと街灯が照らす道をつぼ浦のジャグラーが走っていた。
カージャックの通知が入ったのは10分ほど前だった。もうとっくにいないだろうな、とは思いつつも盗難車を使って別の犯罪が起きないとも限らない。軽微な犯罪ほど街のおまわりさんことつぼ浦の主戦場だ。
ようやくたどり着いた現場には案の定痕跡一つない。無駄足を嘆きつつ、念の為に路地を覗きながら本署への道を戻る。曲がりくねる裏路地を覗き込みながら車を走らせていたとき、ふと変な場所に停まっている車が気になった。
路地を半分塞ぐように黒い車が斜めに停めてあった。もしかすると先程通報のあった盗難車かもしれないし、こんな場所に停めてある車が真っ当な用途とも思えない。もしくは強制瞑想の結果の乗り捨てかもしれない。つぼ浦はパトカーから降りてその車に近づいた。
ナンバーを調べようとしたとき、路地の奥の闇の中に人がいることに気づいた。窓から漏れ出す弱い明かりに浮かび上がる黒いシルエットが、何かを掴んで引きずっている。
明かりのもとにゆらりと黒い面をつけた顔が現れる。片手で引きずっているのが人間であることに気づき、つぼ浦は漏れそうになった驚きの声をむりやり飲み込んだ。
だが気配に気づいた相手がこちらを見る。万事休す、仕方なくつぼ浦は車の陰から飛び出した。
「と、止まれ!何やってんだテメェ!」
「……すごいな、よく気づいたね」
聞いたことがあるようなないような落ち着いた声だった。バットを手に取るより先に、凶行を見られてもこんなに親しげに話しかけてくるのは誰かと脳内の人物辞典のページを漁る。戸惑うつぼ浦を見て相手も少し考え、引きずっていた人間から手を離すとおもむろに面を取った。
紺色の髪が青白い顔に垂れる。黒いパーカーのフードを目深にかぶってはいるが、それは間違いなく人前であまり素顔を見せることのない青井だった。あいうえお順なら早いのに、こんなことをする可能性からは最も遠い存在が合致し、何よりも先につぼ浦の口からは「はぁ?」という気の抜けた音が出た。
「な……何やってんすか、アオセン」
続けて思ったより震えた声が出てつぼ浦は戸惑う。薄暗い光のもとでも見えたのは、後輩たちを優しく導き、皆に頼られるいつもの穏やかな顔だった。
「びっくりしたよ、退勤してるはずなんだけど」
間延びした長閑な声だ。視覚情報がなければ日常の一コマだと思うだろう。しかし青井の右手には血に濡れた愛用の刀があり、左手がさっきまで掴んでいたのは腹を割かれ息絶えた心無きの足だった。殺害現場から引きずられた血の跡が足元へと続き、青井の服にも濡れた染みを残している。
青井は足から手を離すと血塗れの刀を片手につぼ浦へと近づく。とっさに下がることができなかったのは、状況の是非をまだ頭が正しく理解しようとしなかったからだ。
ほんの一振り、右腕を薙ぐだけで容易く首を切り落とせる距離にまで近づいてきた青井に、つぼ浦は必死に問う。
「な、なに、したんっすか」
「まあ見ての通りかな」
「殺したってことっすか、心無きを」
「そうだね」
「なんで殺したんっすか」
なぜ、を問われて青井は少し考える。
つぼ浦は期待した。これはきっと何かの間違いで、やむにやまれずやってしまったのだと。この先輩の善性を、正気を、心から期待した。
「まあ、殺したかったからかな?」
言葉の通じない怪物の笑顔だった。背筋が凍る。距離を取ろうとしたつぼ浦の首元に無常にも刃が突きつけられる。
そこに善性も正気もなかった。なぜなんだ、どうしてなんだ、疑問だけが頭に鳴り響く。
口ぶりからしてただの事故ではない。盗難車まで用意しているのでこれが初めてでもないかもしれない。それらすべてのピースが「犯人が青井である」という事実とどうしても結びつけられず、つぼ浦は刃を突きつけられたままよたよたと後ろに下がる。
「見られちゃったからにはさぁ、もう二択しかないんだよね」
青井は温度のない声でつぼ浦を追い立てる。追い詰められた背中が壁にぶつかり、ただ冷たさだけを返す。浅い呼吸のままつぼ浦はゆっくりと伸ばされる手を見た。
「つぼ浦は物わかりのいい良い子だよね」
「アオ、セン……」
「殺させないでほしいな。俺に、お前を」
つぼ浦の横の壁に左手をつき、青井は至近距離から怯える顔をじっくりと見つめた。微笑む顔は状況には不釣り合いなほどに優しそうだった。
見つめる青い瞳の奥にうっすらと輝く光がある。それは人が見てはいけない光だ。臨界を超えた核の光のように、見たものを魅了し命を焼く光だ。
返り血を浴びむせる匂いをまとい、その目は魂を抜くほどの迫力があった。思わず息を呑んだつぼ浦を見て満足そうに笑うと、青井はゆっくりと口を開く。
「だから手伝ってよ、死体、埋めるの」
「な、なに言って……」
「ねえ、死にたくないよね?」
少し力を込めるだけで刃が首に赤い筋を作る。否定したときに与えられる死や痛みへの恐怖よりも、目の前の人間をいたずらに突き放したあとに訪れる恐怖のほうが勝ち、つぼ浦は夢中で頷いた。
「はは、お前は賢いねぇ」
まるで活躍した後輩を褒めるときのように、青井は刀を下ろすとつぼ浦の髪をぐしゃぐしゃと撫でた。いつも見てきた先輩の姿と今の言動の齟齬が飲み込みきれず、知らずのうちに目に涙が浮かぶ。
青井はサングラスの下に指を差し入れて涙を拭ってやる。そのまま頬に手を添えると、その震える唇にためらわず唇を押し当てた。乾いた感触に赤面する間もなく唇が離れていく。
「秘密だよ、俺らの」
真実が口から溢れないように。秘密を飲み込ませるためのキスだった。
青井は実に準備が良かった。ブルーシートで死体を包み、ガムテープで固定する。盗難車の後部座席に二人がかりで押し込んだときに、穴を掘るための道具ーーしかも使い込まれているーーを見てつぼ浦は徐々に理解していった。
初犯でもなければ行き当たりばったりの衝動的犯行でもない。この先輩は殺人鬼なのだ。そして自分は共犯者の肩書を与えられてしまった。
顔が曇っていくつぼ浦の横で「今日は車を盗む現場と殺害現場がさすがに近すぎた」と青井はわざとらしく反省してみせる。
つぼ浦のことも退勤させ、てきぱきと処理して車に乗り込む姿は「心無きを惨殺している」という事実以外はいつもの仕事のできる上官となにも変わらない。
青井は北に向けて車を進ませる。つぼ浦はその助手席に居心地悪く収まっていた。先程掴んだ石のように冷たい心無きの足首の感触が忘れられない。ともすれば車から飛び降りたい気持ちになるが、青井と後部座席にいる死体が安易な逃げを許さない。
高級住宅街を抜け、北の山間部に向かうにつれて段々と街の灯りが減っていく。閑散とする道を二人を乗せる車はただ走っていく。
「やっぱ、6m掘るんですか」
「ああ、そんな話もあったね。あれは多分6フィートの間違いだし、意外とすぐ岩盤に当たるから人力で6mも掘るのは無理だよ」
いつぞやかの楽しかった事件対応を思い出し、青井は少し笑う。経験者の回答につぼ浦は本日何度目かの当惑を覚える。
「……なんで、殺したんっすか」
「またその話?」
共犯者に問いかけられた殺人鬼はため息をつく。ポケットから半分潰れた煙草の箱を引っ張り出す。
「まあ、時々殺したくなるんだよね、人間」
一本咥え、片手でハンドルを操作しながらライターで火を付ける。深く吸い込み、吐き出した煙をエアコンが吸い込んでいく。
「だから、それの理由が……」
「今までは処理が面倒だったけど、手伝ってくれるの助かるよ」
ちらりとつぼ浦を見た青井の目は楽しそうな声色とは裏腹にひどく暗かった。そこに良心の欠片を見出すのは困難だったが、つぼ浦はなんとか納得の行く理由を探りだそうと会話を続ける。
「ストレス、とかっすか。いつも大変そうだし」
「はは、そういうのじゃないよ」
有り体のストレスなどこの煙がかき消すと言わんばかりに、ふうと紫煙を吐き出して青井は笑う。
「本当、そういうのじゃないんだよ」
もう一度深く吸い込んで、ダッシュボードにタバコを押し付けた。自分の車ではないからこそできる無法だ、合皮の溶ける嫌な匂いが車内に広がる。
ふと青井が耳をそばだて、シートベルトを外しブレーキを踏む。ゆっくりと路肩に止めるころにはつぼ浦の耳にも背後から迫るサイレンの音が聞こえていた。
「大人しくしてね」
エンジンを切ると急いで助手席のリクライニングレバーを引き、席を倒しながらつぼ浦の上に覆いかぶさる。青井は黒いパーカーを着ているが、つぼ浦の南国ムードの服は照らされればとても目立つ。
紺色の髪が首に落ち、煙草と血の匂いがいっそう強く鼻を刺激する。同僚のものに間違いないのに、近づくサイレンがつぼ浦の心臓をも激しく打つ。本当なら助けを呼んでも構わない状況なのに、つぼ浦はただぎゅっと青井の下で身をすくめた。
二人の車をかすめ、けたたましいサイレンと赤と青のランプが慌ただしく通り過ぎていく。
「サーマルいなくてよかった~」
数台のパトカーが去ったのを確認してから安堵のため息をついて青井が身体を起こす。つぼ浦も椅子を元に戻して起き上がった。
「西銀の対応かな、別の道にするか」
「隠れなくてもこんなところ走ってるの心無きって思ってくれますよ」
巻き込まれたのにアドバイスするのも妙な話だとつぼ浦は思った。わざわざ選んで盗んだのだろう、このセダンは町中でよく見かける。
「いや、たまにヤバいことあるんだよ」
この街の警察は優秀だからね、と青井は自嘲のようにポツリと続けた。
再びエンジンがかかり、車は脇道に入っていく。木々が夜空を遮り、やがて道も未舗装になる。
「ドキドキしてたね」
目は前方を見たまま、助手席のつぼ浦の胸を指差す。それでまた心臓がどくりと拍動する。だが重なった青井もまたひどく鼓動が早かった。それを指摘する言葉を探すうちに、青井が口を開く。
「普段警察やってるのにね、おかしな話だよね」
青井は遥か遠くを見ながら呟くように言った。
高速から離れた夜の森は思ったよりも暗く、じっとりとした空気が首元をすり抜ける。
ちょうどいいくぼみにブルーシートに包んだままの死体を投げ込む。自然界には不釣り合いな青い色が見えなくなるまで二人がかりで土を被せた。穴を掘るよりもくぼんでるところに土をかけて埋めるほうが楽なんだ、といういらない豆知識を伝授され、つぼ浦は力なく頷くしかなかった。
自分はなにをしているのだろう。どうしてこの先輩の悪事の後始末を手伝っているのだろう。何度も我に返るが、そのたびに「秘密だよ」という青井の言葉と乾いた唇の感触、そして言語化できない感情で思考が濁っていく。
埋め終わった土の上を青井がスコップでパンパンと叩いて固める。土のついた手で額の汗を拭うと「お疲れ様」と言った。ひと仕事終わった達成感と、悪に加担した緊張感から開放されてつぼ浦は急に体が重くなる。
「実際、そのうち消えてなくなるから現場から死体を移動できるだけでもいいんだけどね。でも放置してたら面倒なことになったことがあって」
またタバコをふかしながら青井が言う。普段より明らかに吸うペースが早い。それだけがこの人殺しの怪物に残るストレスに抗う人間性のように思えた。
疲れた身体で見上げれば、黒々と伸びる木々の向こうに濃紺の星空があった。ここに隠した秘密を見ているのは、二人を除けば名も知らぬ星たちだけだった。
「つぼ浦」
「なんすか」
「今日のことは秘密だからね?俺らの」
つぼ浦の頬に土のついた手が添えられ、端正な顔が近づく。吸いかけのタバコが指から落ち、身を引こうとした身体を引き寄せる。夜闇のように暗い目に圧倒され、求められるままにまた唇を重ねた。
だが青井の口内に残った煙の苦さにつぼ浦は反射的に顔を背けてしまう。唇を離してもなお口の中に苦みが残る。随分と重いタバコを吸っているんだな、と頭の隅で思う。
「な、んで」
「そっかお前あんまり吸わないか」
「そうじゃなくて、なんで……」
「ああ、だってお前口が上手いじゃん。だからちゃんと塞いどかないと」
人差し指でつぼ浦の柔らかな唇を押さえ、青井は笑った。つぼ浦はキスはもとより恋愛もほどほどに覚えがない。だがこれは明らかに愛でも恋でもない、共犯者という肩書で縛るための行為だということはわかった。
秘密を飲み込んだ口に鍵がかけられた。唇に添えられた冷たい指が離れていく。
「あ〜疲れた。つぼ浦帰り運転してよ」
「は?何言ってんすかマジで」
後部座席に道具を放り込み、青井はそんな事を言いだした。そしてずっと振り回されているつぼ浦を置いてさっさと助手席のドアを開けて座ってしまう。仕方なくつぼ浦が運転席に座ると、まるでタクシーのように行き先の番地を伝えてきた。
「本当にありがとね」
優しい声だった。素直な感謝の言葉に顔を見ると、青井は窓に頭を預けて目を閉じていた。少し待てばすうすうと寝息を立てはじめる。目の下にはじっとりと隈があり、組まれた手には土と乾いた血がこびりついている。
このまま警察署でもプリズンでもどこにでも連れていけるのに、寝顔はあまりにも無防備で、エンジンをかけるのすらためらわれる。共犯者がまさか秘密を吐き出し裏切るなど一つも考えていない、殺人鬼の安らかな寝顔だった。
結局指定されたアパートに着くまで青井は一度も起きなかった。
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それからも青井は普通に警察として勤務をし、つぼ浦もまた特殊刑事課として泥臭い仕事をし続けた。
唯一変わったのは時折、主に夜に電話がかかってきて、死体の処理を頼まれること。
殺人鬼の後始末に何度も付き合ううちに、青井が本当に用意周到であることをつぼ浦は知ることとなった。
準備はもちろんのこと、もう何ヶ月も前からやっていたのにバレなかった理由は、もし通報があっても青井自身が最終的に揉み消しているからだった。法の執行者自身が犯人というのはあまりにも罪深い。まして周囲からの信頼の厚い青井がそんなことをしているなど、当初のつぼ浦のように言われても信じる人間のほうが少ないだろう。
人目につきにくい場所はもちろん、警察やギャングがよく使う経路も把握している。死体処理の手口も様々で、同じ方法を連続で使うことはなかった。埋めるだけでなく切断してゴミに出したり車ごと海に落としたり、時間がないときは爆破したり溶鉱炉に投げ込んだり。
今日は崖から投げ捨てた。つぼ浦が盗んだピックアップトラックに二人で乗り、北の街から中心街へと帰り道を走っていた。
行きは青井が運転し、帰りはつぼ浦が運転する。それがいつの間にか習慣になっていた。帰り道、青井は寝てしまうこともあれば、たわいない話をし続けることもある。チルタイムの雑談と変わらない。だが手は血と泥にまみれていて、決して心底からは陽気になりきれない顔が二つ並んでいた。
「もう全部溶鉱炉でいいんじゃないっすか?」
「あそこクラフトしてる人がいることもあるし、なにより死体を入れてもなかなか沈まないんだよ。それに鉄の中にリンが増えて成分を検査すると、」
「あ〜もういいっす、聞きたくない……」
時折青井の口から出る人生に必要のない殺人鬼トリビアを頭から必死に追いやる。
そもそもつぼ浦は流血やグロテスクなものは苦手だ。それでもなおこの殺人鬼が解体した死体を触ることに戸惑いがないのは、結局は魂のないただの肉だからか。もしくは惑えばこの先輩を悲しませるからか。
白日の元に突き飛ばせば裁かれるのは青井だろう。共犯者の自分は同情され罪から逃れることさえできるかもしれない。
それができないのはいつもみんなから頼られる青井が自分を頼らざるを得ないから。高圧的に命を握られようとも、塞がれなくなった口が何を言うか怯えるのはつぼ浦の方ではない。
わかりきった共依存だが、大きな秘密を共有しているという背徳感が口を固くし、罪を犯す手を軽くする。軽薄な信頼をよすがに繰り返す日々の中、つぼ浦にはこの業を背負う先輩を告発することができなかった。
「ありがとね」
アパートの前に車が到着する。とても優しい声で青井は言った。
どちらも車からは降りず、互いの顔を見る。青井の伸ばした手がつぼ浦の身体を引き寄せ、深く唇を重ねた。
また一つ罪を犯したという罪悪感が熱に変わる。苦い苦い煙草の味が口に広がる。もう慣れたその味を欲しがるように口を開けば、顎が持ち上げられ深く舌が絡み合う。
狭い車内に淫靡な音と押し殺した小さな声が響く。どちらかの心が折れて口から秘密をこぼしてしまわないように、念入りにその口を縫い付ける。
ゆっくりと口を離すと唾液の糸がふつりと切れる。潤んだ目で顔を上気させるつぼ浦を見ているとついその先に踏み込みたくなるが、青井にはその傲慢さは持てない。ここには愛もなければ恋もない。打算の成れの果てで繋がることだけはどうしてもできなかった。
「……本当に優しいな、お前」
自分だけを降ろし去りゆく車を見送り青井は小さく呟いた。
初心なつぼ浦の唇を奪えばきっと夢中になるし、浅薄な信頼をちらつかせるだけで容易に落ちるとわかっていた。実際、素直に汚れ仕事に付き合う姿は青井にとって救いのかたちをした罪悪感だった。
もし見つかったのがつぼ浦ではなかったら、という嫌な空想が頭をよぎる。
きっと司法が裁きを下したのだろう。終わりはいつでも訪れ得た。しかし実際は法という炎が身を焼くことはなく、つぼ浦は従順にも闇の底にまで落ちてきてくれた。重すぎる身体では浮かぶことはもはや叶わず、つぼ浦だけを今更浮かび上がらせることもできない。
だからこそその身体を強く掴んで一緒に沈むしかない。あるはずもない蜘蛛の糸への期待はとうの昔に消え去った。
程々の絶望と僅かな救いの日々がこれからも続く。青井はアパートのドアに手をかけた。
コメント
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「脳内の人物辞典」をひいてるから続くシーンで「あいうえお順だと早い」って繋がっていくのがほんとに天才でした。言葉の使い方がほんとにお上手。 悪いaoセンにゆっくりと底なし沼に引き込まれていく🏺にドキドキしながら読み進めています…! 素敵なお話をありがとうございます。
本当に、ガチで天才