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ーー8月18日ーー
ゆの「響、宿題の調子どう?」
響「今、自由研究やっている」
ゆの「理科?社会?」
響「社会」
ゆの「歴史?」
響「なぜわかるんだ⁈」
ゆの「響は地図苦手じゃん………」
母「ゆのー!響くーん!来てちょうだいー!
ゆの「行こっか…」
響「だな」
母「あのね、ママたち海外旅行に行きたいの」
ゆの「それで………?」
母「新婚旅行として2人で行かせてくれる?」
ゆの「あたしはいいよ」
響「いいですよ」
母「響くん…敬語じゃなくていいのよ?」
響「いやなんとなく敬語になってしまうんです」
母「あらそう…」
まぁ響が言ってることはわからなくもない
あたしも義父(ちち)には敬語だし…
母「8月20日から1週間、家を空けるわね」
ゆの「わかった」
響「つまり宿題は全部ゆのにきけばいいんだな!」
ゆの「多少は自分でやってよ…」
ーー8月20日ーー
出発の日がやってきた
響がギリギリまで寝てたのは内緒にしておこう…
母「行ってきます」
義父(ちち)「ゆのちゃん、響、1週間留守番よろしくね」
響「わかった」
ゆの「いってらっしゃい」
ゆの「行っちゃったね」
響「だな」
ゆの「………で、宿題何残ってるわけ?」
響「プリント集がほぼ」
ゆの「残しすぎ」
響「すまん…」
ゆの「まぁ…やるよ」
その後、響のプリント集を終わらせるのに3日かかった…
響「3日もかかったな…」
ゆの「残したあんたが悪い」
響「なぁ………揺れてないか?」
ゆの「何が?」
響「………地面が」
ゆの「そんなわけないでしょ」
ゆの「アイス食べよ」
響「あぁ…」
あたしと響がアイスを食べていると響がまた同じことを言った
響「やっぱり揺れてないか?」
ゆの「そんなわけないって…」
それから何回か響が「揺れてる」って言うことはあったが別にあたしは揺れてないと思っていた
あの時、響の言葉を信じていれば………って思うことになるのはまだ知る由もなかった
ーー居間ーー
ゆの「ここがこうで、三角形の公式は?」
響「底辺×高さ÷2」
ゆの「それを当てはめて」
響「できた!」
ゆの「算数の復習ドリルも残ってるなら言ってよ…」
響「すまん、存在を忘れていた」
ゆの「何それ(笑)」
響「なぁ………揺れてないか?」
ゆの「………!揺れてる…」
ゆの「テレビつけて!音量は大きめで!それで机の下に隠れて!」
響「わかった!」
アナウンサー「只今、地震が発生しました。東京都は震度3です。」
ゆの「震度3…」
アナウンサー「地震が続く可能性がありますので今後の情報に気をつけてください」
ゆの「ねぇ………さっきより揺れてない?」
響「………!棚が倒れて…」
ゆの「机の下にいるから多分ちょっとやそっとじゃ怪我しないよ」
アナウンサー「只…地震…生…した。と…都は震…7で…す」
ゆの「停電する………⁈家も崩れ…」
響「ゆの…大丈夫、なのか?」
ゆの「わからない………震度7って言うし…」
………!壁が崩れる!
あっ………これ助からないやつ…
せめて響は…
ゆの「えいっ!」
響「⁈」
これで…これでよかったんだ…
あたしは後で行くからね、響
あっでもこれやばいやつかも
雛乃…あたし今度は大事な人、守れたよ
あの時の罪の代償…
でも…2度も約束を破ることになるなんて…
『来年も2人で見ましょうね」
『来年も2人で見ような』
1回は果たされなかった、でも………
響、ごめん………約束破る