「はははっ!!そりゃあ、ただの馬鹿だろう?さすが⑨サマは違うなあ?
あっはっは!」
「なっにぃ!?
そんなことないぞ!確かにあたいは最強!!!だから様付けも当たり前だけど!
」
「ちょっとお、誰よ?こいつに酒飲ましたやつぅ!もう、私の神社が凍っちゃうじゃないの!賽銭くれたら許すけど!
……あー、気分が良くなってきたわ〜、
よーし、まだまだ飲むわよー!」
「「「「「「おー!」」」」」」
いつにも増して陽気な人妖達は、宴会だということで、酒の飲み比べだの、力勝負だので大盛り上がりだ。
そんな中、私は1人優雅にワインを飲んでいる。やっぱ、洋風なものこそ至高である。
宴会に来ている時点で、と言われればおしまいだけどね。
優雅、優雅にお酒を飲んで…飲んでたんだけど。たった1人、どこかぎこちない表情の彼女を見てしまったから。
____ねえ、魔理沙?
私の人形だって笑えてるのに、あなたは全然笑えてないわ。いつもの輝かしいあなたじゃない。めんどくさいファン見たいね、私。
けど、全然違う。絶対違うの!
あなたは楽しいとき、そんなに儚く、ちょっとつつけば崩れてしまいそうな不安定な笑い方をしなかったわ。いつだってそうだった。なのに、なんであなたは今、そんなに苦しそうに笑ってみせるの?
こんなにも、こんなにも素晴らしい日なのに。飴の様な綺麗な瞳が濡れてしまう瞬間、それをワインを見つめ思い描いてみる…
いや、馬鹿なことをしたわ。
…たまったもんじゃない。
私が好きなのは、あの金髪を揺らしていつだって太陽のように笑うあなたなんだから。嫌になっちゃって、不機嫌そうな顔の自分のうつったそれを、一気に飲み干す。
優雅の時間はどこに行ったのでしょう。
…特に、することもない。
ぼーっとしてみた。たまにはこんな時間もあっていいかと思って。
____雨だ。
傘、持ってきたっけ。
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