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暫く硬直状態が続いていた僕らは、さっき迄誰とも喋っていなかった斎藤が口を開いた。
斎藤「副長、このまま時が進んでは彼らに聞きたいことを聞けずに終わってしまいます。そろそろ彼らに何を見たのかを話すべきだと思いますが。💦」
それを聞いた土方は、思い出したかのような顔をしてやがて口を開いた。
土方「そうだな、このまま時が過ぎれば此奴らの話を聞けずに終わるな。早いとこ、話を聞いて済まさねぇとな。」
斎藤の発言で、僕らが最初に大広間に入室してきた時のようにころっと雰囲気が変わった。斎藤の言葉って分かりやすいし場の空気を変えるしすごいな…。💦僕がそう思っていると、隣に座っていた風香が立ち上がって僕に近付いて来てそのまま話しかけてきた。
風香「あの、悟さん、目隠しを着け直しておきますね。」
五条「あ、ありがとう風香!」
僕の隣に座っている風香は、持っている僕の目隠しをそっと着け直した。
五条「風香、ここからは自分で出来るから大丈夫だよ。ありがとうね、目隠しを着けてくれて。」
風香「いえいえ。☺️」
僕は風香にお礼を言って、目隠しを正しい位置に着け直した。そして、風香が元の位置に戻って少し時間が経った時だった。大広間から眼鏡を掛けた人と総司と同じ髪型をしており、体格も良く凛々しそうな人が入ってきた。
これも風香と恵から聞いたけど、体格の良い人は新選組の局長を務めている近藤勇という方だ。つまり、僕らの時代で言うと管理者であり一番偉い人である。眼鏡を掛けている人は、新選組の総長を務めている山南(別のアニメとか漫画によっては彼の呼び方は「やまなみ」とも言うけど、ここでは彼のことは「さんなん」って呼ぶね。)敬助という方である。この後の彼は話が進んだら言うね。 少し説明が長くなったから、本編を話すね!
近藤局長と山南総長は、土方の隣に座って僕らに自己紹介をした後、直ぐに本題に入った。
近藤「さて、早速だが本題に入ろう。先ずは、改めて昨夜のことを聞かせてくれるか?」
近藤局長の台詞を聞いた土方は、昨日の事件のことについてを述べた。
土方「昨夜、彼奴を牢の中に閉じ込めた際に、監視をしていた隊士の一人が彼奴に殺され、更に牢の格子を破壊して脱走をした。また、彼奴は刀を持ち出して町人を一人殺害した。此奴らは彼奴の殺戮現場に居合わせ目撃をしやがった。」
それを聞いた僕らは、昨日の事件で思わずギョッとした。眉間に皺を寄せた土方の顔がこっちを向いたことに驚いたからだ。流石に、この人の前では嘘は付けないし怒ると鬼のように怖いと言われている。なので、僕らは正直に答えた。
五条「僕らは、血の臭いと音がしてその場に向かったら偶々其奴と出くわしただけだよ!?💦それに、その女性を助けようとしただけだから!💦」
僕が簡単に話終えると次に風香も話始める。
風香「そうですよ。私達は何事かと思って見てみたらあのような事件を見てしまったため、直ぐにそこから逃げようとしたら皆様方が来てしまってその場で動けなくなってしまって…。💦」
風香に続いて野薔薇も話始める。
野薔薇「そうよそうよ!それに私達は、その恐ろしい化け物と現場から逃げようとしたのだけど、あんた達が来て怖くて逃げることが出来なかっただけなのよ…。💦」
野薔薇は昨夜の事件を思い出して、途中から声が微かに震えて泣き始めてしまった。どうやら、彼女はあの化け物と事件を目撃してトラウマになってしまったのだろう。そりゃそうだよね。教師である僕も皆も怖いに決まってる。💦
虎杖「大丈夫か釘崎?💦」
野薔薇の隣に座っていた悠仁は、彼女を落ち着かせようと背中を優しくさすった。野薔薇は悠仁に対して、涙目でこう言った。
野薔薇「大丈夫なわけが無いでしょ、この馬鹿…。😢」
虎杖「釘崎に「馬鹿」って言われると、余計に辛いんだけど…。💦」
浪士組幹部「………。」
浪士組の幹部の皆は、僕らの心が落ち着くまでずっと黙って聞いていた。広間には僕らの声と野薔薇の泣いている声が響いていた。