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藤塚 太陽
21
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人間が生きている。
そんな腐ったみてぇな世界の片隅に、
あら、土の中でアリさんたちが何やら人間の話をしているようです。
ちょっと覗いてみましょう。
「すぐ近くのアリの巣が人間に踏み潰されたらしいぞ」
「そりゃ災難だ。でもあいつらすぐ俺たちの食糧を奪ってきてやな奴らだったな。
せいせいするぜ。」
「俺たちがこうして働いている真っ最中にあいつらは俺たちの道に石だの、草だのと邪魔しやがってさぁ!」
「でもたまに砂糖をくれるぞ。あんときゃ嬉しかったね。」
「ああ、確かにな。人間もそう考えると捨てたもんじゃねぇんだけどな」
「でも俺、この前食糧を探してるとどっかのアリの巣が人間に水かけられてたぞ」
「ええ!?」
「助けてくれぇーって叫んでた」
「そりゃいくらなんでも残酷ってもんだ、もう少しアリの気持ちでも考えて欲しいなぁ」
「そりゃダメだよ。だって人間に俺たちの声が聞こえないし、第一顔もわからない。」
「くっそあいつらなんであんなでかいんだろうな。人間が俺たちくらいのサイズだったら噛み砕いてやるのにな」
「そうだな、そういや聞いた話なんだが人間には牛や豚を食べねえ奴が一定数いるらしいぞ」
「なんだそりゃ、そりゃ人間がむやみやたらに動物を殺して酷い目に遭わしているがそんな生きるのに必要な食事をしないなんてどうかしてるぜまったくよお」
「な、別に肉を食っちゃいけねえわけじゃねえもんな。俺たちだってセミとか食ってるし」
「そうだそうだ、人間はどこか極端でまるで話がなっちゃしねえ」
ゴゴゴゴゴ
「なんだぁ?」
「人間が来たらしい。急いで穴ん中隠れるぞ」
「急げ急げ」
ざぁああああああああああああああ
「み、水の音だ!」
「人間の野郎、巣に水を!」
「どうする!?」
「人間め、呪ってやる!!」
あらあら、アリさんは空の上、
ですが、仕方ありませんよね、だって人間の言葉で言う、「弱肉強食」ですものね。
コメント
3件
読了しました……! アリたちの視点で人間を語るの、すごく新鮮で引き込まれました。「人間に声が届かない」「顔もわからない」ってところが切なくて、でも最後の「弱肉強食」でぐっと現実に戻される感じがゾクゾクしました…🐜💧 続きが気になります!