sh「あ゛あ゛ぁっ!!いっだいっ!!」
「我慢しなさい。お前が自分でやったことだろう?」
男はshの腕に薬液をかける。その痛さは尋常ではなくshは固定されたベッドの上で暴れていた。
「でもお陰でまた一部皮膚を採取できたよ。まだまだあの作品には改善の余地があるからな。一緒に血液まで採取できて、shはお利口さんだね。」
男がshの頭を撫でる。shは意識を手放したのか反応はなかった。
「このまま繋いでおけ。いつ逃げ出すかわからんからな。他の奴らが始末できたか確認してくる。」
「、、、逃げ出したか。」
男は倒れている男達に軽く蹴りを入れると研究室へと戻っていく。
sh「、、、んっ。いっ、、、!」
「おや、起きました?まだ痛みは残ってるはずだよ。」
sh「何で、、、何で殺してくれなかったんだよ!!」
「言っただろ。お前はまだ利用価値がある。私達が作り出した作品は所詮クローンだ。本物の血に比べると効果が薄い。お前には死なれたら困るんだよ。それに、、、」
言葉の途中で男が数枚の紙をshに見せる。
sh「これは、、、なん、、、だ?」
「予約者だよ。お前の血を求めてこんなに沢山の人がお前に助けを求めている。生産量も増やさなければいけない。だからこそあの作品を作ったんだ。理解してくれるか?」
sh「俺に助けを求めてる人が、、、こんなにも?」
「これだけじゃない。この他にも沢山いる。」
sh「俺は、、、」
「大丈夫だ。shは必要とされている、世界から。」
男はshの頭を撫でると優しく微笑む。微笑みながら何度も何度も同じ言葉をshに伝える。まるで呪文のように。
sh「俺が、、、皆んなの為に、、、生きて、助けなきゃ、、、。」
「そうだ。だから一緒に世界を救おう、shk。」
男はまるで自分の子供にするようにshのおでこにキスをする。その瞬間shは目から涙を流す。泣きながらもぎこちない笑顔を浮かべる。
「失礼します!」
急に扉が開き、勢いよくこちらに向かってくる。
「何だ?」
「さきほどの侵入者が戻ってきたようです。」
「、、、なるほど、わかった。」
男は扉から出ると薄ら笑いを浮かべる。
「もうすぐで俺の理想となる。だから邪魔だけはさせない、、、。」
男は高笑いをしながら長く続く廊下を歩いていく、、、。
第12話へ続く。