此処は地球の何処かにある国
エルフや動物など、全員人外しかいない国だ
とても不気味だが、何故か落ち着く
それが『人外共和国』
人間とは会えない
1回でも会ったら、死刑だからね
莉菜「おっはよ〜!!!!!!」
元気良く皆に挨拶をする
友達「おはよ笑」
友達「今日も元気だなー」
莉菜「それがわ・た・し!!」
今日もまた、この繰り返し
『人外中学校』に通っている中学1年生。
勿論私も、人間ではない
友達「1回でも良いからニンゲン…?ってやつに会ってみたいなぁ」
莉菜「わかる!!!どういう見た目してんだろね?」
友達「そりゃ勿論イケメンでしょ!」
友達「あー、またそういう…」
友達「俺は大して変わらないと思うなぁ」
友達「ニンゲンを見分ける方法は『独特な魚っぽい匂い』がするらしいよ!」
莉菜「なにそれ面白〜!!」
私達人外は皆、ニンゲンに興味がある
どういう見た目で、どういう声で、どういう味がするのか
そういえばネットの掲示板に、ニンゲンの細かい説明が書いてあった
知らない言語ばっかりだったから、見るのを辞めたけどね
莉菜「ニンゲンって私達みたいな言語は使わないらしいよ!」
友達「じゃあどういう言葉を使うんだろう………」
先生「皆早く座って〜」
友達「やばっ、また休み時間にねー!」
先生が教室に入ってきた途端、皆がバタバタと焦りながら席についた
先生「今日は1限目に生徒指導主任の先生からお話があるそうです」
生徒「なんだろう…」
先生「準備ができた人から体育館に集合ですからね」
廊下に人集りができる
………魚の匂い…
「ニンゲンを見分ける方法は『独特な魚っぽい匂い』らしいよ!」
……え
??「いったぁ…」
あの子…?
でもエルフの耳生えてるし…
莉菜「大丈夫?」
??「あ、ありがとうございます」
白髪………青い目………
ニンゲンは黒髪で黒目ってみんな言ってたから違うか
??「運んでたバケツを溢しちゃって…、本当にありがとうございました!」
??「それじゃ私______」
莉菜「待って」
あ
間違えた
呼び止めるつもり無かったんだけどな
??「…?」
まぁ、なんとかなるか
莉菜「お前、ニンゲン?」
ほんの少し黙ったあと、彼女は笑って言った
??「………私が人間…?なわけないじゃないですか!笑」
莉菜「…まぁそっか」
莉菜「疑ってごめんね、じゃあまたね〜」
早く行かないと遅れちゃうなぁ
生徒指導主任「皆さんお集まり頂きありがとうございます」
生徒指導主任「………この人外共和国に、ニンゲンが紛れ込んだという噂が広がっています」
衝撃的な先生の言葉に、全員がざわついた
生徒指導主任「…私もびっくりです、此処は厳重な警備がされていますからね………」
先生が言う通り、この国は厳重すぎる警備がされている
人外を証明する『魔法』『角』『翼』『目』『耳』『見た目』『匂い』『能力』
それらを全部見せてからこの国へ入ることができるらしい。
友達「赤ん坊の話はしないんだね…」
莉菜「ね、いつもしてるからちょっと意外」
生まれたばかりの赤ん坊に、人外専用の薬を飲ませると『翼』や『尖った耳』が生える
その時の痛みは尋常じゃない程痛いらしく、約10日間は続くらしい。
生徒指導主任はこの話を凄く気に入っていて、話をする時は毎回話す程だ。
生徒指導主任「まぁ、見つけたら殺すまでですがね」
私達人外は、ニンゲンを殺すのがとても自由である
ちなみに人外とニンゲンのハーフ(貴重物)は、警察署に預ける・家で育てる
この2つならどちらでも良いみたいだ
友達「ねぇさっきの話衝撃だったんだけど!!」
友達「ほんと!!ニンゲンが紛れ込んでるって………ちょっと楽しいけどさ!!」
莉菜「ほんとびっくりだよね〜」
友達「なんでそんなに落ち着いたんだよ」
莉菜「…なんとなく?w」
友達「なにそれ〜w」
友達「やっと昼休みだ〜!!」
莉菜「長かった……」
皆がいつも楽しみにしている昼休み
その瞬間、さっき嗅いだ魚っぽい匂いがした
??「…………」
サラサラしている髪の毛を風が靡かせながら、可憐に歩くさっきの女の子
友達「凄いきれいな子だね……」
莉菜「………そうだね」
名前も知らない
けど、匂いは覚えた
ニンゲンと人外のハーフの可能性もあるけど…
莉菜「ハーフの子ってどんな匂いがするの?」
友達「確か『生の肉みたいな匂い』だったと思う!」
莉菜「へぇ、ありがとう」
ニンゲン確定だ
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