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ユーディアが王都から戻った、数日後──
コンコン、と木の扉がノックされる音で、ユーディアは我に返った。
目の前には、編んだ糸で包まれた鉱物や、糸を固定する針、木の皮の板。指には蜜蝋でコーティングされた麻の糸が巻き付いている。
今回は、腕輪を作っている最中だった。
一度集中すると音が耳に入らなくなるのだが、ちょうど集中力が切れる頃合いだったらしい。一気に身体が重くなるのを感じていた。
(……今、ノックされた? うちに?)
村人がユーディアの家を訪ねてくることが、ないわけではない。だが突然訪ねても反応しないことも多いので、ユーディアが村に出たときに声をかけられるのがほとんどだ。わざわざ訪ねてくるなら、よほどのことなのか──
そう思っていると、再びコンコンとノックの音。慌てているようには思えない。
(村の人じゃないのか*********
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