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花凜
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## 『特攻隊長は、爆モテ委員長に捕獲されました。』
#番外編:特攻隊長からの宣戦布告
(兼・報告会)
「おいみんな、ちょっと集まれ!!」
日の入りが少し遅くなった放課後の屋上。赤く染まる空の下で、佐久間の大声が響き渡った。
そこに集められたのは、3年のヤンキーグループの面々。ハンバーグの時と変わらず距離の近い岩本照と深澤辰哉の「いわふか夫婦」、そして「だる……」と呟きながらフェンスに寄りかかる渡辺翔太と、それをロイヤルに見守る宮舘涼太だ。
「なーに、佐久間。わざわざこんなとこ呼び出して」
深澤が耳の穴をほじる仕草をしながら、ニヤニヤと笑う。
「まさか、また目黒に冷たくされて泣きつきにきたわけ?」
「違うわ!! 今日はな、お前らに大事な『報告』があってきたんだよ!」
佐久間はフンスと鼻息を荒くし、胸を張った。心臓はバクバク言っているが、ここで引くわけにはいかない。
「俺、佐久間大介は! 2年の目黒蓮と!! ……つ、付き合うことになりました!!!」
屋上に、佐久間の宣言が響き渡る。
沈黙。
夕風がヒュルルと吹き抜ける中、佐久間はみんなが腰を抜かすのを今か今かと待っていた。
だが。
「……知ってる」
最初に口を開いたのは渡辺だった。
「っていうか、お前ら付き合ってなかったの? 朝の校門のアレ、付き合ってない奴らがやってたらただの公開プレイだろ」
「翔太、それを言うなら『公開イチャつき』だよ」
宮舘が優しく訂正する。
「え、えぇ!? 驚きとかないわけ!?」
パニックになる佐久間に、岩本がフッと鼻で笑いながら、深澤の肩に腕を回した。
「だから言ったろ、あいつはお前を線引きするか、完全に身内にするかのどっちかって。なぁ、深澤」
「そ。目黒から昨日、律儀に連絡あったよ。『佐久間先輩を正式に捕獲しました。これから俺が責任を持って面倒見ますので、3年の先輩方もよろしくお願いします』ってさ」
「あいつ、マジでお堅いっていうか礼儀正しいよな〜」
「目黒のやつ、もう報告してたの!?」
佐久間は顔を髪の毛と同じピンク色に染めて絶叫した。自分から「男らしく報告してやる!」と意気込んでいたのに、完全に目黒に先手を打たれていたのだ。
「まぁ、何はともあれ良かったじゃないか。おめでとう、佐久間」
宮舘がパチパチと上品に拍手を送る。
「これで朝の校門前が少しは静かになるといいんだけどね」と渡辺が毒づく。
「な、なんか俺が一番のけ者みたいじゃんかよぅ!」
ワンワンと悔しがる佐久間の背後に、ガチャン、と屋上のドアが開く音が響いた。
「あ、ここにいた」
現れたのは、ブレザーを端正に着こなした目黒蓮だった。
手には、佐久間が教室に忘れていった通学カバンが握られている。
「目黒! なんでここに……」
「先輩、カバン忘れてますよ。帰る準備できたんで、迎えにきました」
目黒はスタスタと歩み寄ると、3年の先輩たちに向かって「お騒がせしてます」ときちんとお辞儀をした。そのあまりにも自然な「彼氏感」に、さすがの佐久間もそれ以上言葉が出なくなる。
「目黒、佐久間のことよろしくな。こいつ、これでも特攻隊長だからさ」
岩本が少し真面目な顔で言うと、目黒は佐久間の肩を引き寄せ、力強く頷いた。
「はい。誰にも渡さないんで、安心してください」
その堂々とした爆モテ委員長の宣言に、「ごちそうさまだわ」と渡辺が顔を背け、いわふか夫婦は満足そうに爆笑している。
「ちょっと目黒ぉ! お前、恥ずかしげもなくそういうこと言うな!」
「本当のことです。ほら、帰りますよ、佐久間先輩」
目黒の手が、佐久間の手をみんなの前で迷いなくギュッと握りしめる。
「大嫌い」から始まった2人の関係は、今や誰にも邪魔できない、無敵の「大好き」へと変わっていた。
✂︎————キリトリ線———–✂︎
この話終了!!
ゆり組Ver.出すんでよろしくお願いします!
コメント
1件
第11話読了!めちゃくちゃ胸熱でした🔥 佐久間が特攻隊長らしくみんなの前で報告しようとしたのに、まさかの目黒に完全に先手打たれてて草w しかもみんな「知ってる」ってリアクション薄すぎるだろ!って思ったら、いわふか夫婦も渡辺も宮舘もちゃんと祝福してくれてて、3年の連帯感がじんわり伝わってきた。 最後の目黒の「誰にも渡さない」が爆モテ委員長の貫禄ありすぎてやばい…。佐久間が顔真っ赤にしてツッコんでるのも可愛い。「大嫌い」から始まった2人の無敵の「大好き」、最高です!ゆり組Ver.も楽しみにしてますね!