jkside
🐰「ふぅ、、、、」
膝の上で眠った彼の頭を撫でながらほんの少し安堵した
とはいえ、たまらない罪悪感で心が傷んでいる。
なぜなら、ジミンさんに飲ませたホットミルクの中に、自分がたまに使っている強めの睡眠薬を少し混ぜていたから。
だから、彼がそれを口に入れる時も少し焦って声が出たし、急に大量に飲みきった時には零してでも取り上げたいほど冷や汗が出た
自分も飲んでいるものだから安全ではあるけど、人が薬に犯されて一気にふらふらとし始め、
目の前で倒れるように眠っていくのを間近で見るのは、身体中が冷えるような怖さがあった
もちろん、薬を盛ったのは、何か傷つけようとしてこんなことをしたのではなくて、むしろ守るためだった
さっきからジミンさんのフェロモンが強すぎて本当に危なかったんだ。
よくこんなんで今まで無事だったな、と感心するくらい。
事実、さっき僕が彼を半分引きずるようにして道を歩いている時も1人、αらしき人が後を着けて来ているのを感じた。
マンションに入ってからも、エレベーターに乗っている間、他の人に彼の姿を見せないように自分の影に立たせて隠した。
その時同乗した数人は息が荒くなり始めていたが、こんなところで発情しかけてはまずいと思ったのか、慌てて次の階で降りてくれたのに救われた
彼を怖がらせてしまったみたいだけど、こんな風に僕だって、家に着くまで本当に慌てていた。
こんな余計に怯えさせるような話は彼には絶対に言わないけど。
こんな無防備にフェロモンを出しているのも、隣にいる僕を頼ってくれてるからなのかな、という惚気けた考えもあながち否定できなくて。
いや、否定したくなくて悶々とする
自分も彼の近くに無意識に寄っていってしまい危うかったが、眠ってくれればマシになると考えたのがどうやら正解だった
今はフェロモンの分泌は止まり、僕の単なる好きの気持ちからの欲情に耐えればいいだけになっている
すやすやと無防備に眠っている彼が愛おしい。
もう僕はこの感情に確信を持っていた
彼のことが心から大好きだった。
僕のものにしたかった。
でも、それでも、ジミンさんの気持ちを知るまでは、何もしないと心に誓う。
だからこそ、薬を盛ってまで、αたちから、特にこの”僕から”、彼の身体を守ろうとしたんだから。
とはいえ、僕には、眠ってる彼にキスを落とす度胸や余裕もない。
だから本当はただ臆病なだけのかもしれないが、ジミンさんが安全でいられるならそれでいいのだと自分で自分を納得させる
🐰「ごめんなさい、ちょっと離れますよ、、」
深い眠りに落ちてしまった彼には、聞こえるはずもなかったがそう小さく呟いて
膝から彼を下ろし、その身体を寝室から持ってきたブランケットで包んだ
苦労しそうな恋の予感に、小さく溜息をつき、
熱いシャワーでも浴びようとバスルームに向かった
コメント
6件
グクがめちゃ優しくてかっこよくて、早くジミンちゃんと幸せになって欲しいです☺️続き楽しみに待ってます💜
最高でした! 次も頑張ってください!