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omegaverse ―第二の性―【☽】

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omegaverse ―第二の性―【☽】

9 - 第9話

♥

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2022年09月25日

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jkside


その後、僕は30分ほどシャワーを浴びて、リビングに戻った


まだソファの上にいたジミンさんの顔を、背の方から覗くと、目を開いていて、

どこか遠くの方をぼんやりと見つめている


🐰「ジミンさん、だいじょうぶ?」


声をかけるとようやく僕に気づいたようで、こちらに顔を向けて、とろんとした目で僕を見上げた


🐣「ん、、おはよ、、、」


な、なんかぽやぽやしちゃってるんですけど、、やっぱり薬強すぎたかな。


でもちょっと可愛い、、


🐰「よく寝れましたか?」



🐣「うん、、でも僕、、こんな他の人の家でぐっすり寝ちゃって、、どうしたんだろ、、」



🐰「それだけ疲れてたんですよ、ゆっくりできたならよかったです。」


また少し嘘をついてしまって胸が痛む


🐣「うん、休ませてくれてありがと

グクくんはなにしてた?」


🐰「僕ですか?シャワー浴びてました。

ジミンさんも良かったら浴びてきてください」


🐣「そんなことまで、、いいの、?」


🐰「もちろん、ジミンさんさえよければㅎ」


話してるうちに、意識がはっきりしてきた様子のジミンさんに安心する


だからと言ってずっと上目遣いで見つめられてるのはドキドキしてしまって刺激が強いので、


可愛すぎる彼を襲ってしまわないようにと、

さっさと立ち上がらせてシャワー室に押し込んだ


しばらくして流れる水音が聞こえて来ると、

ほぅっと今日何度目か分からない安堵のため息を付く


気を取り直して軽くなにか作ろうかと思った

が、あいにく冷蔵庫に何もなくて呆れた







🐰「ジミンさん、ちょっといい?」


静かにシャワーを浴びている彼に話しかけると、中から少し警戒した返事が聞こえた



🐣「う、、うん?、、え、、?」


あ、僕こんな聞き方して、、ぜったい入ってくると思われたじゃん、、いや、何言ってるの、そんな訳ないのに、、あ、、でも、、ぼく、、わかんない、、((←


🐰「あ、いや、違くて、違いますっ

すぐ離れますからっ、、


ちょっと買いにいきたいものができたから伝えようと思って!

えと、だからその、、外出るけど、ゆっくりしててくださいっ、、ってただそれだけ、、、」


好きな人に再び警戒されてしまい、不自然なまでに動転した僕の言葉を聞いて、


拍子抜けしたのか、中に居るジミンさんが、楽しそうにころころ笑う声が聞こえた


🐣「なんでグクくんが慌ててるのㅎㅎごめんね、僕がなんか変な返事しちゃってㅎㅎ

分かった、待ってるㅎ」


その可愛らしい笑い方に、ちょっと我に返り、顔が火照って恥ずかしくなる


🐰「い、、いや、、はい。。

あ、でも、ジミンさん外だけは出ないでくださいね?ほんとにフェロモン強いんだから、、」


🐣「分かったよㅎ 心配性だなあ、誰か来ても出ないようにするから安心して、、ね?」


🐰「うん、それなら安心できます、」


あぁ僕、こんな過保護だったんだな、、

いや、重いよな、、


🐰「それじゃ、行ってきます」


🐣「行ってらっしゃい、夜だから気をつけてね、」



あーぁ、この声が毎日聞けたらいいのに、、


靴を履いて外に出ながらそんなことを妄想してしまって、


やっぱり重症なくらい彼に惚れている自分に呆れた



jmside



シャワーから出て、グクくんが着替えにと用意しておいてくれた、真っ白で清潔なバスローブに腕を通す。


初めてこんなものを着たけれど、

ふかふかと肌触りが良くて、微かにグクくんのやさしい香りがして、


心地良くて思わずうっとりしてしまった



リビングに出ると、まだ彼は帰ってきてなくて

手持ちぶたさになり、とりあえずさっきのソファに座った


薄いバスローブ1枚では少し湯冷めしそうで、さっきまでかけてたブランケットで体を包み、小さくまるまって、さっきまでのことを思い出していた


ここに住みたい、か、、そうなのかな、、


Ωとαが一緒に住むというのはすなわち、番になるという意味だった。


確かに彼に好意を持っている自分に気付いていたが、でも、だからと言って、番になってもいいと思う気持ちはまだ心の中で激しく揺らいでいた


確かに今までの彼を見てきて、

いくら僕の理性が失われようともグクくんなら乱暴しないで、守ってくれる気はしていた


でももしかしたら、今優しくしてくれているのも、ただ僕が発情期で、誘惑しているだけのような予感も消えない。


発情期が来ていない時に、彼がどんな目で僕を見るのかわからなくて怖かった



それに、こんなフェロモンの力を使って、好きな人を手に入れるなんて、僕は嫌だった



ぐるぐるとグクくんのことばかり考えていたら喉が渇き、

仕方なく、置きっぱなしだったさっきのミルクの残りを少し口に含む。


長いこと置いてあったからかすっかり冷めていて、火照った身体に染み渡って心地いい



そうしてしばらくソファに身を預けていたら、



急に身体がぼうっと浮くような感覚に陥った



あれ、おかしい、まって、、、だめ、、



グクくん、、怖い、、、



来て、、たすけて、、




手や足に力が入らなくなっていき、周りの景色が白くぼやけて、あっという間になにもわからなくなる



眠りにつくのと、目覚めるのの狭間のような、ふわふわとした意識の中で、

僕はただひたすら、グクくんだけを求めていた



グクくん、、どこ、、



欲しい、、早く、、、






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