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オーストラリアの奥地に、あるカンガルーはすんでいます。

そのカンガルーの一匹、ロワナというメスが、子供を生みました。わずか1円玉ほどの大きさと重さの小さな我が子です。生まれた子供は自力でお母さんのポケットに這い上がらなければいけません。ロワナの子供はすぐに這い上がりました。ロワナの夫にして子供の父親は、モブという群れのリーダーを務めるオス、バミル王です。バミルは大きな身体で力も強いオスです。

大きくなり、ロワナの子はポケットから顔を出しました。他の子供達もひょこっとお母さんのポケットから顔を出します。ロワナの子、メスのマーラはとても臆病な子でした。良く言えば、慎重でした。体も一回り小さく、だからなのかおどおどしている、怖がりな子でした。ロワナは、そんな我が子を見て、「絶対に立派に育ててみせる」と誓ったのです。

それから数カ月後。だいたいの子カンガルーは母親のポケットから出ています。まだおぼつかず、母親のそばを離れません。しかし、マーラだけは一向に出ようとはしないのです。ロワナが誘っても尻込みする。そんな日々を繰り返していました。しかし、ついにマーラは勇気を振り絞ってポケットから出てくる日が来たのです。ひょこ、と、いつものように顔を出すと、ぐぐっと身を乗り出し、ひょんっとポケットから体を出しました。臆病なマーラがついに勇気を出したのです。ロワナは優しく毛づくろいをしてやります。まるで、「おめでとう」と祝福しているようでした。しかし、何もめでたいことばかりではありません。母親のポケットから出るということは、危険いっぱいの世界に一歩踏み出すと言うこと。母親のポケットに入っていないときに天敵に襲われたら自分の力だけで逃げなければいけません。

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