大遅刻すみません!!!!
彰人視点です!
彰絵名です。年齢操作ありますごちゅーいを!
ではではどーぞー
俺は、高校を卒業したら家を出ると決めた。卒業式は明日、その次の日に家を出る。昨日やっと親にも説得ができた。ギリギリだったが何とか間に合って一安心していた。そのとき、ふと思ってしまった。
─────絵名にはなんて言うか?
そう、両親は説得できたものの、絵名はこんな急に報告されたらたまったもんじゃないだろう。本当にどうしようか。しかし自分から言う勇気はなかなかない。だからといって内緒で出ていくのもムズムズして嫌だ。
そうだ、母親経由で伝えてもらおう。
ただ、絵名のことだから俺から言わないとキレ散らかすかもしれないが……そこは大丈夫だと信じよう。とにかく、母さんに伝えておくように言っておかないと。
卒業式当日の朝、「話がしたい」と絵名に呼び出された。
「んだよ朝からかしこまって」
「ちょっと…聞いておきたいことがあって」
絵名がおかしい。いつもはもっと騒いでいるはずなのに。すごく静かだ。でも焦っているようにも感じる。
「だからなんだよ。今日卒業式だから早く…」
分からないふりしているが、本当は絵名が何を言うか分かってる。それは────
「なんで出てくの?」
─────やはり。俺が家を出ていくことについて問い詰められる覚悟はしていた。でも、今の絵名の目は……
一言じゃ許してくれ無さそうだ。
「は?」
俺は何も知らなかった。何も知らない体を装っているのもだんだん苦しくなってきた。
「なんで?」
「そりゃ…歌の上達のためだよ」
これは嘘では無い。本当の話だ。しかしこんなに真剣な目で問われるとは思わなかった。
「チームの子達も一緒に?」
本当にしつこい。でもこのしつこさも、もうしばらく感じられないのだと少し名残惜しい気もした。
「いや、向こうに行くのは俺だけ。ほんとにちょっと勉強して帰ってくるから」
なんとかこの空気を保てている。…はず。
「ちょっとってどのくらい?」
「もういいだろ。詳しい話は後でするからとりあえず学校行ってくる」
俺はもう耐えられなくなり、そう言って絵名の部屋を出て、学校に向かった。
「彰人、今日はついに卒業式だな、卒業おめでとう」
「お前もだろ、冬弥。おめでと」
「何故か変な感覚だな。今まで卒業式は見るだけだったのに…」
冬弥は語っているが、俺はそれどころでは無い。帰ったら絵名になんと言われるか。
『卒業おめでとうございます』
そのアナウンスを聞きながら、俺は急ぎ足で帰って行った。
「絵名」
帰ってきたからすぐに絵名の部屋へと向かった。
「いいよ」
許可を得て、部屋に入る。
「勝手に出てくって言ったのは…悪かった」
なぜか俺は謝っていた。俺は悪くないはずなのに。どういうわけか、絵名に申し訳ないと思っていたのかもしれない。
「別に、彰人が決めたなら応援するだけ」
「そうかよ」
その言葉を聞いた瞬間、少し恥ずかしくなった。姉に応援されるのは嬉しいことなのだが…
「とにかく、俺は明日出ていく」
これは、これだけは、自分の口から伝えなければならないと思っていた。
「は?明日?」
「出る時間はお前、寝てるかもな」
そう言って部屋を出てしまった。
俺は、自分の行動に疑問を持った。なぜあんなところで部屋を出てしまったのだろうか。その時のことを思い出すと、少し泣きそうになる。きっとさっきも同じ気持ちだったのかもしれない。
翌日の朝、俺は出発前に玄関前で母親と話をしていた。まさか最後に見送られるのが母親とは思わなかった。しかし、俺は知っている。
部屋の窓から、絵名が見ていることを
「じゃあ俺、行くから」
「ええ。頑張ってね、行ってらっしゃい」
「行ってきます」
母親に見送られているうちはどうしてか、早歩きで行ってしまった。自分でもわかる。今の俺の目には涙がたまってる。それももう溢れそうなくらいに。そんな顔を見られたくはなかった。母親には、特に…
─────窓から見ている絵名には。
駅に着いた頃、誰かに会いたい気がした。誰かは分からない。けど、身近な人ということはわかった。冬弥か?謙さんか?分からない。そう考えている時、俺が会いたかったのであろう人の声がした。
「…彰人!!!」
そう叫んだのは……
「絵名…!?」
そうだ。俺が最後に会いたかったのは絵名だ。その声を聞いた瞬間、すぐにわかった。すると絵名が、必死に俺に抱きついてきた。
「っ!?」
咄嗟の出来事に声が出てしまう。
「彰人…!ごめんね、お見送り行けなくて…」
明らかに絵名の声は震えている。今にも泣きそうな声をしている。そんな中、こいつは俺の名前を叫んだんだ。
「別に…てか、何してんだよっ…!」
抱きついている絵名についそう言ってしまう。絵名俺から腕を離して、
「彰人にこれだけ言いたくて…」
「絶対、いい結果が得られるように頑張ってね!」
「絵名…」
こう言われた時、俺の頭は真っ白になり、名前を呼ぶことしかできなかった。まさか絵名が必死で走って、叫んで、こんなことを伝えてくるとは。すると力が抜けたのか、絵名が俺の方に倒れ込んできた。
「おっと、大丈夫か?」
「っ、ごめん…」
「ありがとな」
「…うん」
俺たちはそう交していた。
「そろそろ電車来ちゃう?」
「そーだな。…絵名、ちょっとこい」
この瞬間、俺は絵名と──がしたくなった。姉なのに。姉弟なのに。そして俺はコンビニの陰に絵名を連れて行った。
「何よ、こんなところで────」
俺はそこで、そっと、口付けをした。
「お前、顔赤すぎ」
絵名をからかうように俺はそういった。自分でしておいてなんだが、俺も同じ気持ちだったと思う。そんな時を過ごしていたら電車が来てしまった。
「ん、電車来たな」
「じゃあ、またね」
絵名は平常心に戻ったように見えたが、やはりまだ照れているだろう。
「おう、また」
絵名に手を振られ、振り返した。そうして俺たちは別れたのだ。
おかえりなさ〜い!!
長くなって申し訳ないです…しばらくしたら続き書こうと思うのでざっと200いいねくらいしてくれたら嬉しいです!
ではでは〜!
コメント
5件
最強
見てるこっちも痛くなってきました…凄い最高でした!
やっぱ最高