第31.5話「フラプロ潜入!」
🚀 シーン1:フラプロへの道
ゼインはナヴィスと共に、**隠れ里の奥深くにある施設「フラプロ」へ向かっていた。
月明かりの下、森の中に浮かび上がる巨大なドーム状の建物——それがフラクタープログラム学校(フラプロ)**だった。
「ここが……」
ゼインが驚きの眼差しで見上げる。
ドームの表面には碧素のエネルギーが流れる紋様が浮かび、まるで生きているように脈打っていた。
「まぁな。ここは、碧族の中でも“プログラムを極める者”が集まる場所だ」
ナヴィスが青い瞳を光らせながら、手をポケットに突っ込む。
「お前の“雑な”フラクタル、ここでちょっと鍛え直した方がいいと思ってな」
「……余計なお世話だ」
ゼインは不機嫌そうに言いながらも、内心では興味を隠せなかった。
この場所で、自分のフラクタルをもっと洗練できるかもしれない——。
🚀 シーン2:フラプロの内部
施設の扉が静かに開くと、ゼインの目の前には近未来的な訓練空間が広がっていた。
壁や床には、デジタルフラクタルのコードが光となって浮かび上がる。
天井からは碧素のホログラムスクリーンが映し出され、無数のフラクタル演算式が流れている。
「すげぇ……」
ゼインが思わず呟くと、奥から一人の人物が姿を現した。
白衣を纏い、鋭い目をした壮年の碧族——フラプロの指導者・カインが立っていた。
「君がゼインか。ナヴィスから話は聞いている」
彼の黒い髪には碧色の光が帯び、理知的な印象を与える。
「お前は“才能”があるが、フラクタルを無駄に使いすぎている」
カインは腕を組みながら、ゼインを鋭く見据える。
「……ふん、それは認める」
ゼインは腕を組み返す。
「なら、試してみるか?」
「試す……?」
カインは微笑を浮かべ、手をかざす。
「“フラクタル・コード戦”で、お前の能力を見せてもらおう」
🚀 シーン3:フラクタル・コード戦
ゼインとカインは訓練場の中央に立った。
床には光のリングが浮かび、戦闘開始の合図を告げる。
「ルールは簡単。自分のフラクタルを最適化し、どちらがより強いコードを使えるか競う」
カインが片手を上げると、彼の周囲に碧色のフラクタルリングが展開された。
「——来い」
ゼインは拳を握ると、すかさず**《オーバーライド》**を発動!
腕に刻まれた碧色の模様が光り、目の前の空間にコードの文字列が浮かび上がる。
『IF (ENEMY_ATTACK) THEN MODIFY (FORCE +10)』
「……単純だが、悪くない」
カインが軽く指を動かす。
その瞬間——
ゼインのコードが歪み、変化し始めた。
『IF (ENEMY_ATTACK) THEN MODIFY (FORCE -5)』
「なっ……!」
ゼインの攻撃強化コードが、逆に弱体化している。
「俺の《コードリライト》は、相手のフラクタルを強制的に書き換える」
カインが微笑みながら、ゼインの動きを封じる。
「これが“最適化”されたフラクタル技術だ」
「……チッ!」
ゼインは再びコードを修正し、カウンターを狙う。
『IF (ENEMY_MODIFY) THEN REVERSE (CHANGE)』
「ふむ、考えたな」
カインが満足そうに頷く。
ゼインは瞬時にコードを逆転させ、再び《オーバーライド》を発動!
「なら……俺のターンだ!」
🚀 シーン4:最適化の壁
ゼインは攻撃コードを簡潔に削り、100文字以内に収めることに集中する。
『IF (ENEMY_ATTACK) THEN REFLECT (FORCE +10)』
「……コードが最適化され始めたな」
カインの目が光る。
ゼインは直感的に理解した。
無駄な処理を削ぎ落とし、最もシンプルな形で発動させることが強さに直結する——。
「……なんとなく、掴めてきたぜ」
ゼインは呼吸を整え、さらに最適化を進める。
その時——
カインが手を振り、戦闘を止めた。
「ここまでだ。よくやった」
ゼインは汗を拭いながら、カインを見つめる。
「……どういうことだ?」
「君はすでに、最適化の本質を理解し始めている」
カインは満足げに頷いた。
「お前はこれから、さらに速く、強くなれる」
「……そうか」
ゼインは少し息をつきながら、拳を握る。
「ま、悪くねぇ経験だった」
ナヴィスがニヤリと笑いながらゼインの肩を叩く。
「ほらよ、お前のフラクタルもだいぶ洗練されたんじゃねぇの?」
ゼインは無言で頷き、新たな力を実感する。
🚀 シーン5:次なる戦いへ
ゼインは施設を出て、夜空を見上げた。
「……次の戦い、楽しみになってきたな」
ナヴィスが隣で笑う。
「お前、だんだん戦闘狂になってきてねぇか?」
「……さぁな」
ゼインは碧色の光を纏う腕を見つめながら、次なる戦場に向けて歩みを進めた——。
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