その日を境によく頻繁にLINEしたり、学校でも顔を合わせたら話すくらいハオ先輩と仲良くなった。
テレの気持ちは落ち着いたけど吹っ切れたとも言えない状況。
でも穏やか毎日が続いている
と思っていた
ある日の夜、ユジンから電話がかかってきた。
普段電話をかけてこないから何事かと思ってすぐ電話に出る
玲香「ユジンどうしたの?」
ユジン「友達から聞いたんだけど、玲香とジャンハオ先輩付き合ってるって噂流れてる」
玲香「え!?」
そんなの全くもって事実じゃないのに、、
でも火がないところに煙は立たぬって言うし
ユジン「玲香がカバンに付けてるキーホルダー、ハオ先輩も持ってるのを見たって人がいるらしくて多分そこから噂流れた」
私がキーホルダー付けてたせいだ……
先輩に迷惑かけちゃったな
ユジンとの電話を切って今度はハオ先輩にLINEを入れる。
玲香「すみません、ハオ先輩、キーホルダーで私たちが付き合ってるって噂立てられてる見たいです」
ハオ「俺も聞いた。なんで侑奈ちゃんが謝るの?」
玲香「私がキーホルダーカバンに付けたから……」
ハオ「それはキーホルダー付けるかどうかなんて侑奈ちゃんの自由なんだし自分を責めなくていいよ。」
玲香「ありがとうございます。ハオ先輩もキーホルダー持っててくれたんですか?」
ハオ「当たり前だよ〜あれ持ってると玲香ちゃん思い出して元気出る」
玲香「私もいつもハオ先輩に元気もらってますよ!」
ハオ「俺らがしたいようにしてるんだから他の人に口出しされる権利なんてないよ玲香ちゃん。今まで通り、俺と話そうね」
玲香「もちろんです。ありがとうございます!」
気にしなくていいよね。いつも通りに行こう
って思ったけど実際登校するだけでも視線が
刺さって気になって仕方ない。それにひそひそ話も聞こえてくる。
てかどんだけ広がってんだ!!!!
案の定、教室に入るとみんながざわざわしていた。仲の良い友達が血相を変えて私のところにやってくる。
私は今までのことを全部話したあることがきっかけでハオ先輩と話すようになったこと。そしてたまたま2人一緒のものを買ってしまっただけと言う事。友達の誤解が取れたけど、他のクラスメイトや他のクラスの人たちの噂はまだ残ったまま痛い視線耐えながらも放課後までやり過ごした
放課後授業が終わって部活に行こうとすると、他のクラスの女の子たちに話しかけられた。
体育の先生が体育倉庫の部品を持ってきて欲しいから、部活の前に職員室に持ってきてとの事
ユジンにその事を伝えて、部活行くのが遅くなると言って体育倉庫へ向かった。薄暗い体育倉庫の中を1人で入ったのは初めてだからちょっと怖かった。そんなこんなで頼まれたものを一通り探していると空いていたはずのドアがいきなり閉まって鍵をかけられた。
戸締りの先生が間違えて閉めちゃったのかなあって思ってドアをドンドン叩いたけど、先生は気づかないまま行っちゃったみたい。混乱するもどうにか冷静を取り戻していろいろ考えた。スマホで誰かに電話しようと思ったけど、スマホは部室のカバンの中で手段もない。窓があるけど、高いから届かない。
奇跡が起こるなら、私がいないことに誰か気づき助けに来てくれることだけ。しかも今日は真夏日みたいな天気だから締め切った体育倉庫の中はじめじめしてめちゃくちゃ暑い。
このまま熱中症とかになって死ぬのかななんて呑気に考えていた。
30分くらいたったかな。汗も尋常じゃないくらい出て少しクラクラする。
学校の体育館倉庫で死ぬとかなんかダサいなー
なんて思ってたら倉庫に一筋の光が差し込んだ
玲香「え……?」
意識が朦朧とする中、大好きな声が聞こえた
テレ「玲香!!大丈夫?怪我してない?」
テレだ。テレが助けに来てくれたんだ___
腕を優しく引かれたと思ったら、
気づいたらテレの腕の中にいた
テレが助けに来てくれた安心感か、体が限界を迎えたのか私はテレの腕の中で意識を失った。
玲香「あれ、、」
次に目が覚めたら保健室のベッドの上だった
同時にテレが入ってきた。
テレ「目覚めた?」
玲香「うん……」
テレ「先生が軽い脱水症状だろうって。これ飲んで。」
玲香「ありがとう」
テレからかくかくしかじか起こった経緯を話された。
噂でハオ先輩を好きだった人が私への復讐として私に嘘を吹き込み、意図的に体育倉庫に閉じ込めたとのこと。
ユジンがなかなか部活に来ない私を不安に思って部活を抜け出してたまたま学校に残っていたテレに相談し2人で私を探してくれていた。
テレが私を閉じ込めただろう女の子達の会話をたまたま聞いて体育倉庫に閉じ込めたという事を聞いて助け出してくれたらしい。
玲香「そっか……心配かけちゃってごめんね」
テレ「侑奈は悪くないよ。ほんとに無事で良かった」
そう言って私の頭を撫でる。
こうやってすぐ私を優しくするから____
私はどんどん好きになるんじゃない。
どう頑張っても振り向いてくれない人を。
テレ「あのさ玲香___」
玲香「テレ、もう帰っていいよ」
テレ「え?」
玲香「私はもう大丈夫だし」
テレ「でも玲香が心配で___」
侑奈「そうやってすぐ他人に優しくしてたら勘違いされちゃうよ?私の事好きなのかな?とか思われたり。あ、私は何とも思ってないけど笑でも好きな子だけ特別にしてあげないと。」
テレ「ねぇ、何言ってるの?玲香。」
早口で自分の気持ちに蓋をするかのように話した
玲香「おかしなこと言ってないよ?とにかく帰って」
これ以上私を惨めな気持ちにさせないで欲しい
その想いでテレに言い放った。
なのにテレは私を心配して帰ろうとしない。
そんな優しいところが大好きなのに今は嫌い。
涙目なんとか涙を耐えていた時____
ハオ「俺がそばにいるから大丈夫だよ」
テレ「なんで貴方が、」
ハオ「玲香ちゃんの家、俺の家から近いし」
テレ「__分かりました。玲香、お大事にしてね」
そう言ってテレは保健室を後にした。
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