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「きゃぁぁぁぁぁあ!」
女性の甲高い声が街に広がる。
「なんの騒ぎだ?!」
「わ、私の、私の娘が、こ、ころ、殺されッ…」
「な、なに?!!」
とある6月17日 深夜0時_
ルアニア国は火の海と黒い霧に覆われた。
その日、ルアニア国で大規模な戦争が起きた。
戦争の首謀者は……
1人の小さな少女だった_。
首謀者であるアリス・セルフィアは小さな女の子だった。
アリスはルアニア国での兵器でも有り、ルアニア国での奴隷でもあった。
ルアニア国は近界 の中でも特に戦争がよく勃発する国だった。
その分ルアニア国は大きくなっていきいつの間にか近界の上位に有していた。
ルアニア国は最低最悪の国だ。
子供はただの兵器。女も男も関係ない。
女は訓練しながら子も産まなければならなかった。
ルアニア国の王が16歳になったら強制的に子を孕ませ産ませる。
最低でも5人は産まなければならなかった。
それ以外にもルアニア国は近界の中でTopレベルにトリオンの技術が発展していた。
ルアニア国の誇りでもある《トリオン増殖・移植プログラム》は技術的に見れば物凄い発見だった。
トリオンの源であるトリオン袋を強制的にこじ開けて大きくしトリオン量を増やす《トリオン増殖プログラム》
人のトリオン袋とまた違う人のトリオン袋を繋げて一方的に片方のトリオン袋にトリオンを入れ込む《トリオン移植プログラム》
言葉にすれば簡単だ。
だが実際はとんでもない実験だった。
《トリオン増殖・移植プログラム》には沢山の犠牲者がいた。
その1人でもあるアリスの母親。
名はヴィル・セルフィア。
アリスとヴィルは二人で暮らしていた……
わけではない。
アリスはルアニア国の兵器として8の頃母親の身を離れ、日々訓練を重ねていた。
ヴィルは王宮にいて毎日毎日実験台として使われていた。
それから2年。
やっと《トリオン増殖・移植プログラム》が成功した。
その時のヴィルはほぼ死んでいたも同然だった。
アリスが2年後、つまり10の頃。
ヴィルの所へ駆け寄った。
アリス「お母様、!」
ヴィル「…アリ、ス、?あらあら、3年も経たないうちに、大きくなったわね、」
アリス「お母様、…ハーシュ様からお聞きしました、お母様、死んでしまうのでしょう、?」
ヴィル「……あら、もう知っていたのね、」
アリス「どうして?!!ずっとあんなくだらない実験の実験台にされていたからですか?!」
ヴィル「くだらないなんて言わないでちょうだい、げほっ、げほっ」
アリス「お母様!!」
ヴィル「ごめんなさいね、 トリオン袋を酷使しすぎたみたいだわ、笑」
アリス「笑わないで下さい、!お母様、!!」
ヴィル「ねぇ、アリス、貴方に頼みたい事があるの、」
アリス「なんですか?!なんでも仰ってください、!」
ヴィル「私が死んだら、次は貴方が実験台となってしまうの、」
アリス「そんなのどうでもいいです、! お母様に与えられた苦痛なんかより、よっぽど軽い…」
ヴィル「アリス、取り乱しちゃダメよ、ちゃんと私の話を聞いてちょうだい」
アリス「っ、申し訳ございません、」
ヴィル「もし貴方が望むのなら、6年後の6月17日。つまり貴方が16になる頃ね。大規模戦争を起こして。」
アリス「……へ、?」
ヴィル「そりゃあ、そうなるわよね笑ごめんなさい、」
アリス「…なぜ、そんな事を、?」
ヴィル「…貴方には、幸せになって欲しいのよ、今のルアニア国は腐ってる。子供はただの兵器としてしか思っていない。女は子を産め、男は軍人になれ。こんな国、」
ヴィルは何か言おうとして黙っておいた。
ヴィル「アリス。いい?貴方は6年我慢すればいい。無理しなくてもいい。貴方が嫌と思うなら、この話は無かったことにするわ。」
アリス(6年間…でも、)
アリス「お母様はこんな苦しい実験に20年も付き合ってきたのでしょう、?なら、6年なんて、短いですよ」
ヴィル「…そう、ありがとう。アリス。」
ヴィル「では、第1のステップとして貴方には沢山のトリオンが必要になる。だからこの苦しい実験にも付き合って欲しいの」
アリス「…任せて下さい、!我慢するのは得意ですから!」
ヴィル「…そして第2のステップ。強く、賢くなってちょうだい」
アリス「強く、賢く、?」
ヴィル「貴方に仲間なんて要らないわ。って言ったら人聞き悪いわね、少なくともこの作戦に仲間は必要ない。という意味よ」
アリス「……なるほど、?」
ヴィル「仲間なんていたら、いつ裏切られるかなんて分からないからね、信じれるのは、自分自身だけよ」
アリス「そう、ですね!」
ヴィル「だから全て貴方がしなきゃいけないの。弱点なんかあってはならない。勉強ができないなら死ぬ気で勉強をしなさい。強くないのなら死ぬ気で強くなりなさい。」
ヴィル「それが貴方には出来る?」
アリス「……」
ヴィル「その覚悟が無いうちは、この作戦を実行しない方がいいわね」
アリス「…ます、」
ヴィル「、?なに、?」
アリス「出来ます!私!お母様の為ならなんだって出来ます!それがもし、自分を苦しませる事になっても、それでも、!私はお母様の可能性を信じたい、!」
ヴィル「……」
アリス「、?お母様、?なんで泣いて、」
ヴィル「っ、なんでもないわ、ッ」
ヴィル「じゃあ、最後のステップね、この大規模戦争が終わったら、玄界に行きなさい」
アリス「玄界、? 」
ヴィル「あそこはいい所よ、戦争なんてそう簡単には起こらない。一人一人の人間性を尊重している。ルアニア国と真反対だわ。」
アリス「そんないい所があるのですか?」
ヴィル「えぇ、私は1回ここから逃走しようと思っていた頃があるの。まぁ、私にはそんな勇気無くて結局その作戦は未遂で終わったのだけど…その時に使おうとした遠征艇を使ってちょうだい。」
アリス「遠征艇、ですか、」
ヴィル「そう。遠征艇の場所は私の部屋の机の3番目の引き出しを開けたら紙があるわ。その紙に場所が書いてある。」
アリス「分かりました、」
ヴィル「そこと一緒に遠征艇の鍵も入っているわ。」
アリス「かしこまりました、!」
ヴィル「……」
ヴィル「ねぇアリス」
アリス「、?なんでしょうか?」
ヴィル「絶対に成功させてね、」
ぎゅっとアリスを抱きしめる。
冷たい手がアリスの背中で温まるような感覚に陥る。
アリス「っ、お母様ッ、ぅ、…ぅあッ、!」
ボロボロとアリスの美しい瞳から雫が溢れ出す。
アリス(絶対成功してやる、!こんな腐った国っ、!滅ぼしてやる、!!)
その時辺りが眩しい光に包み込まれた。
アリス「ぅあっ?!!」
アリス「ん、?あれ、?お母様、?」
ふと掌を見るとネックレスがあった。
アリス「……これ、は、?」
翌日。
図書室で本を読んでいた。
お母様に言われた通りに
賢く、強くなる為に。
その時にこんな事が書いてあった。
アリス「……黒トリガー、?」
そこには色々な知識が書き込まれていた。
そして今首につけているネックレスも黒トリガーということも。
それから6年の月日が経った。
彼女は6年という長い年月を耐え続けた。
アリス「やっと、やっと全て終わるよ。」
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#夢小説
Moon🌙Lunaly
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コメント
1件
うわ、めっちゃ重いスタートだね…。最初の「首謀者は1人の小さな少女だった」の一文で心掴まれたわ。母親ヴィルとの別れのシーン、切なすぎる。「絶対成功させてね」って冷たい手で抱きしめられるところ、泣ける…。アリスが6年耐えて「やっと終わるよ」ってラストに向かう感じ、続きが気になりすぎる。黒トリガーもどう絡んでくるんだろう。設定の重さに圧倒されつつ、引き込まれたよ。