テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
完全に自分が煮詰まっているのがわかったので、誰かに相談しようと思った。
相手は一択だ。
💙「え〜ダリぃ」
❤️「そこを何とか」
俺のことは何でも知っている、幼馴染の翔太。
ヤダ、ダルい、面倒くさいとすぐ言うけど、何だかんだいつも話を聞いてくれる心強い存在だ。
焼肉が食べたいと言うのでまだ行ったことがなさそうな店を探して連れて行った。
💙「うわっ!うま!」
❤️「良かった」
ある程度肉を堪能してから『で、どうした』と翔太は俺の目を見て問うてきた。
長年の付き合いなのに、いや付き合いだからこそ、翔太に真剣に見つめられると隠し事もできないし、嘘もつけなくなる。
❤️「実は……」
俺は阿部と共に失恋してしばらく一緒に憂さ晴らしをしていたが、俺に恋人ができてからは阿部が1人で抱え込んでいるらしい事を話した。
💙「阿部ちゃんぽいな」
❤️「こないだやっと少し話してくれたけど、何の解決にもなってないし。恋人がいるのに、阿部の心配ばっかりしてる」
💙「恋じゃん」
❤️「そうなのかな」
翔太はウーロン茶を一口飲むと
💙「涼太はまず恋人と阿部ちゃんを天秤にかけろ」
と、とんでもない事を言いだした。
❤️「えぇ…」
💙「いいか、俺が話聞いてる限りお前が恋人と阿部ちゃんに持ってる気持ちはおんなじものだからな。どっちもは無理だ」
『まぁ、お前の顔見てたら答えは出てそうだけどな』とも言う翔太によって言語化された、あの時の冷えるような思い。
恋人ができたばかりなのに、阿部の事を同じくらい、いやそれ以上に大切に思っていると気付きたくなかっただけ。
それを認めたくなくてあんなにざわざわした気持ちになったのだ。
翔太の言葉にはつくづく裏表や駆け引きがない。
時々言い過ぎる事はあるが全てに真っ直ぐで、だから翔太の言葉はいつも素直に聞き入れそのようにしよう、と思ってしまう。
帰って翔太に『ありがとう』とメッセージを送り、その流れで恋人に電話をかけた。
❤️「もしもし?うん、大事な話があって。俺…………」
コメント
5件
しょっぴーかわよぉ💙
さすがしょっぴーナイスアシスト!!