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青い光。
『人類の未来』の箱から放たれた光は、施設中を震わせた。
警報が鳴る。
『封印対象A-000001に異常反応』
『封印対象A-000001に異常反応』
管理室の窓の外まで青白く染まっていた。
🌸「まずいなあ」
らんが呟く。
口調はのんびりしているのに、表情だけは少し真面目だった。
🦈「何が?」
こさめが聞く。
🌸「君の記憶が反応してる」
🦈「こさめの?」
🌸「うん」
らんは頷く。
🌸「未来は君を覚えてるから」
意味が分からない。
けれど不思議と嘘には聞こえなかった。
その時。
バンッ!!
管理室の扉が勢いよく開いた。
🍍「こさめ!!」
なつだった。
後ろには大量の職員。
みんな青ざめている。
🍍「よかった生きてた!」
🦈「死んでないよ!?」
🍍「いや今の警報やばかったんだって!」
なつが駆け寄る。
その後ろで職員たちがらんを見て固まった。
「あ」
「げ」
「最悪だ」
「今日は厄日だ」
口々に言う。
らんは少し傷ついた顔をした。
🌸「ひどくない?」
📢「お前が言うな」
いるまが即答する。
すると、らんはくすっと笑った。
🌸「相変わらずだね」
その笑顔を見て。
こさめの胸がまた痛くなった。
懐かしい。
本当に懐かしい。
まるで昔は毎日見ていたみたいに。
その時だった。
ドクン。
心臓が大きく鳴る。
視界が揺れる。
🦈「っ!」
🍵「こさめちゃん!」
すちが支える。
景色が歪む。
まただ。
夕焼け。
どこかの屋上。
三人で座っている。
らん。
すち。
そして自分。
🦈『未来管理なんて面倒だよぉ』
昔のこさめが言う。
🌸『また言ってる』
らんが笑う。
🍵『でもやるんでしょ?』
すちも笑う。
🦈『やるけどさあ』
昔のこさめは空を見上げる。
🦈『だって未来なくなったらみんな困るじゃん』
当たり前みたいに言う。
らんが少しだけ目を細めた。
🌸『優しいね』
🦈『普通だよ』
🍵『普通じゃない』
すちも頷く。
🍵『普通の人は世界全部守ろうとしない』
🦈『えー』
🦈『するでしょ』
🍵『しないよ』
🌸『しないね』
二人とも即答だった。
🦈『うそだあ』
三人で笑う。
風が吹く。
平和な時間。
幸せな時間。
だけど。
その記憶の最後だけ。
空気が違った。
らんが真面目な顔をしている。
すちも笑っていない。
そして。
昔のこさめが言った。
🦈『もし本当に未来が壊れたら』
夕焼けが赤い。
不吉なくらい赤い。
🦈『俺が隠すよ』
らんとすちが固まる。
🦈『全部』
🌸『こさめ』
🦈『だって誰かに壊されるくらいなら』
昔のこさめは笑った。
今と同じ笑顔で。
🦈『俺が預かる』
記憶が途切れた。
🦈「はっ……!」
こさめが息を呑む。
管理室に戻る。
呼吸が荒い。
手が震えている。
🌸「思い出した?」
らんが静かに聞いた。
こさめは答えられなかった。
でも。
一つだけ分かった。
過去の自分は。
未来を隠すつもりだった。
本当に。
自分の意思で。
🦈「なんで……」
声が震える。
🦈「なんでそんなこと」
らんは優しく答えた。
🌸「守るためだよ」
🦈「でも」
🌸「君は昔からそうだった」
らんは懐かしそうに笑う。
🌸「自分が傷つく方を選ぶ」
すちは黙っていた。
否定しない。
つまり本当なのだろう。
すると。
管理室の奥からまた光が漏れた。
今度は本棚ではない。
部屋の一番奥。
巨大な鏡だった。
今まで布で隠されていた鏡。
誰も触っていないのに布が落ちる。
鏡面が青く輝く。
そして文字が浮かび上がる。
**【記憶封印解除率 73%】
全員が固まる。
「七十三?」
「これってこさめさんの‥?」
なつが青ざめる。
🍍「結構戻ってるじゃねえか」
すると数字が変わった。
74%
75%
76%
どんどん増えていく。
まるで封印そのものが崩れているみたいに。
🍵「まずい」
すちが珍しく焦った声を出す。
🌸「止まってない」
らんの表情も消える。
🌸「想定より早い」
こさめは鏡を見つめた。
頭が痛い。
胸も苦しい。
でも。
なぜか怖くなかった。
その時。
鏡に新しい文字が浮かぶ。
全員が息を呑む。
そこに表示されたのは。
**【次回解放記憶】
そして。
その下に現れた一文。
**『未来消失事件当日』
静寂。
誰も喋らない。
なぜなら。
その日こそが――
世界が崩壊しかけた日だったから。
コメント
5件
♡1218にしといたぁ( ᐛ)
隠す…?傷つく…?守る…? あれ、こんがらがってきた(𖦹_𖦹) 多分れうが馬鹿になっただけやと思うけどw んぇ、この日に世界消滅? いやぁ、るあ、書くの上手いねぇ( ᐕ) 続きが気になる書き方上手すぎるんよw ドロドロのやつ読み終わったら、この連載もう一周してきまあす!!!!!
みぅ🤍🥀です。 第13話、読み終わりました……。 青い光から始まる緊張感、そして「未来消失事件当日」という最後の一文で全部を持っていかれました。記憶が少しずつ戻っていくこさめの戸惑いと、らんやすちとの過去の会話が切なくて、胸がぎゅっとなりました。 「自分が傷つく方を選ぶ」っていうらんの言葉、重かったです。でも、だからこそこの作品の優しさと痛さが伝わってくる。 次回が本当に気になる……! 続きを読める日を楽しみにしています🌙🥀
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