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「弟くん~いる?」
げっ!アキさん…ノックもなくドアを開けられる。
アキさんは姉ちゃんの友達で、大学が違った今でも姉ちゃんのとこに遊びに来る。
「アキさん…来てたんだ」
「なんだよ、嫌な顔すんなよ~」
いやするよ…昔から元気なアキさんは俺でプロレスや柔道の技を試し、満足すると帰っていく。
本気じゃないけどそこそこ痛い。
「姉ちゃんは?」
「ん、いつも通り。本に集中しちゃってさ。暇だから、弟くんいるかな~って来たわけよ」
「だったら帰ったらいいのに」
「あ、そんなこと言って。な、また…」
「ちょ!技とかもうやめてよ?もういい大人だろ?」
「いいじゃん!あたしはまだ現役だぜ?」
そうなんだ。アキさんは格闘好きなまま成長し、今でも柔術道場に通っているそうなのだ。
「俺は素人なんだから…」
「大丈夫大丈夫!いつも通り手加減するからさ」
手加減…足りないんだよ…
それに、組技ばかり…腕ひしぎとか横四方固め、縦四方固めとかどんな顔して受ければいいんだ?
まぁ大体歪んだ顔になってるんだろうけど、あちこち当たってこっちが恥ずかしくなるわ。
「てなわけで挨拶代わりの!」
チキンウィングフェイスロック! 痛て!
腕が!顔が!後頭部は柔らかい…
「ちょ!ギブギブ!」腕をタップする。
「なんだよ、もっと耐えろよ(笑)」
少し緩めてくれる。
「次は何がいい?」
「や、何がいいとかないから!」
「なんだよ?こんなお姉さんに技かけてもらって幸せだろ?」
当ててる自覚はあるのか?
「ちょっとは抵抗してみな!? ほれ!」
横四方固め!?
…別に負けとかないから抵抗する必要もないじゃん。でも一応抜け出そうと努力はする。
「どうした?そんなんじゃ抜け出せないよ?」
当たり前だ。
柔術道場に通う相手から逃げられるもんか。
「ん、は! 甘い甘い!ん?」
やべ!反応しちまう…
「弟くん、あんた…感じてんの?(笑)」
「し、仕方ねぇじゃん!そんなに胸押し付けてあそこ触られたら」
「ちょっ!やめろよそういうこと言うの」
え?アキさんは顔を赤くしてる?
今だ!力が緩んだ隙を見てぐるんと体を下に向け、横四方固めの形を崩した。
「あ、今の無し!」
「抜けただろ!もうおしまい!」
アキさんは体を離し、もじもじしている。
「あの、さ、あたしみたいなのが相手でもそんなんなる…の?」
「はぁ?当たり前じゃん。誰が、とかじゃないよ。なんなら姉ちゃんにされても勃つだろ?」
「そっか、そうなんだ。まぁそうだよな! ごめん、今の忘れて」
「どういうこと?」
「いいから」
「技かけられるよりは話相手の方がいいから」
「ん~…あたし、道場行ってるじゃん?組み手は男女混ざってするけど、他のやつも弟くんみたいに反応してたのかなって…」
「どうだろ?真面目に集中してたら案外気にならないのかもよ?」
「そっか、そういうこともあるか」
「で、それだけ?他にはどう思ったの?」
「いや、弟くんがあたしで反応?、とか、あたしなんかに女の魅力が?、とか、気にしちゃったら道場でやりにくいな、とか、うわっと考えちゃってさ」