テラーノベル
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雪が降っていた日だった。
森の奥にある小さな小屋。
暖炉の火がぱちぱちと揺れる部屋の中で、
mf は本を閉じ、小さく息を吐いた。
その瞬間。
「mfくーん!」
ばたん! と扉が開く。
冷たい雪と一緒に飛び込んできたのは、
dn だった。
ふわふわのキタキツネの耳には雪が積もり、長い尻尾も真っ白さを増していた。
「……またそんな無茶して」
mfは困ったように笑いながら、dnへ毛布を掛けた。
「だって会いたかったんだもん!!」
「……そういうこと、さらっと言う」
人間のアルファであるmfの心臓には、かなり悪い。
dnは獣型のオメガだ。
しかもキタキツネ特有なのか、フェロモンが甘い。
寒さで体温が下がると、余計に匂いが強くなる。
今も小屋の中には、ふわりと柔らかな匂いが広がっていた。
「dn、ヒート近い?」
その言葉に、dnの耳がぴくっと揺れる。
「……ちょっとだけ」
やっぱり。
だから今日はいつも以上に甘えるのかもしれない。
獣のオメガは心情が不安定になると、本能的に“安心できる相手”を求める。
番のアルファならなおさらだ。
mfはdnの前髪へそっと触れる。
「しんどくない?」
「んー……mfくん不足」
「……それ、体調不良みたいに言うのやめて」
dnはくすくす笑いながら、mfへぎゅっと抱きついた。
その瞬間、甘い匂いが強くなる。
「……dn?」
「やっぱり落ち着く」
小さな声だった。
オメガにとって、番の匂いは安心そのものだ。
怖い時もしんどい時も、側にいるだけで呼吸が楽になる。
mfはそれを知っているから、拒まない。
むしろ、自分を頼ってくれるのが嬉しかった。
「今日はずっとここにいる?」
「うん」
「じゃあ暖かくしないと」
mfはそう言って、dnを抱き寄せる。
大きな腕の中へ閉じ込められて、dnの尻尾が嬉しそうに揺れた。
「……好き」
また自然に零れる。
mfは少しだけ目を細めた。
「知ってる」
「mfくんは?」
「……好きだよ、/////」
静かで優しい声でそう答えたmfは、少しだけ 頬が赤くなっていた。
その瞬間、dnの狐耳がぴんっと立つ。
「えへへ」
「嬉しそう」
「だって嬉しいもん!!」
無邪気に笑うdnを見て、mfは小さく笑った。
外では雪が降り続いている。
でも小屋の中だけは暖かくて、甘い匂いと優しい体温に満たされていた。
ーーdnーーーーーーーーー
夜が深くなるにつれて、 dn の様子は少しずつ変わっていった。
ゆらゆらと炎が揺れる暖炉の前で、毛布に包まったまま、ぼんやりとソファへ沈み込んでいる。
頬は熱で赤く、呼吸も少し浅い。
オメガの発情期――ヒートが始まりかけていた。
「mfくん…///」
ーーーーーーーーーーーー
コトコトコト…
「こんなもんかな?」
mfはdnをソファに寝ころばせた後、夕飯を作っていた。
鍋からは湯気が立ちのぼり、優しい匂いが部屋へ広がっていく。
すると後ろから、とてとてと軽い足音がした。
「…mfくん、なに作ってるの?」
ソファで毛布に包まっていた dn が問いかけた。
同時に可愛い狐耳がぴこぴこ動いている。
「シチューだよ。dn、今日あんまり食べてないでしょ」
「……バレてた?」
「顔見れば分かる」
ヒート前のdnは食欲に波がある。
甘える回数は増えるのに、ちゃんと食べなくなる時があるから心配だった。
mfは鍋をかき混ぜながら、小さく息を吐く。
「だから痩せるんだよ」
「でもmfくんの匂い嗅いでると落ち着くし……」
「それで生きようとしないで」
ガチトーンで返されて、dnは笑った。
でも次の瞬間。
「……んぅ////」
dnが後ろから抱きついてくる。
ふわふわの尻尾が、mfの脚へ軽く絡まった。
「dn、危ない」
「ちょっとだけ」
甘えるように頬を背中へ押しつける。
オメガ特有の甘い匂いがまた、ふわっと広がった。
やはりヒート前というのもあり、いつもより濃い。
mfは一瞬だけ目を閉じる。
大好きな匂いだ。
安心する。
でも同時に、アルファの本能も刺激されるから困る。
しかも、無意識なのだろうか?
dnは頬だけではなく、腰あたりもグイグイと押しつけてくるのだ。
「……ほんと無防備」
「え?」
「そんな状態でくっついてくるし」
dnは首を傾げたあと、小さく笑う。
「だってmfくんのこと大好きだから」
その言葉に、mfの手が止まる。
「……dn」
「ん?」
「そういうこと言うの、ずるい」
「なんで?」
本気で分かってない顔だった。
天然すぎる。
mfは小さくため息をつきながら、火をとめた。
そしてくるりと振り返ると、dnの頬へそっと触れた。
「熱ある?」
「ちょっと熱いかも」
「やっぱり」
mfは冷たい手でdnの額を軽く撫でる。
その瞬間、dnが気持ちよさそうに目を細めた。
「……好き」
またぽろっと零れる。
その瞬間 、mfからdnの額へキスを落としたのだ。
dnの耳が一気に赤くなる。
「っ……!」
「ごはんにしようと思ってたけど、まずはdnを食べてあげないとね?♡」
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しの
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コメント
3件
オメガバだぁ〜!!僕の大好物じゃないですかー!💕どぬくさんの耳と尻尾、暖炉の音など寒さを感じさせる表現が伝わってきました。甘々などぬくさんを優しく包み込むもふくん、どぬくさんにしか向けない笑顔や態度が自然で素敵です♡どぬくさんが尻尾を足に絡めるところが可愛いくてちょっとエr(((急にSっ気出してくるもふくんもドキッとしましたしそれを受け入れてるどぬくさんもものすごく可愛いです♡森の中の小屋、、、誰にも邪魔されませんね♡(勝ったな(?)😏)雪が降ってるのもピッタリです!♡ 本当にyumuneko様書くのが上手すぎですっ!!☺️💞1話だけで満足度がすごい✨️AIもびっくりっ(*´艸`)フフフッ♡甘々どぬちゃんが見られて幸せでしたぁ〜💞今回もありがとうございましたっ!!!!🥰💞💞
暖炉のぱちぱちという音と、雪の冷たさが伝わってくるような始まり方が素敵でした。キタキツネのオメガという設定、すごく可愛いですね。dnの無自覚な甘え方と、それに振り回されつつも優しいmfのバランスが絶妙で、ヒート前の不安定さが匂いや仕草で丁寧に描かれているのが印象に残りました。「dnを食べてあげないとね」の締めは、それまでの穏やかさとのギャップがドキッとしますね…!