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私の小学六年生の日々
(この実在する話に出てくる登場人物などの本名は控えさせていただきます。登場人物の名前は全て仮名です。)
4.秘密と真似
「ねぇ、しおんちゃんって、絶対音弥の事好きでしょ?」
「え、好きだよね?」
「え、えぇっとぉ‥‥」
言いたくないぃ‥‥
「うぅーん、嫌いでもないし、好きでもないし、普通だよ。」
「え、絶対嘘~」
「え、好きでしょ~?」
「応援してあげるから~」
「照れんなって~」
お昼時の学校で、今、クラスの中の陽キャ女子に絡まれていて…
‥‥音弥の事で。
そりゃあ好きだけど…
言いたくないな‥‥
最近は学年で好きな人聞いたり恋バナしたりするのが流行?らしい。
「えじゃなんでさ、音弥の腕とかつかんだりするの?」
それ聞くか…
(腕つかんだりするっていうのは、(足も)爪を思い切り食い込むということ。(^▽^;)
音弥にイライラした時とかやってるんだよな…
音弥がイライラさせることやってくるから…
のの、ごめん。
のののせいにさせてくれ。
「ののちゃんのことバカとか言ってたりしてたからイラついて。」
‥‥ののちゃんごめんなさい。
「え~そう?」
「え、でも好きでしょ?」
「絶対好き~」
「隠してる~」
あああああ
雪乃助けて~
「いいじゃん、両想い♡」
うん!?
…両想い…?
ということは音弥は私の事が好きという事か!?
一度はあきらめかけていたこの恋がついに実った…?
さりげなく聞いてみよう。
「え~…でも、○○さん(音弥の苗字)が私の事好きってまだ分からなくない?」
よし!
「え、苗字で読んでるの?音弥の事。」
「やっぱ好きすぎて名前で呼べないんじゃない?」
え
そっち行く!?
音弥のことを苗字呼びしてるのは他の人とは違う名前で呼びたいのと、よくある苗字とかみんな言うけど実際にはあったことないから。
しかも、音弥の事を他の人とは違う名前で呼びたいのに千代は呼び方真似してきたから嫌だった。
真似してきたとき、
「千代も音弥の事苗字呼びしてるの?」
「え~、うん、まぁうん。」
最初は音弥の事下の名前で呼んでたけど私が苗字呼びしたときから千代ちゃんも苗字呼びになったよね…
「千代、前まで音弥の事下の名前で呼んでたのに私が苗字で読んだ時から名字で呼び始めたの何?」
「‥‥え」
「真似辞めてほしい。真似されるの私嫌だから。」
「うん、わかった。」
それから千代は音弥の名前すら呼ばなくなった。
音弥の事は、「あいつ」とか言ってる。
でも、千代が私の事真似してきたのはちょっと前に起きたこの苗字呼びになった出来事だけじゃない。
一年生のころから私の真似をしてくる。
好きな色とか、好きな漫画とか、私が本読むのを好きなこととか、私になろうとしているみたいで。
私がとられるみたいで。
私が私を一気に無くしていくみたいで。
でも注意をすると、罪悪感がある。
千代が悪いけど。
でも雪乃も同じ。
私が雪乃と移動教室で夜、部屋で布団を一緒に敷いていた時に私が面白い言葉を言ったら、
それを雪乃はずっと真似してきた。
ずっとそれを使ってた。
だからやめてっていった。
そのときもあとから、雪乃にちょっといい方きつかったかなとかそういうの思っちゃう。
六時間目の音楽の授業が終わったときに、後ろから、
「しおん、屍音!!」
「えっ」
びっくりした、誰、私の名前を後ろで呼ぶのは。
そして振り返った先には音弥が。
「え、なに…?」
「おい、見ろよ。お前のせいでこうなった。」
音弥が自分の左腕をパッと私に見せてきた。
そこにはなんと、奇妙な形をしたアザが!
…やってしまった。
ののと音弥が話していたしっともかねて爪を食い込んだせいで(音弥の左腕に)、桃太郎のお話に出てくる鬼ヶ島みたいな形になってしまった…
「…ごめん。なんか変な形してるね。」
「いや、え、はぁ!?」
「ごめんごめんw」
「いや、ごめんごめんじゃねぇだろw」
「一週間たったらなおる!」
「それでなおらなかったら慰謝料請求しろよ!」
…よく男子って慰謝料請求しろとかいってくるけど、あれってよく自分が体に怪我した時に出してくるけど、本当の慰謝料って意味、精神的なやつのことでしょ?多分。
体にちょっと怪我して慰謝料請求しろってどういうこと…?
擦り傷だよね…よく慰謝料請求しろって男子たち。
まぁ、それ使ってる男子たち意味わかってないんだろうけどね。
「慰謝料?うーん、まあいいよ。絶対なおるから!」
「いったな!?」
「うん!」
音弥とちょっと話せた~
ひどいことしたけどね。
音弥、女子に何されても怒らないし、なんていうの?ツッコミを入れてる感じ。漫才でいったら。ツッコミとボケ、どっちも担当してる感じ。
ののに話しかけられたときはボケ。
私と話しているときはツッコミみたいな。
一緒にいると笑いが増える面白い感じ。
もうすぐ夏休み。
あっという間だな。
夏休みが終わったら席替え。
…離れたくない。
また、隣の席がいいな。
くじびきだから、
また、隣の席になれるかもしれない。
なれないと思うけど、
ちょっと願うぐらいならいいんじゃない?
コメント
3件
第4話、読み終わりました〜! 「両想い」って言われて一瞬期待しちゃうところ、すごく可愛かったです。でもすぐに「苗字呼び」の話に持っていかれて、その流れの絶妙な空回り感、小学生らしくて胸がぎゅっとなりました。 それに、千代ちゃんや雪乃ちゃんの“真似”に感じるモヤモヤ…。言いたくないけど伝えなきゃいけない、でも言った後で罪悪感が残る。その繊細な心情の描き方がとてもリアルで、じんときました。 ラストの音弥くんとのやりとりも、ツッコミとボケみたいな絶妙な距離感で、思わず微笑んでしまいました。夏休み前の切ない気持ちも、すごく伝わってきます。 屍音さんの子ども時代の“空気”がしっかり閉じ込められていて、読んでいて懐かしく、温かい気持ちになりました。続きもゆっくり読ませてくださいね🌷