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読了しました。第5話、胸がぎゅっとなりました。雪乃さんとの会話、あの「後悔すんなよ」のやりとりは笑っちゃったけど、その奥に雪乃さんの優しさと、屍音ちゃん自身の「ごめん」が詰まっててじんわりきました。宮本先生の「考えすぎたら何もできない」という言葉も響きます。小さな世界の中で必死に線の上でバランスを取っている感じがリアルで、続きが気になりました。屍音さん、この作品を届けてくれてありがとう。
私の小学六年生の日々
(この実在する話に出てくる登場人物などの本名は控えさせていただきます。登場人物の名前は全て仮名です。)
5.限られた時間と目に見えないけど感じる線
乃愛と千代のことでいまだに悩んでいる。
やっぱり、自分は暗い空間の線の上に立たされている気がする。
今日は学校、四時間授業だったから雪乃の家に遊びに行った。
もちろん、雪乃のお母さんはいません。
雪乃のお家に無断で入ったこと、お母さんにバレて四年生のころ先生に
「雪乃さんの家入った?」
「雪乃さん、友達家に入れた?」
とか聞かれたその次の日にお母さんが、
「ちょっとぐらいなら家に入ってもいいよ」
とかいってたらしいけど、お母さん、屍音と男子一人(雪乃の元カレ)が家入ったことあるの忘れてるって雪乃が言ってる。
今日は雪乃と家でちょっと話した。
三人組で気を使いすぎて疲れている、距離は置きたくない。乃愛とは話すことがないし、話すことがあるぐらいの仲じゃないから私は千代と話したいけど、乃愛は千代と話したい。だから千代と私が話してる時に無理にでも入ってくる。
それで私はその話に入れない。
話に興味がない。
そんなことを言ったら、
「今日は、私の番。それで、明日になったら、昨日私が千代とたくさん思う存分話したから、今日はあなたの番ね。っていって、それでまたその次になったら、昨日あなたいっぱい千代と話したでしょ?昨日私我慢したから今日は私の番ね。みたいな感じにしたらいいんじゃない?」
「うん、ありがとう。」
それで、一回やってみようかな。
あ、でも‥‥
「でもさ、私と千代が話してても、乃愛が割り込んできたらどうしたらいいの?」
「もうそのまま話を続けちゃいな。」
「え、でも悪くない?」
「それをあんたはずっと続けてるから辛いんでしょ?たまにはやってもいいんだよ。相手は気をつかってこないんでしょ?あなたの前で二人でどこかに行く約束をしてるんでしょ?その話を乃愛が持ちかけてくるんでしょ?二人で話してると自分が邪魔で居場所がないって思うんでしょ?他に友達はいるけど、その子は別の子と一緒にいて入りずらいんでしょ?相手が気をつかってこないんならこっちも気を遣わない、これでいいじゃん。」
「うん、そうだね!」
それで色々と話していましたら‥‥
「雪乃もさ、なんかいやなこととかないの?」
「え~う~ん…まぁ…うん、言っていい?」
「うん。」
「なんかね…あーもう、名前いうの面倒くさいや。Aちゃんとbちゃんね。Aちゃんとbちゃんと雪乃、三人で仲良かったけど、私がbちゃんに、手、洗いに行こ~(給食だから)って言ったら、う~ん、え~とか言ったから、え~って言いながら一人で手、洗いに行ったけど、Aちゃんになんかわかんないけどどっか行こ~ってbちゃんが言われたら、bちゃんが、うん、行こ~!って言って行っちゃったのね。それで、え~ってなっちゃって。それ、お母さんに言ったら、その子にそんなに執着する必要ある?って言われてね。確かに!って思って。お母さんが、いろんな友達作っていろんな子と仲良くすればいいじゃん。その子に執着しなくてもいい。って言ってたから、いろんなこと仲良くなったの。」
「え~そのAちゃんとbちゃんってその中にもしかして私…入ってる?」
「…後悔すんなよ」
「え、私だよね!?」
「後悔すんなよ!いいか!?」
「私だよねぇ!?」
「うん。千代と屍音。」
うわあああああ…
そんなことしてたんだ…
「ごめんなさい。まったく記憶にございません。」
「いや、いいんだよ、あやまってくれるだけで。」
「え~でも雪乃が私に執着してくれるの嬉しかったけどそれを自分の行動でやめちゃうようにしちゃった‥‥」
「本当にごめんなさい。雪乃にこれから執着します。」
「え」
「ヤダ?」
「全然嬉しい」
「やった~」
私手洗うの面倒くさかったから行かなくて、多分千代に「お手洗い行こ」って言われたから言ったんだと思うんだよな‥‥
お手洗い=トイレのこと…
手を洗うんじゃなくて、トイレ行くってことで勘違いしたんじゃない?
給食の時大体私トイレ行こって言われなくてもトイレ行くからちょうどよかったんじゃない?
まぁこれ雪乃に言わなくてもいいか。
「でも時々屍音のこと猫だと思う」
「え」
「なんかツンツンしてる感じがあるけど、私が屍音にかまわなくなったら体小さくしながらくるんだもん。それでいい子いい子したらすっごい喜ぶから。猫だな~って。ツンデレ系の。」
「ふえ~」
「w」
「ごめんよ~雪乃~ごめんなさい~」
「えぇ?もういいのよ、お母さんがね、この話、勇気だせるときに言っときな。本人に。って言ってたから、今ちょうどいいきかいができた。」
「ほ~」
そして時間はすぎ…
「友達に保育園の時から小学四年生の時までひどいことしてたからあやまりたいの。学校にいる友達には何回もあやまったけど、後悔してるならそれでいいんだよとか言ってくれてうわやっさしーって思ってね?あとからね、こんな優しい友達にひどいことしてたなんて馬鹿だなーって‥‥」
六時間目。
私は千代と乃愛に困っていることを詳しく宮本先生に話した。
「雪乃さんがいっていた方法で、絶対にやる!だとプレッシャーがかかるから、ちょっとやってみようかなって感じで、チャレンジしてみる?あと、自分が千代さんと乃愛さんの中に入っちゃダメとか、自分はこのなかにいらないとかそういうの考えたらもうなんもできなくない?先生だって、職員室でいろんなせんせいとはなしてるけど、こんな話したら迷惑かなーとか、周りの人に迷惑かなーとかいちいち考えてたら何もできないじゃん。」
それはそうだけど、周りの人の事を私は深く考えすぎちゃうから、乃愛だって、私と千代が話してるのに話をさえぎってきたり、二人で遊ぶ約束とか私の前でしてきたり…
パパは
「そんな乃愛を可哀想と思う必要はない。空気の読めない女なんだから。」
でも一人じゃ何もできない。
本を読むのも嫌だ。
どうしたらいいのかわからない。
何したらいいのか分からない。
やっぱり邪魔なの。
無理なの。
そうすると段々、
「陰キャ」
になってくる。
それは避けたい。
助けて