コマ/ジンペイ「「!?えええええええ!!」」
巨大猫はお腹にコマとジンペイをくっつけたまま、
大きく飛び上がり表通りにズーンッ!!
と着地した衝撃でコマとジンペイは弾き飛ばされたが、なんとか着地
表通りを歩いていた生徒達の視線は巨大猫に映って固まっている
どうやら皆ににも見えるようになったみたいだ
これは結構やばい状態だぞ…
巨大猫はそんな生徒達の視線を意にも介さずボッボッボッという
不気味な音を立て巨大化する更に目つきも狂暴になり、
胸にあるバツ印も裂けるようにして大きくなり、
真の姿『バケーラ』となった
さすがにこれはアゲハも、と思ったマタロウだったが…
アゲハ「あれ?大きくなった?でもかぁわいいぃぃ!♡」
バケーラ「ぎゃうううううーーッッ!!!」 もう猫じゃないよね!?💦
完全に化け物と化したバケーラの雄叫びで、
表通りは大パニックに陥る
生徒達は慌てて逃げていく
生徒1「化け物だー!!!!」
生徒2「キャァァー」
通りに残ったのは、ジンペイ、アゲハ、マタロウ、コマ、そしてバケーラのみとなった
ジンペイとコマは、バケーラを見上げ、不敵な笑みを浮かべる
ジンペイ「ほう…やるってのか…!行くぞ!コマくん!」
コマ「うん!アゲハちゃんは下がってて!」
アゲハ「え~…見てたかったのに…でも邪魔になっちゃいけないし…」ブツブツ
アゲハ「わかった!頑張って!
(ここで私の能力がばれたらいけない、皆を巻き込んでしまう…何が何でも隠し通さないと…あいつらに見つかってしまう)
戦いに挑むジンペイとコマの様子を、
えんら先生は妖しい笑み浮かべながら見ていた
えんら「(さすがね。でも、彼女はなぜ戦わないの?
YSP能力はあるのに…面白いわね、今度聞いてみましょうか。)」
バケーラは、いきなり右腕を大きく振り被り、
ジンペイとコマに一撃を 食らわせようとする
だがそれを素早くジャンプで避ける二人
二人はカバンを放り出し、背中合わせになり、
カンフーの構えををする
ジンペイとコマに黄金のオーラがぶわっ!と包み込む
コマが太極拳のように両手で円を描きながら、
妖気をその手に集めていく
コマ「はああああああッ!!」
コマは、両手を交互に素早く突き、集めた妖気をジンペイに送る
ジンペイはそれをバケーラへと蹴り飛ばしていく
ジンペイ「オラオラオラァーーーーッ!!」
蹴られた妖気は鋭い刃にようになり、
バケーラはそれを顔に当たらないように
手で防いだ
バケーラは「うぎゃああああッ!!」
と声を上げるとその場で倒れた
そんな二人の様子をマタロウは「すごい…」と呟きながら見つめた
だが、バケーラは立ち上がると空気が震える程の雄叫びを上げると
三人に向かって突進してきた
そして物凄い威力のパンチを繰り出すが、
二人はそれを華麗に躱す
怒りで頭がいっぱいのバケーラの攻撃を、
三人はスイスイと避けていく
そこでジンペイが口を開く
ジンペイ「俺達はな、お前より強い『化けネズミ』や…」
コマ「『化けイノシシ』なんかも退治したことあるんです!」
アゲハ「私は確か、カラスだったかな、全長300mくらいの。空飛ぶから厄介だったんだよね~」
ジンペイに続いてコマとアゲハも声を上げる
マタロウは全くついていけず、人間離れした3人の武勇伝に気圧されている。
マタロウ「YSP規準の意味、少し分かった気がする…」
ジンペイが地面に着地すると、コマがその上に乗る。
そして2人は同時に両手を合わせた。
それと同時にオーラは倍増し、次の瞬間、
2人は空高く飛び上がった!
妖気がジンペイの右手に集まり、赤く光る!
ジンペイ「妖拳赤拳骨!!」
技名を叫んだかと思えば、2人は勢い良くバケーラに突っ込んでいく!
「成~敗~っ!!」
2人の必殺技が華麗に決まるが、これだけでは済まず、
コマがえいえい、とジンペイを押し込み、パンチはめり込んでいく。
「いでぇぇぇ~!!」
バケーラは2人を弾き飛ばし、泣き叫ぶ始末。
おまけに足を滑らせて倒れ、目を回すバケーラからは、
エネルギーがどんどん抜けていき、それと同時に、
バケーラは元の大きさに戻った。
マタロウ「やった…!」
今目の前で繰り広げられていた戦いには色々納得できない不思議な所もあったけど、
今は喜ぶべき。 そう考え、マタロウは喜びの声を上げた。
あれからマタロウは、バケーラから解放され、スッキリ穏やか生活を 取り戻した……
と、思ったが
マタロウ「気になる…はあ~…」
臼見沢先生の古文の授業中、マタロウは肺の空気が全てなくなるのではないかと
思うほどの深いため息をつく
何故なら……
マタロウの真横にはバケーラがいるから
どうやらバケーラは、今度は隣の席のジンペイに憑りついたようだ
マタロウ「はあ…これじゃあほとんど変わってないし…」
アゲハ「アハハ、でも私は嬉しいかな~(⌒∇⌒)」
バケーラは、気持ちよさそうに居眠りしているジンペイの頬にスリスリした後
アゲハのもとへと転がり、
今度はアゲハの頬にもスリスリした
バケーラ「オデ、強いヤツ、好き♡」
どうやらアゲハの方にも憑りついていたようだ
マタロウ「アゲハさんが強い?」
アゲハ「(あっやばい)き、きっとジンペイ君と一緒にいたからだと思う💦」
マタロウ「そっかぁ」
アゲハ「フフッ、可愛いなあバケーラは」
そう言ってアゲハはバケーラの顎をくすぐる
バケーラも気持ちよさそうにゴロゴロいってる
そんな様子を臼見沢先生は横目でチラリと見る
臼見沢「(彼らが、妖気使いの生徒達…それにしてもあの少女不思議なな妖気を持っってますなぁ~
もしかしたら、あの方も…おほほほほ…)」
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