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「喋らねぇ気か?」

「……」

今度は、俺と太宰は敵対組織の幹部だった

俺と太宰は敵ということ

太宰をこちら側に引き込めば、最悪死は免れる……

だが、俺が所属している組織の首領はポートマフィアと違って、利益に繋がるような事でも、己が決めたことしかしない主義だ

太宰がどれだけ役に立つ存在でも、情報を吐かすだけ吐かして、最後には殺すだろう

それだけは、阻止しなければならない

「なぁ、早く情報吐いてくれねぇか?」

「断るよ」

「死にたかねぇだろ?」

俺は太宰の首元にナイフを持って行き聞いた

「……ふふ……ははっ……あっはははははっ!」

途端に笑い出した、俺はそれだけで答えが分かった気がした

「死にたくない?その逆だよ」

あぁ……矢っ張りな

「逆だぁ?」

俺は分からない振りをして聞いた

「そう、逆だよ」

「残念だけど、僕は死にたいのだよ」

「出来れば、苦しまず、楽にね」

「そうかよ…でも残念だったな」

「?何が残念なの」

太宰は俺を睨みながら聞いて来た、その姿に昔の太宰を重ねた……

あぁ……矢っ張り

「俺は手前を殺さない《殺せねぇ》」

そう言うと太宰は目を見開いた

「な、なんで?」

「太宰治、手前は俺達の仲間になれ」

俺が名前を呼ぶと何故知っているのか、と目で訴えかけてくる

「俺が手前の名前を知ってる理由が気になるか?」

「……当たり前でしょ」

「それはな……」

「……」

「手前が23まで生きられてたら教えてやる」

「はぁぁぁ?!」

俺がそう言うと太宰は心底分からないという顔をしてから反論してきた

「なんで僕がそんな歳まで生きなきゃいけない訳?!それにこちら側に着く義理もな」

「手前がここから逃げ帰ったからと言って、殺されねぇ保証はあるのか?」

「……それは……」

「手前は上から、情報を持ち帰るか幹部、若しくは首領の首でも持って帰れって言われてんだろ?」

「……よく分かったね」

「だが、手前は首は愚か、情報すら持ち出せず満々と捕まったんだ」

「だから殺される?生憎、さっきも言った通り死にたいのだよ」

「手前は俺が名前を知ってた理由を知りたいんじゃねぇのか?」

「……」

俺がそう返すと太宰は黙ってしまった、少し経ってから太宰は口を開いた

「はぁ……君が僕の名前を知っていた理由を聞くまでは、協力してあげるよ」

「それはどうも」

「でも、聞いたら、後は何をするかは分からないよ?」

「あぁ……生きてくれればそれでいい……」

「……変な奴」

太宰はそう言うと直ぐにそっぽを向いてしまった

「俺は中原中也だ、これからよろしくな太宰」

「……よろしくはしないよ」

「そうかよ……」

それから、俺達は首領の許可を取り、2人で協力しながら敵を葬って来た


後1年で太宰との約束を果たせるところまで来た、だが……

太宰は敵組織との戦闘中、銃撃戦になり、流れ弾が当たり、死んでしまった

「!太宰!!」

俺が駆けつけた頃には、顔は青白く、身体は冷たくなっていた……

俺は太宰を殺した奴等を無我夢中で殺した、気づいた時には、俺の身体は返り血で染まっていたが、そんな事はどうでも良かった

俺は落ちていた、敵か味方のかも分からない銃を取り、自分の頭に狙いを定める……

「太宰……次こそ生きてくれよ……」

俺は自分の脳を撃ち抜いた……






















ループ3回目……失敗

手前が死なない世界

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