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「 No.1ホストと幼馴染」 ― ya × et
えととゆあんくんは、数日の沈黙の中でそれぞれ悩んでいた。
ゆあんくんは、えとの前で弱音を吐く自分が情けなくて、つい距離を置いてしまう。
「……俺のせいで、えとを不幸にしてる。」
毎晩、寝室で天井を見つめながら、何度も自分を責める。
一方のえともまた、自分の気持ちを抑えきれずにいた。
「……こんなに愛してるのに、どうして伝わらないの?」
仕事と生活の不安、すれ違う気持ち、疲れ切った心。
もうこれ以上、ゆあんくんに負担をかけたくない。
ある晩。
えとはリビングで静かに言った。
「……ゆあんくん、私たち、別れたほうがいいかも。」
ゆあんくんは目を見開く。
「……別れ?」
「うん。私も辛いし、ゆあんくんも辛い。もう……これ以上、互いを傷つけたくないの。」
声が震える。
その言葉は、まるで部屋の空気を凍らせるようだった。
ゆあんくんは一歩、えとの前に進む。
「……お前、本気でそう思ってるのか?」
「……思って、る。」
その時、彼は胸の奥に熱い感情が渦巻くのを感じた。
嫉妬も、独占欲も、甘さも――全部が一気に溢れた。
「……馬鹿だな、俺は。」
「え?」
「お前を手放すなんて、絶対できねぇ。」
壁に背を預けたまま、ゆあんくんの瞳は真っ直ぐにえとを見つめる。
えとの心臓が跳ねる。
「……でも、私たち……」
「関係ない。俺はお前が好きだ。全部ひっくるめて、逃げずに守りたいんだ。」
言葉が届いた瞬間、えとの瞳に涙が溢れる。
「……ゆあんくん……」
二人は抱きしめ合う。
声を抑えきれず、肩で泣くえとを、ゆあんくんはぎゅっと抱きしめる。
「ごめん……全部俺のせいだ。」
その夜、ふたりは言葉ではなく抱擁で全てを伝え合った。
すれ違いも、悩みも、現実の壁も――
抱きしめる温もりがあれば、きっと乗り越えられる。
コメント
5件
よ か っ た 😭
えぇ がちめに 泣いたのだがっ 🥹