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第三話 「三人目」
その日の放課後。
志歩と雫はどうしても気になって、
家の倉庫を探していた。
「絶対、どこかにあるはず……」
昔のアルバムやおもちゃ箱志歩が
引っ張り出していくうちに、
埃をかぶった小さな箱を雫が見つける。
中に入っていたのは、
古い子ども用の携帯電話だった。
充電なんて切れているはずなのに――
突然、画面が淡く光る。
『着信中』
雫の咄嗟にその携帯を落としてしまう。
その瞬間、背後でもガタン、と音がする。
振り返ると、志歩がその画面をみて
驚いたまま立っていた。
「……お姉ちゃん、それ触ったの?」
「しーちゃん、これ……」
「ダメ!!」
珍しく強い声だった。
志歩は青ざめた顔のまま駆け寄り、
携帯を奪い取る。
その手は小さく震えていた。
「なんでそんな顔してるの……?」
雫が戸惑いながら尋ねると、志歩は唇を噛む。
「多分、“あの子”からだよ」
空気が凍りつく。
次の瞬間。
――ピピッ。
志歩の手の中で、携帯が勝手に
通話状態になった。
ザー……ッというノイズ。
そして、幼い少女の声。
『ねえ』
『どうして隠しちゃったの?』
志歩の肩がびくりと跳ねる。
『3人でずっと一緒って約束したのに』
「っ、違う……」
『私、さみしかったよ』
その声は悲しそうなのに、どこか責めるようでもあった。
雫は震えながら問いかける。
「あなたは……誰なの?」
数秒の沈黙。
そして少女は、嬉しそうに笑った。
『やっと聞いてくれた』
ブツッ。
通話が切れる。
その直後、棚の上に置かれていた
古い写真立てが落ちて割れた。
中に入っていた写真には――
幼い雫と志歩…
そして、その間に立つ
“知らない女の子”が写っていた。
ちょうど髪で隠れてるのか、
写真のぶれか、あるいは無いのか。
その顔は見えない。
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