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⚠️いつもより下手くそです
私は精神科に通っていた
母がいなくなってから、毎週月曜日に父と病院に通う
それでも
私の心は治ることはなかった
先生も父の味方なら
本当のことを話せるわけがない
高校を卒業するのに合わせて
少しずつ改善している振りをした
[最近は落ち込むこともなくなりましたね。もうこれからは此処に通って頂かなくて結構です。また来たいと思ったら何時でも来てくださいね]
「はい。ありがとうございます」
来るわけないじゃんと心の中で呟く
私の事なんて誰も理解してくれないと思ってた
精神科の先生もお父さんもみんなが
理解してくれなかったから
私の家庭は普通の家庭だったと思っていた
母がいなく、私が父から、祖父母から愛されていないのを除いて
もう何もしたくないと、ただこのまま消えてしまいたいと考えた時
何時もタイミング悪く父の機嫌は悪くなる
『なんでできない。兄はできるのに』
『お前の気持ちの問題だろ。何とかしろ』
そういうちいさな小言が、私の中で少しずつ積み上がっていた
機嫌が良い時は何も云われない。
だが、父のテンションに、少しでもついていけなくなると
『お前いると気分悪いわ』
機嫌がまた悪くなる
兄もまた同じようなものだ
しかし、一つだけ違う
兄は暴力を奮ってくる
それを父は見て見ぬふりをする
昨日殴られたところは紫色になり腫れ上がっている
腕を掴まれた場所はところどころ黄色く色が変わっていた
限界だった
こんな家族
こんな時何時も思う
母が居たら、もっと違ったんだろうか
だけど、そんなことを考えても意味は無い
母は死んだのだから
毎朝死にたいと思って目を覚ます
目を開けてすぐ横を見ると、母の仏壇がある
「おはようお母さん。いつになったら戻ってきてくれるの笑」
冗談っぽく云ってみるけど何時も寂しく聞こえる
私はまだ母のことを受け止めることができていない
きっと違うところで生きてる
そう思っている
家を出て仕事場に向かう
いつもと変わらぬ作業をこなして16時に上がる
何時もと変わらない日だと思ってた
会社を出れば、外に彼がたっていた
「…中也、さん?」
『お疲れ様』
そう云いながら頭に優しく手を置いてくれる
泣きそうになった
彼は仕事の関係で日本を暫く離れていた
1年ぶりに彼に会えた
涙が出そうになるのを必死に堪える
ずっとずっと会いたかった
『泣くんじゃねぇよ。可愛い顔が台無しだぜ?』
涙を手で拭いとってくれる彼に抱きつく
暖かい
暫く感じることの出来なかったこの想い
やはり彼は堪らなく愛おしい
その後、彼の家に泊まりに行った
家族LINEに連絡を一応入れるがきっと誰も見ない
彼とご飯を作って一緒に食べてテレビをみて
楽しかった
楽しすぎて怖いくらいに幸せだった
テレビを見終えると、私はお風呂に入った
今日の出来事を1つずつ思い出す
朝は今考えればおかしなほど精神状態が悪化していた
だけど、
彼といればそんなものは凡て飛んでいった
私が上がれば彼がお風呂場に向かっていく
そんな彼の姿を見送りながら、ボーっと洗い物をする
いつまで経っても終わらない洗い物に焦っていると、後ろから手が伸びてきた
彼だ
匂いだけでわかった
腕を優しく触りながら彼は私に呟いた
『誰にやられた』
彼の声は怒りで満ちていた
腕を見てみれば、兄に掴まれたところが黄色く変色している
言い訳をしなければ
「ぶつけたの」
『どこに?』
「机の門に」
『なんでこんなにぶつけるんだよ』
「ボーっとしてたの」
『……』
彼は黙り込んでしまう
私の気持ちは誰にも理解できない
私の家庭環境のことなんて彼は知らなくていい
彼に心配をかけたくなかった
なのに
胸が痛い
彼に助けてもらいたい
けど言えない
こんなちっぽけなことで悩んでいるなんて
もっと辛い人は沢山いるのにこんなことで、
そんなことを考えていると勝手に涙が流れてくる
そんな私を見て彼はさっきのように手で涙を拭ってくれた
『俺は、そんなに頼りねぇか?』
「違う_」
『お前のこと。全部知ってたんだ』
「……え、?」
『太宰の野郎から聞いたんだ』
『お前の母さんのことも、父さんのことも、兄さんのことも…』
彼は気まずそうに目をそらす
私は言葉が出なかった
凡て、知られていたんだ
知られたくなかったのに
そんな私の顔をみて彼は呟く
『黙っててわるかった…』
『けど、手前から云って欲しかったんだ』
彼は私を強く抱き締めた
「ずっとずっと手前は頑張ってたんだ」
「少しくらい休もうぜ?もう限界なんだろ。俺は手前の彼氏なんだから、暫くあってなくたってそんぐらいわかる」
知られたくなかった
泣いてしまうから
勝手に涙が溢れて嗚咽も漏れてしまう
好きだ、彼が
大好きだ
涙が零れる度にその想いが強くなった
私も彼を強く抱き締め返した