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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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──────いえもん視点──────

「あの、どうします…?」


俺が気まずそうにそんな言葉を会話に挟めむ。ぜんさんを見た後、ビビさんを見る。

ビビさんは力無く俯き、無表情のまま、ただ涙を溢れさせる。…あまりにもむごく、救いがない。その犯人でもあるぜんさんはうっすらと涙をうかべる。推測にはなるが、涙を浮かべている理由は後悔ではなく、メテヲさんに貫かれた痛みによってだろう。人の心がないのだろうか。


「どうする…のか。うーん…依頼内容、変えるのはどう?ほら、こうなったのはぜんさんのせいな訳だし…ね?」


ひなさんは少し考えた素振りを見せた後、ビビさんに向き直る。そして、ビビさんと視線を合わせ、手を差し出す。

その微笑は慈愛に満ち溢れており、ビビさんには天使のように見えているのかもしれない。


「いや、この人元々私達のことを生贄にするために依頼してますよ笑」


れいまりさんが笑いを堪えきれないとばかりにそんなことを暴露する。その時、俺の思考が高速で回転する。つまり、れいまりさんは最初っから知っていたのだ。…この依頼は俺達を生贄にするための依頼であったことを。

そこまでわかると、れいまりさんに対して怒りが湧く。道理でガンマスさんと別行動しようとしたわけだ。その行動に納得がいく。

ちらりとビビさんを見れば、顔は青白く染まり、口が小さくぽかんと空いている。

…れいまりさんが言ったことは嘘ではない、ということが反応から見て察せられる。


「じゃあ、メテヲ達殺されるかもしれなかったってことかよッ!?おい!Sレイマリ!?どういうことだよッ!?」

「れいまりさん?説明してもらってもいいかしら?」

「れいまり!?」「れいまりさん!?」


全員から問い詰められたれいまりさんは明らかに目を泳がせ、視線を合わせようとしない。…確信犯なのだろう。そんなことがみてとれる。


「いや〜だって、ビビさんの心を読んだ時明らかにぜんさんだったので…別にいいかな〜って」

「はぁ…これはさすがに今日の晩飯メイン抜きですね…」

「鬼畜!?」


れいまりさんの言い訳を聞き、めめさんが罰を決める。まあ、ぜんさんのことを見つけた(?)という実績があるため、罰は軽めになった。しかし、メイン抜きは厳しいものがある。まあ、妥当だ。


「いえもんさん!?妥当なわけないでしょうが!?あ!?菓子さん!?笑い事じゃないですからね!?ぜんさん…?そんなことを思ったんですか…?さすがに許せませんねぇ!?」


れいまりさんは俺たちの心を簡単に見透かし、全員にツッコミを入れる。キレキレだな〜とか思いつつも、放置されているビビさんが少し可哀想に見える。


「…で?ビビさんの件はどうするんですか?」


るかさんが話題を戻す。俺たちは元々依頼でここに来ているのだ。本来なら、依頼を無視していいわけが無い。ただ、まあ、しょうがないといえばしょうがないのだろう…多分。


「あ〜…どうしましょうかね…」

「依頼人ぶっ飛ばせば無かったことにできるんじゃない?」


メテヲさんは早くも戦闘モードで槍をバトンのようにくるくると回す。それを慌てて菓子さんが止める。


「ちょッ振り回さないでください!危ないですッ!!」


菓子さんは容赦なくメテヲさんの頭をぶっ叩く。パァァアアアンといういい音がなり、同時にメテヲさんが痛みを訴える。


「いッッッだぁぁあッ!?」

「馬鹿やってないで早く決めましょう。ボス、ご判断を」

「シスコンが…真面目!?」

「おい、れいまり。後で俺の部屋来い」

「ぁ、スミマセン」


そんなバカ騒ぎに置いてかれる俺とビビさん。涙を禁じ得ない。そもそもだが、ビビさんは仲間を食われている訳だが、いくら仲間を助けようとしても、俺達を生贄にしようとした人の不幸をかえりみない人でもあるのだ。エルフだし、人との別れはあるあるだろう。これくらい気にしないで欲しい、なんて自分でも残酷だと理解出来るほどの考えが思考から漏れ出す。

めめさんは悩む素振りをした後、どうするかを決めたようで顔を上げる。


「ビビさん、森での暮らし、興味あります?」

「…え?」


めめさんが言いたいのは、ガンマスさんが住んでいた山の仲間入りをしたら、という提案のようだ。ビビさんは少し悩む素振りをした後、覚悟が決めたようで、表情を固くする。


「はい…!森で暮らさせてもらいます!!」

「それなら決まりですね!ガンマスさんに報告しておきます。」


どうやら話は丸く収まったようで安心した。しかし、あまりにも綺麗事で良い気分はしない。俺の性格がねじ曲がっていることが自分でもわかってしまって心がずきりと痛む。気持ち悪くで、どす黒い感情が俺の心を蝕む。

人の幸せを簡単に願えない、祝えないそんな俺が大っ嫌いだ。

そんなことを思っていれば、れいまりさんに背中を叩かれる。

ニヤリと笑うれいまりさんにそんな感情も忘れてしまった。


「それでは!森出身の私と!」「私が」

「「歓迎いたしましょう!」」




























ここで切ります!そろそろ100話も近いですよ!お祝いイラストも書き終わりましたし!(気が早い)てか、私のスマホ今バグってるんですよね…。プロローグの視聴数がこちら側に表示されてるんですけど、600超えてるんですよね…。最初に見た時2度見しました。その他のやつも100超えてるやつとか300のやつとかがちらほら…とんでもないバグでここまで来るともはや面白いですwでも、事実の場合があるので、先に感謝を述べておきます。本当にありがとうございます!!さすがにバグだと思っているので素直に喜べない自分がいる…。

それでは!おつはる!

一明日を見るためにー

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