コメント
2件
⚠︎必ずattentionを読み、理解した上でお楽しみください
⚠︎キス表現有
⚠︎間接的なセンシティブ要素有
knkr 俺のことは?
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
kn side
kn「kr〜…」
kr「なに?」
kn「…好きだよ」
kr「…俺も」
kn「…」
kn「ね、好きだよ。kr」
kr「ん、俺も」
kn「…」
kn「はぁ〜、可愛い。大好き」
kr「俺もだよ」
kn「…」
俺から告白し、付き合って半年。
キスもしたし、ハグもするし、そういうこともした。
毎日幸せだが、最近、ちょっとした不満がある。
───俺、あいつから「好き」って言われたこと、無くね?
そう。
彼が、「好き」と言ってくれない。
『俺も』の続きに来るであろうその言葉を、彼から聞けていない。
いつか、その続きを言ってくれると思ってアタックしていたら、彼は俺からの「好き」に慣れてしまった。
いつだったか、夜の営みをしている時に半ば強制的に言わせたことはあるが、よほど快楽に溺れていたのか、彼は覚えていなかった。
今日こそ言わせてやる、と毎日意気込んでは、毎日失敗している。
しかし諦めるなんてことは出来ず、俺は今日も彼にアタックする。
kn「krってさ、その本好きだよね」
kr「うん。好きだよ」
kn「それ書いてる人、結構好きなの?」
kr「そう、学生の時から大好き」
kn「映画化もしたよね。それも好き?」
kr「うん。めっちゃ好きだった」
kn「俺のことも好き?」
kr「うん、す…っはぁ!?」
あ、ダメだったか。
「流れで言わせよう作戦」も失敗に終わった。
kr「…」
じとーっとした目で俺を見つめるkr。
kn「ね、キスって10回言って」
kr「…絶対言わない」
kn「え〜、じゃあ好きって10回言って」
kr「もっと言わない!」
ふんっと赤くした顔を俺から逸らす。
kn「ねぇ〜、お願い。好きって言ってよ」
kr「なんでそんなこだわるの?」
kn「心配じゃん。俺のこと本当に好きか」
kr「別に嫌いになんてならねぇし…」
kn「それ言うよりも好きって言った方が早くない?」
そう言って、俺は彼にずい、と体を寄せる。
彼を膝の上に乗せ、バックハグ状態にする。
俺の吐息が耳にかかるたび、krはくすぐったそうに身を捩らせた。
kn「…ね、kr」
耳元にそっと顔を寄せる。
kn「…大好きだよ」
耳元で囁くように言えば、ブワッと彼の頬が朱に染まる。
kr「…俺、も」
kn「だから、それの続きを言って欲しいんだけど」
kr「ぃや、…はずかしいし」
kr「それに、今言ったら…お前絶対、襲うだろ」
kn「…襲わない」
渋そうな顔をする彼。
…奥の手、使うかあ。
kn「今ここで好きって言わなかったら、ハグもキスも、一緒に寝るのもしてあげない」
kr「は!?」
そう。彼はこう見えて、ハグや添い寝は好きらしい。
前に俺が夜更かししていた時、
kr『…今日は一緒に寝ないの?』
と聞いてきた。可愛すぎる。思い出して悶えそうになるが、俺は目の前のkrに集中する。
kr「……ッ」
顔をリンゴのようにして葛藤するkr。
kn「言わないなら、俺部屋戻るね」
kr「!?待って…っ」
俺の服を掴み、ちょっと涙目になって俺を引き留めるkr。
その顔に罪悪感が込み上げ、謝ろうと口を開いた瞬間、
kr「……き」
krが何か呟いた。
kn「…ちょっと待って、もう一回」
kr「はぁ!?聞いてなかったのかよ!?」
そう怒鳴った後、僅かに逡巡して、
kr「好き…っ、だから、お願い、行かないで…」
ずっと聞きたかった言葉を口にする彼。
顔を真っ赤にしてそう言う様子はとても可愛らしい。
その顔を見て、俺の中の何かが切れた。
俺は掴まれたままの腕を引き寄せ、krを横抱きする。
kr「は!?おま、さっき襲わないって…!」
kn「ごめん。気が変わった」
kr「…ッ」
瞬間、頬に何かが触れた感触。
kr「優しく、しろよ?」
俺の頬から唇を離し、赤く染まった顔をこちらに向けてくるkr。
kn「ちょっと、優しくできる自信ないわ」
kr「は!?」
─────あと何回、好きって言わせてやろうかな。
そんな事を考えながら、俺は彼に愛を囁いた。
kn「────愛してるよ、kr」
fin.