テラーノベル
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私たちの奇妙な共同生活は、中間テストという名の現実的な脅威によって、さらに結束を強めた。
リビングの大きなテーブルは、いつの間にか図書館の自習室と化している。葛葉はスマホをいじりながら「だる〜」とぼやき、ローレンはぶつぶつと独り言を言いながら英単語を暗記し、不破湊はカラフルなペンを使いながら楽しそうにノートをまとめている。そして、イブラヒム静かに参考書を読み進めていた。
「おい、〇〇。ここ、どうやるんだ?」
葛葉が、私の隣に座って数学のワークを突きつけてきた。彼の問題集はまだ数ページしか進んでいない。
「葛葉全然やってないじゃん…」
私が呆れて言うと、彼は「だってわかんねーんだもん」と頬を膨らませた。
私が問題を解き方を教えていると、イブラヒムが横から「あ、そこの解法はもうちょっと簡単な方法がある」と口を挟む。
「え、マジ? どうやるんだよイブ」
葛葉が興味津々に尋ねると、イブラヒムはさらさらとノートに数式を書き、簡潔に解説してくれた。葛葉は「すげえ……」と感心しきりだ。
その日の夜、夕食後も勉強会は続いた。疲れてうとうとし始めた私を見て、不破くんが「〇〇ちゃん、無理しないで。もう寝なよ」と優しく声をかけてくれた。
「でも、もうちょっとだけ……」
私がそう言うと、不破湊は「じゃあ、俺が隣で応援してるから」と、私の頭を優しく撫でた。その手つきがあまりにも優しくて、私の心臓はドクンと音を立てた。
「おい、ふわっち。ずるいぞ」
葛葉が不満そうに口を尖らせる。
「えー、別にいいじゃん。俺は〇〇ちゃんの応援担当だから」
不破湊はそう言って、私にだけ聞こえるくらいの小さな声で「頑張ろうね」と言ってくれた。
その一言で、私の眠気はどこかに吹き飛んでしまった。
(これはモテますな…)
葛葉、ローレン、不破湊、イブラヒム。
学校では遠い存在だった彼らが、今、私のすぐそばにいる。
この不思議な関係が、いつまでも続けばいいのに。私はそう願いながら、再び参考書に向かった。
中間テスト最終日、解放感に満ちた私たち は、学校の帰り道も足取りが軽かった。
葛葉は「これで心置きなくゲームができる」とスマホを眺め
ローレンは「はぁ、やっと終わった……」と安堵の息を漏らす。
そんな中、不破湊が「ねーねー、みんな! テスト頑張ったご褒美に、どっか遊びに行こーよ!」と声を弾ませた。
「どこ行くの?」
イブラヒムが冷静に尋ねると、不破湊はにこっと笑って答えた。
「うーん……海とか、どう?」
その言葉に、みんなの顔がぱっと明るくなる。
「海か……いいな!」
葛葉が目を輝かせた。
「たまにはそういうのもいいか」
ローレンも賛成のようだ。
「俺は別にどこでもいいけど、みんなが楽しければそれでいいよ」
イブラヒムも了承する。
「やったー! じゃあ、来週の土曜日! みんなで海に行こう!」
テスト勉強の疲労も、もうすぐ訪れる楽しい週末を思えば、なんのその。
私の日常は、彼らとの出会いで、本当に特別なものへと変わっていった。
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最近暑いですよね⁉️
すこーし歩いただけで汗だらだらなんですけど‼️
みんな熱中症気をつけて🫠🫠🫠
コメント
5件
最高に好きです‼︎‼︎ もう付き合いましょう(?) いや結婚でも…(?) すみませんね…
最高です🫵🏻💞 ほんと暑いですよね🥵もう外出たくないんですけど...🙃