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2 - チョコレートの秘密

2025年07月21日

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上げ直し作品です





















1日遅れてしまいましたが、水×白のバレンタインのお話です










水白しか出てきません


地雷の方🔙












ではどうぞ(。・ω・)ノ゙








パクリ❌




アンチ❌










































































































2月14日、バレンタインデー。


雪が舞い散る中、僕はいつものように朝のホームルームを迎えていた。学年末が近づいて、どこか気忙しい雰囲気が漂う教室の中で、今日は何も特別なことはないと思っていた。だが、隣の席に座っている初兎ちゃんががふと呟いた一言が、僕の心を乱した。




「バレンタイン、今年もチョコもらえなさそうだな。」




初兎ちゃんは普段から明るく、誰とでもすぐに打ち解けるタイプの男子だ。そんな彼が、バレンタインデーにチョコをもらうことがないなんて、少し意外だと思いながら、僕は視線を彼に向けた。




「なんで? 初兎ちゃん人気あるでしょ?」




そう言うと、初兎ちゃんはふっと肩をすくめた。




「いや、まあ、外見だけはな。でも、バレンタインって恋愛感情がないと意味ないし、俺にはそんな相手いないし。」




その言葉に、僕は少し胸が痛んだ。初兎ちゃんには、何人もの女子が好意を寄せているのを知っている。でも、彼の言葉にある寂しさを感じてしまう自分がいた。それに気づいたとき、僕は無意識に顔を赤くした。




その日、放課後。クラスのほとんどの男子が誰かにチョコを渡されているのを見ていると、なんだか僕の胸がざわつくのがわかった。初兎ちゃんは僕に気づかれないように、少しだけ顔を伏せている。いつも明るくてみんなと仲の良い彼が、今日は少しだけ孤独そうに見えた。


「初兎ちゃん、チョコ欲しい?」


その言葉が自分の口から出てしまったことに、僕は驚いた。初兎ちゃんは一瞬驚いたように僕を見て、それから少し考えるように口を開いた。


「うーん、どうやろ。別に、俺には必要ないしな。」


その言葉がまた、僕の胸を痛くさせた。僕は無意識に立ち上がり、教室を出る準備を始めると、初兎ちゃんが急に僕の腕を掴んだ。


「いむ君待ってや。」


彼の手が強く握られる感覚が、僕を動けなくさせた。初兎ちゃんは少し息を呑んでから、ゆっくりと口を開いた。


「…本当に、俺にチョコ渡したいん?」


その言葉に、僕はもう一度驚いた。初兎ちゃんの瞳が、少し真剣な色を帯びているのを見て、僕は心臓が跳ねるのを感じた。


「うん、だって…初兎ちゃんが寂しそうだから。」


その言葉に、初兎ちゃんの表情が少しだけ柔らかくなった。彼は静かに僕を見つめてから、ぽつりと呟いた。


「でも、チョコっていうのは、ただのお菓子じゃないんだろ?」


その言葉に、僕は思わず答えた。


「チョコは、気持ちだよ。渡したいと思った相手に渡すもの。」


初兎ちゃんは少しだけ考え込むように黙っていたが、その後、何かを決心したように顔を上げた。


「…じゃあ、俺もいむ君に渡すべきやな。」


その言葉に、僕は驚いた。初兎ちゃんが、まさか僕にチョコを渡すなんて考えもしなかったからだ。


「え?」


「だって、俺もいむ君にチョコ渡したいって思っとったから。」


その瞬間、僕の胸の中で何かが弾けた。初兎ちゃんが真剣な顔で言ったその言葉は、僕の心に深く響いた。普段、明るくて冗談ばかり言っている彼が、こんなにも真剣な表情をしていることが、何よりも驚きだった。






「俺、いむ君のことが好き。」






その言葉に、僕は言葉を失った。初兎ちゃんの告白を予想していなかったから、頭の中が真っ白になっていった。でも、心の奥で何かが温かく広がっていくのを感じた。亮介が僕に気持ちを伝えてくれたことが、嬉しくてたまらなかった。


「…僕もも、初兎ちゃんが好きだよ。」


その言葉が、やっと口をついて出た。初兎ちゃんは少しだけ驚いたように目を見開き、そしてやがてにっこりと笑った。


「じゃあ、お互いにチョコ交換するか。」


そう言って、初兎ちゃんはポケットから小さな箱を取り出した。それは、シンプルでありながらも、どこか心のこもったチョコレートだった。僕はその箱を受け取り、ゆっくりと開けると、そこには手作りのチョコが並んでいた。


「これ、いむ君に渡したかったんやw」


初兎ちゃんが真剣な眼差しで僕を見つめる中、僕はそのチョコを手に取った。二人の気持ちが通じ合った瞬間、雪が降りしきる中で、僕たちの世界が少しだけ温かく感じられた。


「ありがとう、初兎ちゃん。」


その言葉と共に、僕は彼に微笑みかけた。










1955文字

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