「藍斗さすがにジャージ暑いやろーもう7月やで」
「半袖汚したくないんだよ、それにここクーラーもあるし」
「そうやけどさあ」
部活中、滝原くんと皆川くんが雑談していた。
「逆にみんなそんな真っ白な服でできるのすごいよ、あ、でもなーぎーもまだジャージ着てるじゃん」
皆川くんが私を見て言った。
「あ、今日はその、半袖だけ忘れちゃってジャージは持って来てたから」
「ほらー凪は今日たまたまなんやって」
「いや、そもそも別に着てたっていいだろジャージ」
皆川くんがそう言うと滝原くんは、たしかに、と小ボケのようにつぶやいた。
───ガラッ
急に扉が開き、みんなはこんにちはと挨拶をした。
「あれ、根岸やん」
「南奈ちゃん」
扉を開けたのは南奈ちゃんだった。
「あ、ごめん部活中に」
「おおええよ、おんちゃんか思ったやん」
「南奈ちゃんどうしたの?」
私は扉の方に駆け寄った。
「部活終わるのって18時?」
「うん、そうだよ」
「凪と一緒に行きたいご飯屋さんあってさ、今日行かない?部活終わるまで待ってるからさ」
南奈ちゃんは今日部活がオフで、さっき教室でまた明日と言ったところだった。
「え、でもまだ2時間くらいあるよ」
「大丈夫大丈夫、図書室で課題やっとくわ」
南奈ちゃんの、いい?という問いかけに笑って頷くと南奈ちゃんも笑った。
「凪、根岸と仲良いん?」
滝原くんも扉の方にやって来た。
「そうだよー、てか滝原も凪って呼んでんのか」
「うん、俺ずっと凪やで」
「いや、ずっとって言ってもついこの前の話でしょ」
「なんやねん、根岸以外凪って呼んだあかんみたいななあ」
滝原くんは、ええやんな?と私の方を見て言った。
「私がそう呼んでほしいって言ったから、、」
「あっ、そう、なら、、まあ、まあまあ」
「根岸の負けってことやなー」
「いや別に勝ち負けとかないから」
「聡也ー、しょうもないこと言ってないで練習しろよー」
少し離れたところから日高くんが言った。
「言われてるよー滝原」
「なんや翔、耳ええな」
滝原くんは練習に戻った。
「じゃあ部活終わったら図書室来て」
「うん、わかった」
南奈ちゃんと私は手を振った。
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